行動経済学について初学者が俯瞰的に内容を把握できるよう、エッセンスを詰め込んだもの。ひとつひとつのエピソードは短いけど、経済学との違い、プロスペクト理論、社会的な意義など行動経済学が網羅されてます。経済学に興味がない人にも読みやすいような章立てになっているのが特徴のようです。実際私も経済学の知識はほぼない状態で読んでるので、前提知識は必要ないかと思いました。
ダンアリエリーなどの著書に比べると、ちょっとお堅い文章です。読み物としてはダンアリエリーの方が面白い。
感情が人間の判断に影響を及ぼすということは、引用した本やレビューでも言及していますが、本書では生死に関わる空腹や喉の渇きなどに関わる直感的要因は感情とは区別する説を紹介してます。直感的要因の影響を受けていると近視眼的で利己的になりやすいと。仮にAIに直感的要因が存在しない場合、人間とは異なる思考を持てるかもしれません。それは、おそらく人間より合理的ですね。
シミュレーション仮説的には、AIも直感的要因を持つと思いますが、その場合はAI対人間としてではなく、AI対AIとしての直感的要因の影響かも。例えばメモリが足りないので、他のプロセススワップアウトするとか...。もしAI対人間で直感的要因を持つようになったとすると、それはターミネーターとかマトリックスの世界になりそうです。
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購入金額
1,728円
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購入日
2018年10月29日
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購入場所
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