まずRAVPOWERというブランドの製品ですが、これは中国のSUNVALLEYという企業グループのブランドであるようです。一応SUNVALLEY JAPANという日本法人も設置されています。

一時期はAmazonでも活発に売られていたのですが、昨年Amazonがサクラレビューを排除した一環としてSUNVALLEYグループの製品の取り扱いが停止され、急速に縁遠くなっていました。今回は実店舗であるパソコン工房の特価品を購入しています。ちなみにオーディオキット等でお馴染みのSUNVALLEY AUDIOとは一切関係ありません。

添付品は簡単なマニュアル（保証書付き）とUSB type Cケーブルだけです。type A端子を利用する場合には別途ケーブルを用意する必要があります。

この面に仕様が記載されています。法人名はSUNVALLEY JAPANとなっていますね。

ACプラグは折りたたみで本体に収納されるタイプのものです。なお側面には大きく「65」という数字（最大出力W数）が刻まれています。

端子はUSB type A、USB type Cが1系統ずつ用意されています。type C側にPD（Power Delivery）、type A側にiSmartと印刷されています。iSmartはRAVPOWERのオリジナル規格で、最大5V 2.4Aまでの機器であっても効率よく短時間で充電するという売り文句となっています。出力の65Wは両端子の合計値ですので、type Cで65W PDを利用する場合にはtype A側を同時使用することは出来ません。

今回の目的は、パソコンバッグの中に放り込んでおいて、必要に応じて出先で充電できるようにするということです。つまり持ち歩いている2台のPCを充電できるかが問題です。

まず、Intel NUC M15 Laptop Kitの方は、そもそも標準添付のACアダプターがUSB type C形状の65Wチャージャーであり、この充電器に差し替えても特に問題はありません。RAVPOWER RP-PC133の標準添付ケーブルは特に立派なものではありませんが、65WのPDで問題は特に無さそうです。

一方HP Pavilion x360 14dy-1000は標準添付のACアダプターが旧来からの丸ピン型で、PDで充電可能かは検証しておく必要があります。ただ、このPCの仕様上、PD充電は出来るのですがPCが電源オフ状態であることがPD充電の条件となります。つまりPDで給電しながら作業するということは出来ません。

このPC唯一のUSB type C端子（本体向かって左側）に接続すると、本体右側の充電ランプが点灯します。この状態は既に満充電ですので白く発光していますが、充電動作時にはオレンジ色で点灯します。

充電器側は動作を表す青色LEDが点灯します。

取り敢えず使えることは判りましたが、まだ対象となる2台のPCが満充電であるため、実際の充電速度は何ともいえません。65WはどちらのPCでも添付のACアダプターと同等の出力ですので、恐らく純正と大差ない時間となるのではないかと予想されます。

かつてはかなり高価だった窒化ガリウム素子も普及と共にかなり安価になり、このような比較的安価な充電器ですら利用できるようになりました。従来のパワー素子よりは大幅に効率が向上していますので、今後も小型高効率化はますます進んでいくことになるのでしょう。