以前、格安クラスの128GB microSDXCメモリーカードとしては最も性能が良くおすすめとしていた製品が、Kingston SDCS/128GBでした。
しかし、残念ながらSDCS/128GBは既に生産完了品であり、現在は後継モデルのSDCS2/128GBが流通している状態です。このクラスの格安品はかなり当たり外れがあり、例えば大手SanDiskでもモデルチェンジで性能がむしろ悪化したケースがあります。
丁度ある程度の容量を持ったmicroSDメモリーカードが必要となったということもあり、そのSDCS2/128GBを試してみようという気分になりましたので、Amazonタイムセール祭りの特価品を購入してみました。
先代のいかにもKingstonというパッケージデザインと比べると、今時の普通なデザインになりました。
同梱されるSD変換アダプターは、以前のものと変わっていないように見えます。1GB程度のmicroSDメモリーカードが大容量といわれていた時代でも、このアダプターだったように思います。
メモリーカード本体のデザインは殆どロゴと文字だけというシンプルなものです。まあ、カードのデザインに凝ったところで普段目にすることはあまりありませんので、特に意味はないと思いますのでこれくらいが妥当なところでしょう。
シーケンシャルライト以外は先代よりも向上
それではベンチマークテストを実行してみましょう。
いつも通りCrystal Disk Markの2バージョンで計測します。カードリーダー・ライターはiBUFFALO BSCR20TU3で、Ryzen 9 3900を搭載したASUS X370-Aに接続しています。
以前の環境からCPUが変わっています(Ryzen 7 2700 → Ryzen 9 3900)が、恐らく計測結果への影響はほぼないものと思います。
まず、シーケンシャルリードは先代もUHS-Iのほぼ上限という速度が出ていましたが、この製品もほぼ同等の値を記録しています。格安クラスとしては文句ない高性能ぶりです。
その一方で、シーケンシャルライトは残念ながら先代の半分以下というところまで落ち込んでいます。先代はシーケンシャルライトでも90MB/s前後という見事な値を記録していたのですが、こちらは40MB/sにも届きません。モデルチェンジが性能の向上につながるとは限らないということを改めて示しています。
しかし、注目するべきはランダムの値です。実はランダムの全ての条件において先代SDCS/128GBを上回っているのです。
特にランダム4Kリードでは条件によって先代の2倍程度の値を記録することもあり、細かいファイルの大量読み出しなどではかなり差が付きそうです。ランダム4Kライトはリードほど極端ではありませんが、2~3割の向上は見られます。
目に付きやすいシーケンシャルライトの値が大きく落ち込んだために印象は良くないのですが、実は読み出し用途であれば間違いなく大きく進化しているといえるでしょう。
今回は利用予定の環境がそこまで速度性能に優れているわけではないので、この性能があれば十分快適に使えるというレベルです。ただ、フラッシュメモリー製品の値上がりを実感させられるのも確かです。大手ブランドのmicroSDXC 128GBで1,500円を割るものがほぼなくなってしまいましたから…。
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購入金額
1,680円
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購入日
2021年05月24日
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購入場所
Amazon
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