お店の会計には欠かせないレジスターです。
友人がオープンするカレー店のために、中古品でもよいので安くて機能的にニーズに合った機種を探しました。
シャープのオフィシャルサイトに現行機種として掲載されています。
http://www.sharp.co.jp/business/register/products/xea407.html
選定の条件は、
- 商品登録や設定をPCを使ってユーザーができること
⇨ 本体の少ないキーでチコチコと日本語を入力するのはたいへん面倒なので避けたい - お店のオリジナルロゴが印字できること
⇨ レシートもお店のイメージ作りの一つなので印字したい
⇨ CASIO製品 はイメージデータをレジ本体に取り込む作業をメーカーに依頼しないといけないので、自由度が低いし、有償サービスというのもマイナスポイント。 - 20アイテムくらいは1キーで入力できること
⇨ 部門キーを商品キーとして使い、1キー(ワンタッチ)で商品名と金額が決まるような使い方です。 - 日単位の売り上げさえ確実に集計できれば、月、年単位は重視しない
アイテム別の集計も重視しない
⇨ レジのデータよりも手書き伝票の集計結果を優先して現金と突き合わせ、それとレジデータが異なる場合は打ち間違いとして扱う運用 - 購入価格は抑えたいが、簡易すぎるのも使いにくい
安価なタイプには、ドロアーの上に電卓をくっつけたようなモノもあるがさすがにこれは避ける - 印字は、感熱紙タイプ
⇨ インク式のモノは、安価だが印字が薄くなりがちだし、ロゴが印字できない - レジロール(感熱紙)は、汎用的なタイプであること
店舗用品店で入手しやすい - 発売10年以内、使用5年以内くらいの個体であること
⇨ レジスターは機能的にシンプルでさほど進化ないので最新製品である必要はありませんが、あまりにも古いのもトラブルの元です(消耗品の手配ができない、バックアップバッテリーが機能しない、店頭ゆえレトロを意図しない限り見た目によくない など)。
などでした。
このレジスターはこうした条件を満たしています。
中古市場に出回っているレジスターは、設定データー登録(メンテナンス)がしやすいかどうかという観点で、
- ユーザーがすべての設定をできるオープンなタイプ
(PCアプリが準備されている場合が多い) - 設定作業やメンテナンスが販売会社の独占的なビジネスをなっていて、ユーザーは手出しできないクローズドなタイプ
(新品販売時に量販店などでは扱われず、かならず販社経由となり おそらくセットアップサービスや保守契約とセット販売される)
があって、中古機を探す場合、うっかり後者を選ぶと どうにも使えなくて困ることになります。
東芝テックなどの中古機種が安価に出回っているのは、そういう理由かと思います。
カシオ、シャープ、クローバーの製品は、ほぼ前者のタイプですが、後者のタイプも混在しています。
タブレット端末とワイヤレスで単体のキャッシュドロワーとサーマルプリンターとをセットにして使用するタイプがイマドキなのかもしれませんが、機能過多・コスト高なのと、実際の会計作業の際に、押しごたえのある機械式ボタンの方が確実に操作できかつ迅速で誤りが少ないと感じます。
POS端末などもセットになっている「システム」もありますが、金銭的時間的コスト対効果を考えると、チェーン店でもない限り無用の長物です。
カスタマサポートツール
http://www.sharp.co.jp/support/ecr/cst_dl_info.html
Windows PC にインストールして使用します。
SDカードにデータをセーブ、レジスター本体に読み込んで使用します。
Silicone Power の microSD + アダプター は、このレジスターで認識できませんでした。
A-DATA の microSD + アダプター は、このレジスターで認識できました。
USBメモリーが使えたり、直接USBケーブルでつないでメンテナンスできるとなお便利だと思います。
さらにLANやWi-Fi経由でメンテナンスや複数台のデータ集約などクラウドできる機種もあるはずですが、そのような機能を重視するならタブレットやPCなどを使用した「システム」の方が使いやすい気がします。その場合、プログラムはオープンソースのプロジェクトなどあれば利用したいところですが、そのようなものは望むべくもなく、いずれかの市販システムを使用するとなるととたんに関心が薄れます。
キートップ
数字キー以外のキーには、キャップが付いていて、設定内容を書いた紙片を入れることができます。
部門キーには登録したとおりに商品名と価格を書いた紙片を入れます。
カスタマサポートツールを使用すると、機能キーの割り付けも変更できるようです。
そのため、機能キーにもキャップが付いていますが、ネパール人がばかりのカレー店では、割り付けを変更するよりも、キーの名称を英語化するのに便利です。ただ、スタッフが普段使用している用語に適応させたほうが馴染みがよいので、「領収書」⇨「Ryoshusho」だったりします。日本語ではレシートと領収書は別物ですが、英語ではどちらも receipt なので混乱の原因です。
レシートの設定
登録する商品名は、英語にしています。お客様にお渡しするものなので日本語であるべきかもしれませんが、会計時に店のスタッフが何が印字されたか確認できることを優先しました。
お店の住所は日本語です。電話番号も表示しておきます(忘れ物をされた方のためや、電話注文を期待して)。
ロゴは、384 x 130 ドットのbmp 形式が登録できます。サーマルプリンタなので、ハーフトーンはディザ処理するなどして2値化しておきます。
小さめのQRコードならロゴのイメージに含めて印刷できそうなので、機会があれば試してみます。
ロール紙
仕様では、「幅:57.5 ±0.5mm 最大外径 81mm の感熱紙」 となっています。
たとえば、アスクル で、http://www.askul.co.jp/p/2011291/ などがありますが、
ノーブランド品なら かなり安価です。https://product.rakuten.co.jp/product/-/d777ade18d0e08db4c038d250bed8377/
何m巻きか明記されない商品が多いのが不思議ですが。
停電時データの保護
仕様では「蓄電池による」とだけあります。
他社機では、乾電池で行っている製品もあります。
レジスターでは、基本的にいったん入力したデータは消去しないことが前提となっており、周期的な締め作業を繰り返し、半永久的に引き継いでいくようになっています。
したがって、使用開始後にリセットする機会はありえず(もしあればそれはそれで問題)、レジスターにとってデータを改変できない形で保持することは、短時間の停電に対するデータの保護のみならず、金銭管理の厳格性の観点からも至上命題です。
レシートのオートカット機能
印字後自動的に、中央部分でつながった状態でカットされ送り出されます。
ギザギザを使って手動で切る製品よりも格段に便利です。
ちなみに、カット後に次のレシートのヘッダ部分だけ印字して待機となります。
少しでも迅速に印字できるようにするための心配り的な仕様なのかと、軽い感銘を受けました。
日本語版だけ
国内で使用するものなので日本語だけでよいとも言い切れない時勢となってきました。当然のように日本語限定の仕様の機種ばかりで、多言語対応のレジスターを見かけません。各国語版も製造されているはずですが、国内で調達するのは容易ではありません。
タブレットを使用するレジなら変更は容易かもしれませんが、それすら発見できません。
最近、コンビニで外国人アルバイトをよく見かけるようになりましたが、レジ操作ができるかどうかで採否が決まるようなところがあるそうです。そのため、彼らはレジで使用する日本語だけでもと必死に学ぶことになるですが、もう少し操作者に優しいI/Fがあってもいいのかなと思います。
オープン価格となっていますが、新品の実売は50,000円くらいのようです。
【オークション写真】
(落札金額:15,000円 数量:1個 送料:1,600円)
-
購入金額
16,600円
-
購入日
2017年07月26日
-
購入場所
ヤフオク
sorrowさん
2017/08/09
ちばとどさん
2017/08/09
商売でもしないと、こういう機器は触れる機会がないですよね。
珍しいかなと、書いてみました。
あと、カレー屋の他の店のオープンのときにヘルプコールがきたときのために、半分は自分用です。