所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。グループで歌う曲をソロで歌う。一般的には魅力が減じると思われがちですが、グループの「声の屋台骨」が誰だったか、を気づかせてくれたり、いままで埋もれていたステキな声に気づかせてくれたりします。そんな発見のあった限定CDをご紹介します。
そして「芋づる式洲崎綾 Part6」。Webラジオのキャラクターの面白さと天使の歌声のギャップ萌えですっかりファンになった洲崎綾(あやちゃん/ぺっちゃん/あやっぺ)関連。12月といえばあやちゃんのバースデイということで、それに向けてこの1年で増えてきた彼女の参加した作品や楽曲、Webラジオのイベントやそれらの関連商品まで、幅広く芋づる式にご紹介するシリーズレビューの6回目。
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSの新田美波。艦これの第六駆逐隊とならんで、あやちゃんの声としては一番一般的認知度が高いものと思われる仕事。
現在は派生物などを含めると大きな広がりを見せるTHE IDOLM@STERシリーズだが、2018年現在は大きく「2代目」と言える「CINDERELLA GIRLS」系が「熟した」あたりかもしれない。基本、ゲームが基礎なので、徐々に参加人数が大きくなってくるとともに、ある程度の年数をプレイすると脱落する人も出てくるし、他のゲームに移るプレイヤーも出てくる。この拡大と脱落のトレンド、後者が大きくなってくるとコンテンツを維持するのは難しくなる。2011年末にリリースされた「CINDERELLA GIRLS」は今7年ということで、最初の「火付け」の時期は終わって、「収穫期」としてコンテンツが大きくなってきており、キャラクターの充実やメンバーを入れ替えたクロスユニットなどによる「持続的火起こし」が頻繁に企画されている。
あやちゃんはこのゲームではとても良いポジションのキャラクターをもらっている。いわゆるメインどころの「主役級」ではないので、イベントが多いこのコンテンツに縛られすぎはしないわりにはソコソコ人気が高く、またガチ系の歌を歌うキャラなので、ファンとしては歌声も堪能できるという形。高校生が多いシンデレラガールズアイドルの中では、女子大生ということでお姉さんキャラなので、コミカルな方にはあまり行っていないのもマル。ただメインでないのもあり?全公演には出ないので、最近は会場ごとに映像作品がリリースされるのに、あまり参加作品数が伸びないのが少し残念だが(←いやお財布を考えるとそれはそれでよいのかも(^^ゞ)。
2018年末現在、「CINDERELLA GIRLS」は初の単独ドーム公演である「6th Live」の直後だが、本作は2015年の11月に行われた「3rd Live」関連。2014年にキャパ2000ソコソコの舞浜アンフィシアターで始まったCINDERELLA GIRLSのライヴイベントも、
代々木競技場第一体育館での2ndライヴ(あやちゃん不参加)を挟んで、3rdは幕張メッセ国際展示場へ(この時のモードではおそらくキャパ12000前後)。
イベントというとイベントグッズが企画されるのが定番だが、アイドル育成・バトルアプリという音楽系が元だからか、最初のライヴから「会場限定CD(楽曲)」が用意された。これは、一部ドラマCDなどもあるが、大体販売された楽曲CDのソロミックスやミックス違いがほとんど。正規にリリースされたCDとは違うメンツが歌ったり、合唱曲を通しで一人で歌ったりするものが多い。
本作は5曲のユニット曲を、そのユニットにかかわったキャラクターが単独で歌いきる、という企画盤。
まずは、あやちゃんが担当しているアイドル新田美波が加わったユニット「LOVE LAIKA」の「Memories」。「LOVE LAIKA」はアニメで先陣を切ってデビューするユニットで、美波とアナスタシア(CV上坂すみれ)のユニット。曲はWinkを意識したような懐かしめの王道女性アイドルデュオチューンで、切ない曲調が大人っぽい美波とエキゾチックなアナスタシアに合っている曲。この曲はあやちゃんとアナスタシア役の上坂すみれ、そしてアニメのエピソードで、過労で倒れた美波のピンチヒッターとして、アナスタシアとデュオを組んだ神崎蘭子(CV内田真礼)の3人によって歌われているが、それぞれのソロヴァージョンが収録されている。びっくりしたのは、「新田美波 ソロ・リミックス」が通常版(LOVE LAIKA=新田美波+アナスタシア)とあまり印象が変わらなかったこと。基本サビ以外は交互歌いの曲なので、LOVE LAIKAとしては美波=あやちゃんが歌わないパートがあるのに、曲の印象がソロでもあまり変わらない..ということはこの曲ではあやちゃんの声が「芯」になっているということ。単発で声だけ聴けば、すみぺやまあやちゃんの声の「美しさ」が光るんだけれど、曲として聞くとボディがガンっとあるというか...この「新田美波 ソロ・リミックス」はかなり必聴。
意外な?歌声の心地よさに酔ったのは、「Happy×2 Days 三村かな子 ソロ・リミックス」。元歌はユニットCANDY ISLANDとして双葉杏役の五十嵐裕美と緒方智絵里を演じる大空直美、そして三村かな子役の大坪由佳で歌われる。「Happy×2 Days」は♪Happy×2(ハピハピ) Days/続いて行く/あなたと二人の物語/ずっと一緒にいよう/弱いとこ含めて全部好きだよ♪と歌われるかわいらしい曲で、セリフも多い(一部情報で「ラップ」とあるけれど、キャラを演じたセリフというのが正しい)。従って、曲を鑑賞するというより、「キャラソン」として世界観を楽しむというのが優勢となる。そのため、あまり曲自体を注意して聴いていなかったのだが、大坪由佳っていい声している。セリフ自体は、食いしん坊な役=三村かな子のテイストが強いのでコミカルな部分があって、「清聴する」という感じではないが、結構聴きごたえある。
そして「CINDERELLA GIRLS」の主人公、島村卯月がソロで歌う「できたてEvo! Revo! Generation! 島村卯月 ソロ・リミックス」では、へごちん(大橋彩香)のいい声が堪能できる。デレマスの(とくにアニメでの)「センターユニット」であるニュージェネレーションズ、へごちん以外にも福原綾香(渋谷凛役)と原紗友里(本田未央役)という結構癖の強い(強く作ってある)声のメンツがそろっているので、ユニットだとワーッッと聴こえるが、これはソロで聴くとへごちんの端々までコントロールが効いた良い声が堪能できる。しゃくりやフォールを意識的に使って、かわいらしさとともに歌の上手さを表現している。
この「グループ曲ソロヴァージョン」というのは、今も続いているので、結構ニーズがあったのかな。聴いてみると各アイドルの特性がよく表現されていて面白い。さらにグループでは埋もれがちなキャラクターに気づいたり...そういう意味では新曲用意するよりはコストをかけずに、各キャラの魅力に気づかせる良い試みなのでは。
そんな発見があった会場限定CDでした。
【収録曲】
1. Memories 新田美波 ソロ・リミックス
2. Memories アナスタシア ソロ・リミックス
3. Memories 神崎蘭子 ソロ・リミックス
4. Happy×2 Days 双葉杏 ソロ・リミックス
5. Happy×2 Days 三村かな子 ソロ・リミックス
6. Happy×2 Days 緒方智絵里 ソロ・リミックス
7. LET’S GO HAPPY!! 城ヶ崎莉嘉 ソロ・リミックス
8. LET’S GO HAPPY!! 諸星きらり ソロ・リミックス
9. LET’S GO HAPPY!! 赤城みりあ ソロ・リミックス
10. ØωØver!! 前川みく ソロ・リミックス
11. ØωØver!! 多田李衣菜 ソロ・リミックス
12. できたてEvo! Revo! Generation! 島村卯月 ソロ・リミックス
13. できたてEvo! Revo! Generation! 渋谷凛 ソロ・リミックス
14. できたてEvo! Revo! Generation! 本田未央 ソロ・リミックス
「Memories 新田美波 ソロ・リミックス」
「Memories 新田美波 ソロ・リミックス」は必聴
「健康的な色気」の方向性で表現されることが多い美波が、愁いを含んだ声で歌うのはかなりきゅんきゅんくる。
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購入金額
4,880円
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購入日
2017年06月09日
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購入場所
駿河屋
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