「芋づる式洲崎綾 Part7」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾(あやちゃん/ぺっちゃん/あやっぺ)関連。本日12月25日といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの7回目を連投してきましたが、誕生日当日=ラストは、今年初頭あやちゃんが主演を務めたTVアニメの映像円盤を。
「魔法少女特殊戦あすか」。原作深見真、作画刻夜セイゴのコンビによるマンガ。原作は2019年末現在、「月刊ビッグガンガン」で絶賛連載中で、まだ完結していないのだが(現時点で11巻が既刊)、6巻までのストーリー(+若干のオリジナル)が2019年はじめにTVアニメ化された。
「魔法少女」と名前がついているが、いわゆる勧善懲悪の単純なストーリーではない。かといって、「魔法少女まどか☆マギカ」のように、カルマを負った鬱設定のダークファンタジーでもない。
また現行兵器の戦車が出てくるなどミリタリー要素の強いアニメだが、「ガールズ&パンツァー」のように、学校時代の教科?として「兵器というアイテム」をにかかわるというような「道具立て」ではなく、もっと密接に自衛隊や他国の軍と絡んでいくなかでの兵器という位置づけ。
大雑把に言えば「魔法少女×ミリタリー」というカテゴリーだが、その設定はかなりリアル。
そんな舞台で、平和を日常を脅かす敵と、傷つきながら戦う魔法少女が描かれている。
2016年1月、地冥界(ディスアス)という謎の生物が侵攻してきて、人類は滅亡の危機を迎える。瞬間的に移動したり、人間の兵器の多くを無効化できる力を持つディスアスに、人間達はなすすべがなかった。しかし、やはりディスアスに侵攻されていた異世界=精霊界(フェアト)の精霊環境条約機構の助力を得て、2017年2月には「魔法少女」が誕生した。
妖精と交感できる少女達は、「魔法少女」としてディスアスの冥獣と戦う力を得た。各国の魔法少女達は協力して戦い、最終的に冥獣王(ディスビスト)との決戦に臨んだ。9人の魔法少女がディスビストの住処に向かったが、その道半ばにして4人が斃れ、たどり着いた5人の魔法少女がラスボスを倒した。
そして、世の中は平和に.....ならなかった....
共通の敵がいなくなったことで再燃する国家間の小競り合い、テロリストや国際犯罪組織、そして彼らに協力する不正規の魔法少女たち...「楽園」は訪れず、世界はまだ争いに満ちている。
◇◆◇
ディスビストを倒した5人の魔法少女(=伝説の五人~マジカル・ファイブ~)のリーダー、大鳥居あすか(CVあやちゃん)は、ディスアスとの戦いで、両親を惨殺され、多くの仲間を喪ったことで、心に深い傷を負い、今は自衛隊を離れ、普通の高校生として暮らしている。転校した先の高校ではときおり高い運動能力は見せるものの、学友達と一緒に弁当を食べるような「日常」に幸せを感じていた。
そんなとき、護送中のテロリストが国際テロ組織の協力により逃亡し、東京中心部で銃を乱射する事件が起きる。そこにあすかの友人羽田紗綾子(はたさやこ/CV橋本ちなみ)が巻き込まれる。近くにいたあすかは現場に向かう...
-もう戦わない..そう決めていたはずなのに..どれだけ離れても、戦いの方から追いかけてくる
紗綾子の危機に魔法少女「ラプチャー☆あすか」に変身して彼女を守る
魔法少女時代の自衛隊の上官であり、両親を亡くしたあすかの養父となっている飯塚から、魔法戦に特化した部隊「M班」の設立を聞かされる。マジカル・ファイブのひとりも所属しているその部隊に、あすかも誘われるが、両親など近しい人間に被害が及ぶような経験をしたこともあり、「中学生の時に一生分戦った」とその誘いを断るあすか。
しかしその後、飯塚から魔法生物兵器がテロを起こしているという情報が入る。そこで戦っているかつての戦友、「ウォーナース☆くるみ(CV関根明良)」の情報も。もともとマジカル・ファイブでも回復役で後衛向きだった彼女...仲間の危機に再び変身することになるあすか。
敵を退けたあと、ウォーナース☆くるみこと夢源くるみ(むげんくるみ)と昔話をするあすか。くるみは、魔法少女になる前は学校で酷いいじめに遭っており、そこから連れ出してくれたあすかを崇拝している。そのくるみを魔法少女に誘ったあすかが、先に魔法少女を辞めたことに関してくるみは、
「酷い人...私を魔法少女にしておいて、自分は逃げ出すなんて..」と語る。
「約束...これからは守ってくださいね。...私、強くないんです」とヤンデレぎみにせまる
あすかを追ってくるみがあすかの学校に転校してきたあと、あすかの友人で、父親が警察庁の牧野警部補(表向きは。実際には外事情報部国際テロリズム対策課機密通信別室勤務)である牧野希美(まきののぞみ/CV高橋李依)が、今回の騒動を起こした国際テロ組織「バベル旅団」に攫われ、拷問を受けてしまう。戦いののち、希美は奪還され、切り落とされた腕の再接続などの処置などはくるみにより行われたが、彼女の心の傷は大きく、見舞いに来たあすかたちを見て拷問のことが思い出され、恐怖のあまり狂ったように叫びだしてしまう。
結局あすかたちは、希美のここ数日分の記憶を消して凄惨な体験を封印してあげることしかできなかった。このことが契機になり、身近な人たちの日常を守るため、あすかはM班に所属することを決意する。
一方マジカル・ファイブの一員、アメリカ出身のジャストコーズ☆ミアことミア・サイラス(CV松井恵理子)は、バベル旅団の情報を追って日本にやってきていた。テロリストのアジトに入ったとき、部屋の鏡にルージュで書かれたメッセージを見つける。
“He who laughs last laughs best”-最後に笑うものが最も良く笑う-
それはマジカル・ファイブの合い言葉だった。
◇◆◇
精霊界(フェアト)と人間たち。この関係も冥獣王との大戦後、様々に変化した。精霊側が欲しがる人体と、人間が欲しがるマジックアイテムの交換密輸が行われるなど、精霊と人間の関係も清いものだけではなくなってきた。
そんな密輸現場では、各国警察や自衛隊などの攻撃を防ぐため、魔術が扱える人物が同席することもある。アルメニアの魔術傭兵の少女ナーズィニー(CV石上静香)はそのために雇われた。その密輸現場を急襲した自衛隊とM班は、戦闘時の味方の負傷であすかがPTSDを発症しそうになりながらも、それを克服し、ナーズィニーをとらえた。
一方沖縄では、交通事故で母親と自分の片足をなくした少女にバベル旅団が近づいていた。父親からひどい虐待を受けていた与那嶺ちさと(CV竹達彩奈)。激高した父親に殺されそうになった彼女を救ったのは、バベル旅団のギースだった。
ゴミためのような暮らしから、ちさとを連れ出したのはギースだった
ギースに新しい義足を与えられ、以前の空手が出来るようになったちさとが、実戦投入前に命じられて最初にやったのは、母を殺し、自分を不具にした無免許運転の若者を殺すこと。しかも変身せずナイフ一丁で。やり遂げたちさとは、魔法少女ウィップラッシュ☆ちさととして完成した。
その頃くるみは捕らえたナーズィニーの拷問をして、情報を聞き出そうとしていた。くるみはピュアなところがあるあすかに負担をかけないよう、こういった汚れ仕事を率先してやっていたのだ。
捕らえたナーズィニーを拷問するウォーナース☆くるみ←こっちの方が悪役っぽい
拷問を終えたくるみが向かったのは沖縄。ここは世界に2カ所しかない「定期次元位相橋(ステイプル・トポロジー・ブリッジ)」、つまり人間界と精霊界を行き来できる常設のブリッジがある。ここで、人間界と精霊環境条約機構の会議が開かれ、精霊界の重要人物タビラ将軍がやってくるため、その警備の必要があったからだ。そこであすかとくるみは、マジカル・ファイブの仲間、米軍のミア(ジャストコーズ☆ミア)とロシア軍から派遣されたフェーニクス☆タマラことタマラ・ヴォルコワ(CV M・A・O)と再会する。
魔法少女達は人間界・精霊界両方のVIPが集まるこの会議の護衛として集められたのだ。
しかし、この期を逃さずバベル旅団は猛攻撃を加えてきた。大量の冥獣達による攻撃、そして全身パワードスーツに身を包んだギースと魔法少女として覚醒したちさと。魔法少女は分担して敵に対処することになる。
数で押す外部の冥獣達には、M班をはじめとする各国通常軍のメンバーとミアとタマラが対処した。
くるみはちさとと対決するが、もともと後衛向きのくるみと事故の前は実戦空手の使い手だったちさととでは圧倒的兵力差。組み敷かれ徹底的に殴打される。
一方、全身が魔造部品で作られ対魔法少女用の兵器となっているパワードスーツを着たギースは、底なしの魔力であすかを追い詰めつつあった。左腕を切断されたあすかに迫るギースのパワードスーツのドリル...
果たしてあすかやくるみは敵に打ち勝つことが出来るのか、そして冥獣達が満ちる地になった沖縄をミアやタマラは取り戻すことが出来るのか....
使用画像:©深見真・刻夜セイゴ/SQUARE ENIX・「魔法少女特殊戦あすか」製作委員会
だいたい原作コミックスの6巻程度までがアニメ化されたが、まだコミックスとしては「序章」であり、そこまでで話数が尽きたため、話をぶった切ったような感じになっており、ちょっと中途半端な印象に。特にマジカル・ファイブの最後のひとり、双頭竜ことラウ・ペイペイ(CV 日笠陽子)が本格的に登場するエピソードまで到達できず、最終話あたりで唐突に「登場するだけ」で終わるし、ロシア軍に姉への愛情を利用されているタマラに関しては、彼女の沖縄行きの指示が出たあたりのシーンでそれとなくそういったシーンが挟まれているが、その伏線の回収はない、ナーズィニーがのちに味方となって活躍するくだりまで到達していないので、かなりの分数をかけた拷問シーンなどが活きていない、ミアが見つけたルージュの伝言?は謎投げっぱなしと、シカケを撒くだけ撒いた中途半端な感じの部分もチラホラ。「続き」があれば良いのだが、このまま終わるとペイペイの出現やマジカル・ファイブの合言葉のなぞなど一部のエピソードは話として浮いてしまう感じ。そこが1クールの単体作品として観た場合は今一歩か。
ただ、この特殊戦あすかはあやちゃんにとって演技の幅を広げた作品だと思う。いままでのあやちゃんは、明るい役どころが多く、しかも少しアホっぽいコ感じの演技が多かった。声質としては、やや鼻にかかったコロコロと丸い質の声音があやちゃん王道で、一部真面目な宇宙飛行士(星白閑)やお姉さん系アイドル(新田美波)という幼くない年齢の声も担当してはいたが、今回のように抑えた、暗さを伴った声というのはほとんどなく、新境地、といえる演技だった。
原画集は毎回アレなシーンが選んであるのは...(このページは健全)
商品としてのBlu-rayは、各3話ずつ収録の4巻構成で、いずれも本編BDに1枚のCDが特典として付属する形。特典CDの方は、1巻と2巻はサントラ集だが、3巻と4巻に付属したのはTVアニメ放送時に展開された番宣Webラジオ、「魔法少女特殊戦あすか in メイド喫茶 三津矢」が収められている。これはインターネットラジオステーション<音泉>で展開されたモノで、パーソナリティはあやちゃんと夢源くるみ役の関根明良(あきらくん)。
これ、あやちゃんの番宣ラジオとしては、いままでで一二を争う面白さだと思う。あきらくんがほぼ初めてのレギュラーという初々しさによる天然ボケと、あきらくんの役的にあすか一途のヤンデレ気味キャラと言うことで、あすか=あやちゃんを一方的に褒めまくるので、あやちゃんがいい気分になって、よりトバす、という図式が確立されていて、面白かった。12回の正規配信の中では、とくに第9回の原作者深見真「センセイ」とTVアニメの山本秀世「カントク」をブヒブヒ言わせたあやちゃんによる調教回が印象的。逆に第3巻の新規撮り下ろし回でずっちこと石上静香のイケボにあきらくんともども辱められる?回も素晴らしく、神回も多い。十分単体商品でも成り立ちそうなこの番組の記録が、WebアニメのラジオCD単独として発売されているわけではなく、映像円盤のオマケなので、実はお得なのでは?という感じ。
刻夜セイゴ描き下ろしイラスト使用B2タペストリーはあすかの絵柄のアニメイト版
さらに全巻購入者には購入店によって違うメインキャラのタペストリーや大判ポスターがついていたが、自分としてはあすか推し?(あやちゃんが演じたあすか、だが)ということでアニメイトで購入。ま、このアニメは是非2期がホシイので円盤売り上げ上げとかないとね。そろそろ来年前半には原作も12巻に到達するので、またワンクール分はたまるはずだし。
あやちゃんが頑張ってたくさん書いたという1巻付録の直筆サインもゲト
祈願)2期、かもーん!
--------------------------
11月上旬から、あしかけ7週間にわたりお届けしてきた7回目の「芋づる式洲崎綾」も、あやちゃんの誕生日である本日(12/25)で終了。ここ数年言い続けているけど、やっぱり年イチだと足りないかも。今年も、あやちゃん主演アニメ「ひもてはうす」や、“ちょっとエッチな?”「みるタイツ」、いろいろ楽曲やアイテムがたまって来ているデレマス系など、まったく触れられなかったもの多数。
来年こそは2回やらないとダメか...??←毎年言っている/3年連続3回目
とりま、あやちゃん、誕生日おめでとう!
【収録内容】
全巻共通仕様:本編Disc+CD 2枚組
■魔法少女特殊戦あすか 1
収録話数:
・第1話「帰ってきた魔法少女」
・第2話「日常と戦友」
・第3話「もっとひどい戦争」
特典:ノンクレジットOP
初回生産特典
・原作・刻夜セイゴ描き下ろし特製三方背BOX
・キャラクターデザイン・鈴木陽子描き下ろし特製デジパック
・オリジナルサウンドトラックCD 1
・原画集
・特製ブックレット
■魔法少女特殊戦あすか 2
収録話数:
・第4話「バベル旅団─交戦開始」
・第5話「極めて現実的な対処法」
・第6話「星に願いを」
特典:ノンクレジットED
初回生産特典
・原作・刻夜セイゴ描き下ろし特製三方背BOX
・キャラクターデザイン・鈴木陽子描き下ろし特製デジパック
・オリジナルサウンドトラックCD 2
・原画集
・特製ブックレット
■魔法少女特殊戦あすか 3
収録話数:
・第7話「魔法少女特殊戦開発部隊」
・第8話「きっと素敵な魔法少女に」
・第9話「地獄の蓋」
特典:PV・CM集
初回生産特典
・原作・刻夜セイゴ描き下ろし特製三方背BOX
・キャラクターデザイン・鈴木陽子描き下ろし特製デジパック
・WEBラジオ「魔法少女特殊戦あすか in メイド喫茶 三津矢」
ラジオCD1(#01~#06&新規録り下ろし1回分)
・原画集
・特製ブックレット
■魔法少女特殊戦あすか 4
収録話数:
・第10話「それぞれの死闘」
・第11話「魔法少女たちと美しきこの世界」
・第12話「もしもこの戦いが終わったら」
特典:実写映像特典「魔法少女たちのバレンタイン」
出演)洲崎綾(大鳥居あすか役)、関根明良(夢源くるみ役)
松井恵理子(ミア・サイラス役)
初回生産特典
・原作・刻夜セイゴ描き下ろし特製三方背BOX
・キャラクターデザイン・鈴木陽子描き下ろし特製デジパック
・WEBラジオ「魔法少女特殊戦あすか in メイド喫茶 三津矢」
ラジオCD2(#07~#12&新規録り下ろし1回分)
・原画集
・特製ブックレット
店舗別購入特典(全巻購入):原作・刻夜セイゴ描き下ろしイラスト使用B2タペストリー
「魔法少女特殊戦あすか」あやちゃんの演技の声も聴けるPV(2)
「魔法少女特殊戦あすか-OP(KODO)」
今まで全く使ってこなかった声。新境地。
あやちゃんの声として一番王道なのは「明るさが芯にある声(やや元気過剰でアホテイストが少しあるタイプが特に)」だが、今回はシリアスで昏い。
心に傷を負った戦士...というのは今までにない役で、ほとんど聴いたことがないような声が使われている。
初めて聴いたけれど、これは...この方向性の声、イケるんじゃないか?
次に繋がる「第1期」であれば★4つ
連載中の作品、1クール12話という制限はあるが、設定のうち「マジカル・ファイブ」は全く活かせていなかった(特に双頭竜ことラウ・ペイペイは、回想シーン以外では最終話にとってつけたように出てくるだけ)。
一応単発でも終わりうるよう、アニメオリジナルストーリーが付け加わっていてお話としては決着がつくようになっていたが、最後の方でペイペイを出したことで少しラストの「芯」がボケた感じ。
ただし、これが第2期に繋がるのであれば、ペイペイはこのタイミングで出てこなければならないが。「次」があるか否かで評価が変わる。
一番良いのは3巻と4巻特典のWebラジオ収録
あやちゃん関係の「番宣系Webラジオ」の中では、「ラジオ シドニアの騎士 綾と綾音の秘密の光合成」
に匹敵する面白さ。
「シドニア」は、相方が年下とはいえ事務所先輩の佐倉綾音だったこともあり、あやちゃんがリードされる側だったが、「メイド喫茶 三津矢」は相方がほぼ新人のあきらくん(関根明良)なので、「おねえさん」なあやちゃんが聴けた。
-
購入金額
38,880円
-
購入日
2019年頃
-
購入場所
アニメイト
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。