「芋づる式洲崎綾 Part9」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾(あやちゃん/ぺっちゃん/あやっぺ)関連レビュー。年末(12月)といえばあやちゃんのバースデイがあるということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲や書籍、イベントグッズなど、幅広く芋づる式におよそ一ヶ月にわたりご紹介するシリーズレビューの9回目はまだまだ続く。
「ひもてはうす」。紐手三姉妹と、三女紐手こころの友人2名が、ひとつの家で暮らしている。彼女たちの共通点は、「モテないこと」。どうしてモテないか、それを克服すべくみんなで協力して「女子力アップ」をする....ストーリーではないw
この紐手ハウスに集まった人物(およびネコ)はすべて異能持ち。分身や時間停止、エネルギー波ぶっぱなすなど、なかなか尋常じゃない。そんな彼女たちを中心としたドタバタ劇。
企画したのはアニメ界の奇才、石ダテコー太郎。
彼は、製作資金を投資型クラウドファンディングで集めたり、音楽ソフトの販路をAmazonのオンデマンドCDに絞る事で、在庫を極小化するなど様々な新しい手法を試したが、実際の放送に先駆けて「番組を盛り上げるためのラジオ」も企画した。
これは、“ラジオモンスター”の異名を持つあやちゃんが、「ひもてはうす」の主人公を務めたから思いついたのかもしれないが、廻しの上手いあやちゃんがホストパーソナリティだっただけあって、いずれも面白い放送となった。
その「洲崎綾のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ」は、アニメ「ひもてはうす」の放送前に放送されたWebラジオ(文化放送「超!A&G+」)。“2018年10月から放送開始予定のアニメ、「ひもてはうす」のPRラジオ番組”で、“「ひもてはうす」の最新情報はもちろんのこと、アニメ業界内外の著名人をゲストにお招きして、ぐいぐいプレゼンしていく、厚かましいラジオ”という設定。
第1~2回と最終回(第13回)は、「ひもてはうす」の他のキャストが呼ばれているが、第3回から第12回は、5組6名(第11~12回だけゲストが二人)の、番組とは関係ないゲストが2回ずつ呼ばれて、その人たちに対して、あやちゃんが「ひもてはうす」の魅力をプレゼンして、事前にファンになってもらおうという趣旨の番組だった。
...と言っても、完全にアニメ界隈に関係ないゲストはほとんどおらず、ヒャダインこと前山田健一はミリマスや「らき☆すた」等の音楽を手がけているし、鷲崎健と天津向は「アニメイベントMC」の二大巨頭、オーイシマサヨシ(大石昌良)は言うまでもなく「けものフレンズ」の「ようこそジャパリパークへ」の作詞作曲者。金田朋子はあやちゃんにとって新人時代に「金朋声優ラボ」でイジってもらった先輩芸人声優。
そんなギョーカイゲストが多い中で、唯一のアニメ界と関係が薄いゲストの回が、逆に神回だった。
それは壇蜜がゲストとなった第11~12回。壇蜜はアニメ業界にはガッツリとは関わっていないが、ゲーム「龍が如く(龍が如く4 伝説を継ぐもの)」に出演しており、私生活では艦これで響が好きということで、若干アニメ・ゲーム界、そしてあやちゃんにつながりがある。それは、あやちゃんが、新人時代に仕事が欲しくてオーディション受けまくっていた時代に「龍が如く」のキャバ嬢オーディションを受けたとか(あえなく色気不足で落ちたらしいw)、壇蜜が艦これの中で好きなキャラクターが、あやちゃんが声を担当する響だ、と言った点。
ただ深いつながりではなく、「話を膨らませるきっかけとして、共通の話題として取り上げる事が出来る」と言う程度のものだったのだが、そこから膨らんだトークより、この回は壇蜜のあやちゃんへの怒濤のツメ方がすごかった。
珍しくあやちゃんが、業界範疇外からの美人をゲストに迎えると言う事で、緊張気味にトークを進める。上記の艦これ響の話になったときに、「一人の声優さんが複数の艦娘を演じていて、それが演じ分けられているのがスゴイ」と持ち上げられ、いい気分になったあやちゃんに、ここぞと急接近する壇蜜。
あやちゃんが、「(壇蜜がゲストと言う事で)今までの中で最多のメールが来た」「壇蜜さんがゲストと発表されたときのTwitterの反響がスゴかった」と伝え、その中に「洲崎は壇蜜さんに『セクシィ』を教えてもらえ」と言うのがあったと伝えると、壇蜜が
「(それは)愛されてるよ」
「キミは○○が足りない、とか、キミは○○がダメだと言ってくる人は、メッチャ愛してる」←断言
「あやちゃんの事、メッチャ愛してる」←初めての下の名の呼び
「あやが好きだ」←数秒後に呼び捨て
「みんなあやが好きなんですよ、言わせてやれ」←褒め殺しw
と、あやちゃんに返事をさせる暇も与えず、畳みかけるようにぐいぐいとツメ、あやちゃんは照れてしまって防戦一方。
壇蜜の桁違いの人心掌握力?が出た状況で、ラジオトークで防戦一方になるあやちゃんというのは、非常にまれなので新鮮だった。
あと、番組コーナーとしては、「ひもてはうす」が「プレスコ」と呼ばれる、音声を先に録り、あとから絵をつけるという、一般的な絵(動画)⇒声の収録となる「アフレコ」とは逆の手法を採ったものだったため、放映前でも声は全て収録済みだった事もあって、ゲストと共にその音声だけを聞いて、アニメを想像させる...という「先駆けプレスコ音声」というコーナーもあった。いわゆるナンセンスギャグ系のアニメなので、セリフだけ聴いても十分面白く、アニメへの期待が膨らむ造りだった。
ラジオCD特典は、2018年9月8日、東京目黒のAmazonシアターで行われたイベント、「鷲崎健のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ」を収録。これは鷲崎が「洲崎綾のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ」にゲスト出演したときに、「イベントの司会なら任せろ」と安請け合いした発言してしまったのを受けて、イベントが行われたもの。内容としては、敏腕MCとして有名な鷲崎が「絶対にスケジュールどおりに進行するMC」、脱線が多く自由奔放な(ふるまいが出来る←時間通りやろうと思えば意外と?できるンだけど)あやちゃんをはじめとした声優陣が「絶対にスケジュールどおりに進行させないゲスト」となる鉾楯構造で対決。鷲崎は「自由にやってもらっていいけど、最終的には上手くまとめるからね?」と言ってイベントを開始すると、その場で早速台本を投げ捨てる3人w果たして勝負?の行方は....??
アニメ番組を盛り上げるため、アニメ放映時に裏話をしたり、ファンの感想を共有するような「番宣ラジオ」は多いが、事前に番組を盛り上げるためのラジオ、というのはとても面白く、また、その時点では放映されていないアニメに対して、直接その番組にかかわったわけではないゲストと、上手くベクトルを合わせていく...と言う部分は「ラジオモンスター洲崎綾」の真骨頂が出た番組で、非常に面白かった。
今はニコニコに当初あったアーカイブも残っていないので、ぜひこのラジオCDを入手して聴いてみてもらいたいラジオです。
【収録内容】
<DISC1>『洲崎綾のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ』全13回
パーソナリティ 洲崎綾
第1~2回ゲスト:明坂聡美、三森すずこ、上坂すみれ
第3~4回ゲスト:ヒャダイン
第5~6回ゲスト:鷲崎健
第7~8回ゲスト:オーイシマサヨシ
第9~10回ゲスト:壇蜜
第11~12回ゲスト:金田朋子、天津向
第13回ゲスト:明坂聡美、西明日香
<DISC2>特別番組『鷲崎健のひもてはうすぐいぐいプレゼンラジオ』
洲崎綾、明坂聡美、西明日香
MC 鷲崎健
壇蜜にメロメロなあやちゃんが見もの(聴きもの?)
蜜さんの色気と乗せ上手にやられてしまっている。
防戦一方のあやちゃん、というのはウルトラレア。
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購入金額
3,240円
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購入日
2019年07月頃
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購入場所
Amazon
北のラブリエさん
2022/01/05
cybercatさん
2022/01/05