母を訪ねて40分 伊咲ウタ
離婚した母親に惚れている幼馴染に告白して撃沈したヒロイン。幼馴染はまさか、母親が好きだった。二人は勢い余って母を訪ねて40分のたびに出る。すれ違った母親は自分にこんにちわと笑顔で通り過ぎた。3年経った自分をわからなかったのだ。
憂鬱な二人のバスの帰り道。大きな声でヒロインを呼ぶ声。バスの窓の外には必死に自転車を漕いで追いかけるヒロインの母親がいた。あまりにも屈託のない、子供のような”ふざけた”「大好きよ」という言葉にうつむくことしかできない。あまりにも勝手なだらしない大人にショックを受けた。
散々振り回された二人はちょっと大人になったように見える。暑い夏の短い旅が終わった。
繊細なヒロインは大雑把で妙に思わせぶりで人たらし過ぎな母親が嫌いだ。一緒に行くのは幼馴染の男の子は本当に母親が好きなのだろうか。母親に対する憎悪と不潔感、そして彼に対する悔しさはとても切なく見事な描きっぷりでした。伊咲ウタの描く繊細な読み切りは、多分、作者を反映した作品ではないかなと思います。
こうした見事な作品をドラマ化してほしいです。
純潔のマリア 石川雅之
新シリーズが開始、前作の親友の過去からスタート。
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購入金額
700円
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購入日
2014年07月07日
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購入場所
amazon
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