所持する音楽データに対する私利私欲．．．イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。今まで限られた中での展開だったコンテンツが「メジャー」となる場合があります。その時は今までの方向性と微妙に変わったり内容がわずかに変質したりすることが多いものです。いままで「自主制作盤」という立ち位置だった、企業のプロミーション楽曲コンテンツが、通常のレーベルに乗ることになったときの「メジャーデビューシングル」をご紹介します。

そして「芋づる式洲崎綾 Part7」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾（あやちゃん／ぺっちゃん／あやっぺ）関連。年末（12月）といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの．．．いつのまにやら7回目。

パチスロメーカーオーイズミの宣伝担当という位置づけの萌えキャラ＝1000ちゃん。1000ちゃんの声帯担当はえみつんこと新田恵海、後に加わることになる1000ちゃんに興味津々なマッドサイエンティスト、ミリオのCVはまいまいこと渕上舞、ミリオと1000ちゃんを取り合う？ラーカゲーア星の皇女プリマをあやちゃんが担当し、メインキャラが全て歌上手い声優と言うこともあって（その基準で選んだのかも知れないが）、1000ちゃん稼働開始直後から楽曲を多くリリースしてきたが、この作品はそんな「1000ちゃん界隈」に取ってみると転機の「メジャーデビューシングル」。

1000ちゃんのいままでの楽曲は、オーイズミが出していて、いわゆるインディーズ扱い。実店舗ではゲーマーズでしか取り扱いがなかった。この作品からキングレコード所属になり、一般流通にも乗って購入しやすくなった。

ただ、その分今までより強めのディレクションが感じられる（ディレクターは替わらず佐藤宏次）。

構成としては3人のメインキャラがそれぞれ歌うソロ曲が、1曲ずつ収められている。

つまり、3人のメジャー界へのイントロデュース、という意味合いか、キャラクターの特徴が少し強調された形になっている。

主人公たる1000ちゃん（の声帯担当のえみつんが）が歌う「☆STARRY☆」は、カワイイが伸びやかなフレーズあり、台詞調のフレーズあり、といろいろな今までの特徴を詰め込んだ感じ。スピードが速いので、ちょっとせわしないが、「はわわっ☆」と焦っている感じを出したかったのかも。単曲の鑑賞としてはもう少しスピードを落とした方が味わえるが。

ヘヴィでハイスピードな「RE//BORN」はスラッシュ！！ドッツンドドツンと超超ハイスピードに突っ走るリズムは、サビの部分ではbpm300越えというものすごさ（倍速時）。超速bpm曲に良くあるタイプで、Aメロなどとサビは倍速度となるタイプ。まいまいの声は常に半速で動いているので、歌声も伸びやか、この曲は爆裂さがミリオの猪突猛進的な部分を良く表していて合ってる。最後のオケオフでつぶやく♪きっと／REBORN...♪がカッコイイ！

あやちゃんの歌う「私流×HAPPY×STYLE」は、お姫様であるプリマのかわいらしさが力いっぱい表現されており、曲としても、ワルツっぽく3/4になる部分もあり、「おもちゃのお城」のようなイメージ。声はかなり造っているので、歌唱力の本領は発揮できていない。声のイメージとしてはプリマが初登場となった“1000☆PARTY!!”の「Primium♔Song」のようなイメージ。

3曲とも、3人のキャラクターがより強調されるような曲と歌い方であり、いままでインディーズ扱いで閉じた世界だった1000ちゃんワールドを、広く知らしめようと「自己紹介的な曲」をあてて、性格強調するような歌い方にしたのかも知れない。ただ、以前から彼女たちを識っている方からすれば、少し「わざとらしい」と感じたのも事実。

この作品（☆STARRY☆）だと、まいまいの「RE//BORN」が一番良かったかも

ご新規優先か、既存客重視か。このあたりのさじ加減が難しいと感じた作品でした。

【収録曲】

1. ☆STARRY☆
2. RE//BORN
3. 私流×HAPPY×STYLE
4. ☆STARRY☆（offvocal ver.）
5. RE//BORN（offvocal ver.）
6. 私流×HAPPY×STYLE（offvocal ver.）

「☆STARRY☆」