レビューメディア「ジグソー」

もう少し「良い意味で」流行歌っぽい方が彼等らしい気がするなぁ..

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。以前はシンガーとダンサーは完全に分けられていて、歌い手が踊るときも、歌唱に影響が内容に小さな振りに留めていたモノでした。しかし、このグループ以降、メインヴォーカリストも比較的激しいダンスを踊るように。そんなダンスヴォーカルグループの始祖とも言えるグループの作品をご紹介します。

 

ZOO。ダンスユニットが単独で「売れる」基礎を創ったグループ。その後のEXILEやtrfは彼等がいなければ存在していなかっただろう(というか、その両グループの中心人物は共にZOO出身)。1990年代前半が活動時期で、なんと言っても中西圭三のファンキィな楽曲にのせて彼等が踊り狂うJRのスキーツアープロモーション曲「Choo Choo TRAIN」

でブレイクした1991年がピーク。比較的メンバーの出入りが多く、アルバムのクレジットにもメンバー名を記していないため、この4thアルバム“JUNGLE”の時の正式なメンバーは不明だが、ジャケットには9人が写っているように見える。

ジャケットの写真はメンバーが重なり合っていて、「個」としてはよく解らない...
ジャケットの写真はメンバーが重なり合っていて、「個」としてはよく解らない...

 

このアルバムは、中西圭三の編曲を多く手がけた遠山淳が一曲、THE ALFEEの高見沢俊彦が一曲書いているほかは、初期の久保田利伸のバンドのギタリスト=羽田一郎とファンク系グループへの楽曲提供やプロデュースが多い横山輝一が、ほぼ半数ずつを書いている。

 

ただこの二人の曲の方向性が大きく異なり、アルバムとしての統一性がない感じになってしまっている。羽田の方がメロディアスなポップ系楽曲なのに対して、横山の方はかなり攻めたリズムコンシャスなビート系楽曲。特に横山の楽曲のアレンジは曲の展開が少し覚えづらくて難解(アレンジャーは一人ではないのだが)。シングル化された2曲がリズム重視のリミックスに変わっている事も合わせ、若干取っつきづらさを感じる。

 

そのシングル曲「YA-YA-YA [LAB.Mix Album Version]」は、コード楽器の音量が落とされ、リズムが派手な音色に、そしてシンベがグンと前に出て、途中ドラムスとスクラッチだけになるなどリズム優勢の刺激的なアレンジに。それだけに間奏のサックスソロが滑らかで、その落差が良い。この曲は横山の筆。

 

羽田の曲で最も攻めているのが、「JAMMING」。少し音が外れたようなブラスのラインがイントロや間奏で挟まれ、ループ系の抑揚のないバッキングにややメロディアスなAメロと♪JAMMING/BREAK OUT/JAMMING/JAMMING/JAMMING/BREAK OUT♪と繰り返されるコーラスによるサビが印象的。アウトロのギターソロは羽田なのか、結構攻めたライン。

 

一転してラストの「ONLY YOU」はドラマチックなバラード。高見沢の創る楽曲らしく、サビの部分は美しいハモリが聴ける雄大な曲となっているのだが、ちょっとヴォーカルが負けてるなぁ..この時のヴォーカルは後にtrfでメインヴォーカルを勤めるYU-KI(北村夕起)は脱退後のタイミング経ったはずで、ちょっと荷が重かったかなぁ...音程は外しているわけではないのだけれど、こういう朗々とした歌では上手いかどうかが如実に解るので。あと女声コーラスにはAMAZONS(久保田利伸のバックコーラスで有名)が入っているので、なおさら見劣りしたのかも。

 

全体を通すと、良質なダンス曲が多いのだけれど、曲の方向性が統一されていないことと、やっぱり彼等の良さはダンスによる目からの刺激と合わさった時にこそ本領を発揮するので、CD単体で鑑賞するのはややツライかな。

 

ただ「あの頃」とてもよく街に流れたのもあって、そのオケヒットの目立つ煌びやかなアレンジと共に、リズムコンシャスな楽曲が、世紀末のダンスユニット黎明期を想い出させる作品です。

 

【収録曲】

1. JUNGLE
2. HAWAII
3. YA-YA-YA [LAB.Mix Album Version]
4. Never forget you
5. Free style
6. PINCH!!
7. Kiss me [LAB.Mix Album Version]
8. JAMMING
9. ONLY YOU

 

「YA-YA-YA」(シングルミックス)

更新: 2018/06/23
必聴度

中西圭三路線からの脱却は失敗??

適度にソウルフルで、キャッチーな楽曲が多い中西圭三路線から、久保田利伸の右腕羽田一郎と時代の先端を走っていた横山輝一では、ちょっと落差がありすぎたかも。

  • 購入金額

    3,000円

  • 購入日

    1992年頃

  • 購入場所

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