レビューメディア「ジグソー」

海王星を選択したはずなのに,なぜか手元にある天王星

qdc製エントリーモデルのハイブリッドイヤホンのUranusです.

同じくqdcエントリーモデルのNEPTUNEは1BAで頑張っていましたが,Uranusは低域用にダイナミック型を1基、中高域用にBAを1基搭載した2ウェイのハイブリッド構成になっています.

端子はUE/qdc用カスタム2pinのリケーブル対応.qdc用カスタム2pinなのは少し引っかかりますが,既にqdcを持っていれば,イヤホンが1つでも2つでも同じなので,諦めました.

ハウジングは樹脂製ですが,NEPTUNEから後退(?)して,フェースプレートがプリントになってしまいました.NEPTUNEの特徴の一つが,天然マイカによる唯一のオリジナルペアだったことから,プリントパターンは残念な部分です.その代わり,左右でハウジングの色を変えています.左は青で,右は紫と,王道の左は青,右は赤に近い配色で,わかりやすくなっています.IEMモデルは,形状的に左右逆では装着できませんが,見た目で判断できるメリットは大きいです.

 

 

以前のNEPTUNEレビューで,Uranusと聴き比べた上で,あえてNEPTUNEを選んだのですが,なぜ手元にUranusがるのでしょうか.

 

それは,いつもながらの中古で,ほぼ未使用のお買い得品を見つけてしまったので...

 

 

ほぼ未使用というだけあり,エージングが終わっていないようでした.全体的にハスキーな傾向で,しっかり音が出ていません.

いつものエージングボードで,しばらく(丸3日)エージングします.すると,店頭で聴いた音になってきました.

 

NEPTUNEのレビューでも書きましたが,NEPTUNEとUranusに限定して店頭で聴き比べた結果,NEPTUNEを選択しました.確かに,UranusはNEPTUNEの上位機種で,NEPTUNEの改善点が修正されています.しかし,UranusはNEPTUNEが進化した分,NEPTUNEの特徴も弱くなった印象で,Uranusはより優等生なリスニング向きイヤホンになってしまいました.

当時,価格面(本体のみの格安品)と外観(天然マイカの美しさ)も含めNEPTUNEを選択していたのですが,当然Uranusも良い選択に間違いはありません.NEPTUNEもUranusも3万円台で購入できるイヤホンとしては,別格の音質です.上位クラスの持つ特徴をこの2機種は既に持っています.

 

この2機種を改めて比較すると,シングルBAからハイブリッドになったためか,Uranusのほうが少し大きい感じです.しかし,装着感はどちらも変わらず,耳に入る方の形状は同じではないかと思います.

音質については,既にNEPTUNEレビューの中で書いていますが,NEPTUNEの改善版がUranusです.改善点で一番大きいのが,低域.NEPTUNEでは不足している低域(1BAとしては十分)が,Uranusでは十分にカバーされて,沈み込む低域が実現されています.次に,NEPTUNEの若干EQで調整されたような音色(NEPTUNEの特徴でもある)が,よりマイルドになり,ジャンルを問わずに聴きやすくなっています.あくまでもクリアでありながら,優しい雰囲気が出ています.

 

大人の階段を一歩登った感じがUranusです.ただし,大人になる前の段階も十分魅力的であり,その時期にしか出せない特徴を備えているのがNEPTUNEです.

アンケートを取れば,Uranusに軍配が上がるのは確実ですが,NEPTUNEを押す人も少なからずいると思います.

 

qdcイヤホンは高価格帯もラインナップされていますが,通常使いのイヤホンとして,NEPTUNEとUranusは抑えておくべき2機種です.

ただ,普通はどちらか好みの1機種を選択すれば,十分です.似た音質なので,2機種持つ必要はありません.

 

蛇足ですが,NEPTUNEは本体のみで購入したため気が付かなかったのですが,Uranusに付属している収納ケースが少し小さいです.付属ケーブルでも若干苦労しますが,リケーブルするとケースに収まらなくなります.まぁ,これはどのイヤホンにも当てはまることではあります.

 

UMもそうですが,qdcも中華品と侮ってはいけません.完成された音が,存在しています.この価格帯としてはダントツのオススメ万能型イヤホンです.

 

更新: 2020/11/02
Stay Home おすすめ度

URANUSでダメなら,10万円以上コースか沼化必至

イヤホンを3万円前後で選ぶなら,総合的に考えて,QDCのNEPTUNEとURANUSしかないと言えます.さらに,万能型のおすすめはURANUSです.少し前の10万円前後のイヤホンの音質に匹敵する実力があります.しかも,ハウジングが小さめで形状も優れていることから,非常にフィッティングが良いです,イヤーピースも定番品が使えます.

URANUS以上の解像度や繊細さ,音場の広がりや厚み,低域の量感,高域の延びなどを求めるなら,10万円以上のコースは必至です.

Stay Homeで手軽に音楽を楽しむなら,このURANUSを超オススメします.

  • 購入金額

    32,000円

  • 購入日

    2020年07月頃

  • 購入場所

16人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • jive9821さん

    2020/11/02

    URANUSはこの価格帯としては出色の出来ですね。

    むしろqdcは10万円払っても、URANUS比で次元が変わるほどには
    良くならないと思います。

    幅広いジャンルをこなせるタイプの製品でこれを超えるためには、
    いずれも1DDモデルですが10万円オーバークラスのAK T9iEや
    EAH-TZ700辺りまで行くしかないか、とすら感じます。
  • harmankardonさん

    2020/11/02

    jive9821さん,コメントありがとうございます.
    そうなんですよね,万能型でURANUSを超えるのは難しいですよね.

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