「芋づる式洲崎綾 Part9」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾(あやちゃん/ぺっちゃん/あやっぺ)関連レビュー。年末(12月)といえばあやちゃんのバースデイがあるということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲や書籍、イベントグッズなど、幅広く芋づる式におよそ一ヶ月にわたりご紹介するシリーズレビュー9回目のついにラス前。
「ひもてはうす」。元芸人のアニメ監督、石ダテコー太郎のナンセンスアニメ。中野の一軒家に暮らす三姉妹と、その友人ふたりにネコという、5人と一匹が織りなす生活を描いた作品だが、それが日常系作品にならないのは、全員が異能持ちだから。
分身能力や読心能力を持っていたり、エネルギー波を打てたり、時間を止めることができたり、他者の能力をコピーできたりする。さらにネコは人語をしゃべれる。
そんなモテない異能持ち女子たちの非日常系ドラマ。
この「ひもてはうす」、1クール12回で企画されたストーリーだったが、このアニメの円盤のレビュー
で触れたとおり、実は「放送されなかった回」がある。
アニメ放映前に放送された番宣ラジオ、「洲崎綾のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ」
では、プレスコという、「音声を先に録り、あとから映像をつける」という制作方式だった「ひもてはうす」の特徴を活かし、収録済みの音声だけをWebラジオで流す「先駆けプレスコ音声」というコーナーがあったが、その中でも人気があったある回が、制作上の都合で放送されず、12回目はキャストの「座談会」と言う形でお茶を濁した(?)。
この制作上の都合とは、アニメーションの動きが大きいこの回の制作進行が遅れたから、とのこと。これがネタとしてあらかじめ仕組まれていたことなのか、途中で制作資金がショートしたのか、本当に時間的に間に合わなかったのかは、真実はダテコー監督のみぞ知る、だが、アニメ終了後、その未放送回を制作するクラウドファンディングが行われた。
GREEN FUNDING:アニメ『ひもてはうす』OVA 第10.5話 未放送エピソード制作プロジェクト
このファンディング、資金集めのゴールが決められていて、制作Goサインを出す100%ゴールの他に、いくつかネクストゴールが定められており、作画グレードなどに差がつけられていた(100%に達さなければ、そもそも制作が行われないAll-or-Nothing方式を採用)。
・100%ゴール(350万円)
テレビ放映時と同じクオリティで「第10.5話」アニメ制作(リターン円盤はDVD)
・150%ゴール(525万円)
テレビ放映時と同じクオリティで「第10.5話」アニメ制作(リターン円盤はBlu-ray)
・400%ゴール(1,400万円)
某有名アニメーションスタジオへ制作を依頼、ハイクオリティCG「第10.5話」アニメ制作
(リターン円盤はBlu-ray)
・1000%ゴール(3,500万円)
某有名アニメーションスタジオへ制作を依頼、この絵でやれ!手描き「第10.5話」アニメ制作
(リターン円盤はBlu-ray)
というゴール。
ファンディングは2019年4月13日から始まったが、目標額100%は同日中に達成、150%ゴールへももまる2日で届いた。その後終了日の6月16日までに、1100人超から15,723,505円を集め、無事400%ゴールを達成し、資金調達に成功した。特に最後の1週間ほどの伸びは凄まじく、それまで調達額1000万チョイだったのが、みるみる積み増し、けっきょく400%ゴールに土壇場で滑り込んだ。
その後、某有名アニメーションスタジオへ制作を依頼し、収録済みのプレスコ音声と合体させ、リリース....という運びだったものが、一般的な?制作遅延に加え、新型コロナウイルス蔓延による、スタッフの活動制限や、ぬいぐるみなど一部返礼品の製造遅延が追い打ちをかけ、もともとの計画では、2019年末の返礼品発送をもくろんでいたものが、結局すべての返礼品発送は2021年2月になる、という約1年少々のスケジュール遅延でとどいたのが本品。
タペストリー以外のグッズコンプリートプランの返礼品(メッセージは個別メール配信)
全体で16分しかないBlu-rayの内容は以下の通り。
・Aパート「ゴキブリ退治回」
・Bパート「未公開PPP」
・Cパート「未公開えにしとにゃりんのお散歩」
Aパート(オープニング含む)が8分、Bパート(エンディング含む)が5分少々、Cパートが3分。
このAパートがくだらないおもしろい。
物語は、ひもてはうすにアイツが現れたところから始まる。そう、Gである。Gを必死に叩くたえ。でもなかなかしぶとい。「うちのゴキブリ、ちょっと硬いみたいなの」異能持ちが集うひもてはうすで、Gも異常な進化を遂げたのかも。しかし、最後には駆除されてしまう...きなみの放つエネルギー波によって←ココがもうオカシイ
平和が訪れた紐手家だが、それも長くは続かず、またGが現れる。またもきなみがエネルギー波(ゴキナミンZ)を放つが、Gには掠るものの再生してしまう。
Gは再生能力を身につけた??「進化早すぎない!?」
しかし、「芯で捉えた」エネルギー波には敵わず、消滅。
数日後現れたGは、さらに進化していた。エネルギー波に耐性を持っていたのだ。
さらに浴びせられるエネルギー波を吸収して巨大化してきた。
ここで、他者の能力をコピー出来るみなもが、きなみの能力をコピーして、ダブルでエネルギー波を打つ。「ゴキナミンZ MAX!!!」。
某プ○キュア風の前口上と共に...「ゴキナミンZ MAX!!!」
Gは仕留められたが、数日後Gはさらに進化して還ってきた....
...と、Gと住人たちの闘いが描かれる。
ひもてはうす住人は、Gとの戦いに勝つことが出来るのか??
という感じのお話。
Gと戦うのに異能を駆使する住民と、それを受けると次回にはそれを凌駕する進化を果たすG。
果たしてこの勝負の行方は?
そして、Gが斃されても斃されても繰り返し現れる理由は...???
と言うような話。
テンポ良いストーリーと、プレスコならではの間の取り方、さらにより高品質になった作画と予想以上に楽しめた。
そう、この第10.5話、本編放映時とは作画が変わっている。
クラウドファンディングで400%ゴールに達成したため、「テレビ放映時と同じクオリティ」から「某有名アニメーションスタジオ」の「ハイクオリティCG」で制作されたのだ。
「某有名アニメーションスタジオ」は、結局明示はされなかったが、CG・映像制作をBlu-rayのクレジットから確認すると、テレビ放映時のリンクトブレインから、「バトルガール ハイスクール」
や「劇場版Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」、最近では「ジャヒー様はくじけない! 」なども手がけたSILVER LINK.に変更されている。
第10.5話のCG・映像制作は、SILVER LINK.が担当
これにより、影の付け方などがより緻密になり、本編で若干感じられた、セルアニメ風CGにありがちな「能面感」というのが薄らぎ、暖かい感じに。もちろんGとの闘いのシーンでのテンポの速い作画も見所。
あと、ファンディング時の公約通り、cybercatの名前がエンドロールに刻まれた。
周りを見るとアニラジでお見かけ?するメール職人の方々がチラホラ...
グッズ的には50曲集録のサントラCDや、キャラクターデザインぶーたさんイラストを採用したほぼB2サイズのタペストリーも良かったが、全話台本が「どう声優たちが解釈して演技したか」を考察する楽しみがあって良かった。
TV放映時の最終話エンドカードと同じ、自撮り構図のタペストリー
ダテコー監督は今年(2021年)、「ひもてはうす」を制作したバウンシィを退社してしまったので、続編は望み薄だけれど、出資者だけが初期構想の完遂を観ることが出来た「待った甲斐があった」クラウドファンディングでした。
【グッズコンプリートプラン内容】
・「ひもてはうす」に登場するキャラクター1名(or 1匹)からのオリジナルのお礼メッセージ
・限定Blu-ray
・エンドクレジットにお名前掲載
・限定缶バッジ
・アニメ最終話EDカードイラストタペストリー(イラスト:ぶーた)
・サントラCD(50曲)
・完全台本
「【ひもてはうすクラウドファンディング】PV アニメ『ひもてはうす』OVA 第10.5話」
埋もれるかもしれなかったあやちゃんの演技が、観られるのはうれしい
TVシリーズより作画のクオリティも高くて、「違和感」も少ない
.....内容はくだらないがw
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購入金額
30,000円
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購入日
2019年04月13日
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購入場所
GREEN FUNDING
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