仕様

梱包：製品の性能には関係ない「梱包」ですが、低価格製品なりがちな梱包の質の悪さ等はみじんもかじられず、同社のミドルレンジクラスと同様の梱包になっていてメーカの姿勢として好感が持てます。

梱包　普通の梱包ですが、中の発泡スチロールの押さえもしっかりしています。

ケース全体の作り：ケース材質の鋼板はさすがに高級品と同じとは行きませんが、3,000円クラスケースで見かけるぺらぺら感や剛性の悪さは感じません。

ケース内部

これは、各パーツが強度を保つようにL型のアングル加工がされており、力のかかる部分はしっかりリベット止めされ、取り外し可能な部分もタッピングビスでしっかり止まるようにしています。

電源カバーを搭載して剛性もアップ

バリが出て危険な某ケース(廃棄してしまいました）

以前の安いケースは、穴なんか打ち抜きでそのままとかはざらで、PCの組立は軍手必須でしたがVersa H26のスルーホール(グロメット部も同様)はすべて折り返し加工されていて、指やケーブルが傷つかないように配慮されています。
また、ケーブルマネージメント用のグロメットも豊富でどこからでも配線できます。

ケーブルマネジメントホールが豊富

一番の評価点は、マザーボードのバックプレート取り付け穴です。たぶん、多くの自作ユーザーが苦労している点で、マザーボードのバックプレートがなかなか填まらない事が多いのでは無いでしょうか。
力を入れすぎるとケース側の枠が曲がったり、滑って手を切ったります。Versa H26のバックプレート取り付け枠にはちょっとした工夫があり、折り返しの部分を指で持ち上げると軽くバックプレートが填まるようになっています。

バックプレート取り付けに配慮

こんな配慮があるケースは初めて見ました。(かなり細かい点ですが)

残念な点：これは割り切りかと思いますが、大きな電源を積むと、HDD/SSD用シャドーベイが使えなくなる。また、シャドーベイを活かしたままだとケーブルの多い電源では使わないケーブルを格納する場所が無く配線しづらいため、シャドーベイの一部を取り外す必要がある。(面倒)

大型の電源を搭載するにはシャドーベイが邪魔

ベイの把手が渡り用電源ケーブルと干渉して付かない。邪魔な把手は取ってしまっても良いかも知れません。

一見、填まっているように見えますが・・

HDDトレーの裏から見た写真

また隔壁に2.5”HDD/SSDが取り付け可能なスペースが3箇所あるものの、実際に取り付けるとケーブル類が隔壁やグロメットと干渉して付かない。

肝心の、簡易水冷ラヂエタの取付位置ですが、Versa H26は、電源ケースのフロントパネル側に取り外し可能な切り込み加工がされていて、フロント最大360mmサイズ、トップ最大360mmサイズ、リア120mmサイズの各ラヂエタが搭載できるように設計されています。5インチベイを取り外さなくても270mm程度のラヂエタがフロントに搭載可能となっています。また、フロントパネルとケースの間も余裕が有り、ファンの取付もラヂエタの前後どちらにもつきます。

簡易水冷を仮置き、予定通り付きそうです

サイドのアクリル板もフルサイズなので中の様子がよく分かります。本当はLEDで装飾すればもっと栄えるのでしょうが・・

中がよく見えます

右側のサイドパネルも取り付けねじに脱落防止加工がされているなどとても3000円台のケースとは思えないコストパフォーマンスの良さです。

SSD/HDDの取付に改善の余地はありますが、廉価版のPCケースとしては、非常によく出来た製品だと思います。