レビューメディア「ジグソー」

「It's a SONY.」モバイルノートの常識を打ち破るSONY最後のフラッグシップモデル

 

 

”Z”それは一切の妥協を廃して技術の粋を集めて産み出されたSONY時代から続くVAIOのフラッグシップモデルに与えられる称号。

今回紹介するSVZ1311シリーズは2012年にSONYより発売されたSONY時代最後のZシリーズです。

更新: 2023/07/30
主な仕様

比類なき性能、同世代にライバル無し

今回紹介するVAIO Zの主な仕様です。

 

CPU:Core i7 3612QM(4コア8スレッド、通常電圧版)

RAM:DDR3 8GB

SSD:512GB(256GB×2 RAID 0)

GPU:intel HD Graphics4000 + Radeon HD7670M

液晶:13.1インチ,1920×1080 非光沢タイプ

重量:約1.15kg

標準OS:Windows 7 HomePremium

 

Pentium G7400のレビュー用のグラフなのでG7400に色塗りをしていますが、いつものCINEBENCHのスコアを載せます。

 

 

 

 

シングルスレッド:109cb

マルチスレッド :468cb

 

このように2012年当時のモバイルノートPCとしては異次元の性能を誇っていました。

年式の近いZenbook UX21Eと比較してCPU性能はざっくり3倍。マルチスレッドだけで言えばRyzen3 1200やCore i5 2500Kと互角の性能を発揮します。

 

 

そして1.15Kgという重量は11インチのUX21Eよりも軽く、2020年代のノートPCと比べても引けを取りません。

eGPU対応や標準でRAID 0のSSDなどなど上げれば切りがない圧巻の性能を誇ります。

更新: 2023/07/30
拡張性

モバイルノートとしてはポート多め+eGPU対応

 

このVAIO Zの外部ポートはUSB3.0×2、HDMI×1(フルサイズ)、VGA(D-sub15ピン)×1、Ethernet×1と当時流行していたUltraBookと比較してポート類は充実しています。

変換なしでVGAやHDMIが使えるのも魅力的ですね。

 

 

そして、極めつけは…

題目にも書いていますがこいつにはPowerMediaDockという専用のeGPUが存在します。

PowerMediaDockには光学ドライブとUSBポート、Ethernetに加えてRadeon HD7670Mを搭載しています。

 

 

外部GPU+通常電圧版CPUの力は偉大でまさに「持ち運べるメインPC」と呼ぶにふさわしい性能でした。

 

強いCPUを積んだ小型ノートPCでeGPU対応……

先日投稿したASUSのROG Flow X13+XG Mobileの組み合わせにそっくりですね。

SONYはこのコンセプトを2012年のVAIO Z2の時点で実現していたのだから恐ろしい変態具合…

 

 

しかし、このころのメーカー製PCの例に漏れずメモリとSSDが独自規格で自分でカスタムすることができないのが非常に残念です。

整備性良好かつアフターパーツも豊富で「どうぞいじってください」と言っているようなThinkPadとは対照的です。

更新: 2023/07/30
デザインと外観

VAIOの真骨頂、美しさと実用性を兼ね備えたデザイン

 

 

性能にばかり目が行っていますがやはりVAIOと言ったらデザインの良さも魅力です。

このVAIO Zは往年の名機VAIO 505 Extremeから受け継いだカーボン素材を使用しています。

入手した個体の程度が悪くて傷が多いのはの残念ですがエッジが効いたシャープな筐体とカーボン素材を生かしたヘアラインがとても美しいです。

  このフラットな筐体は余計な凹凸がなく鞄にも入れやすく、エッジが立っているので液晶を開ける時に指が引っかかりやすくなっています。

そして現代のVAIOに続く液晶を開くとキーボードが傾斜する機構や、折りたたみ式のEthernetポートなどデザイン極振りではないことが伺えます。

底面の六角形のファン穴も剛性を落とさないためだとか…さすがSONYが本気で作ったPCです。

 

更新: 2023/07/30
総評

これこそSONYが残した名機

SONY時代に作られた最後のフラッグシップモデルである当機ですが、2012年当時にこれだけの性能をこのボディに押し込んだSONYの努力と執念が伺えます。

マグネシウムとカーボンによる薄型軽量と高剛性の両立、SSD RAID0の圧倒的な速度に当時では珍しい4コアCPU、極めつけはeGPUなど現在の目で見ても異彩を放つ究極のモバイルPCだと思います。

そして似たようなコンセプトのPCは2020年発売のASUSのROG Flowシリーズのみ。

この頃のSONYは10年後の未来を予想していたかのようですね。

 

 

このSVZ1311はSONYが残した最後のZです。残念ながらWindows10では持ち味のeGPUは使用できませんが、4コア通常電圧版CPUが紡ぎだすパワーは少し前に流行した低価格PCが採用するCeleronやPentiumのN、Jシリーズには負けていません。

現代の目で見ると発熱の多さや年式故の冷却効率やバッテリーライフの低下などさすがに古さは隠せませんが、用途次第ではまだ活用できる場面も残っています。

 

何はともあれ憧れのZシリーズを再び手にすることができて良かったです。

これからも大切に保存していきたいと思います。

  • 購入金額

    24,000円

  • 購入日

    2021年12月17日

  • 購入場所

    オークション

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