M.2-SSD最大の問題点といえば、やっぱその発熱だろう。
速度は出るけど、面積が小さい上に高速駆動。
しかも、装着位置がCPUだのGPUの直近という熱源付近で、ロクな冷却機構を持たない。
結果、80℃超える製品なんてのもゴロゴロある。
流石にこの温度だと熱損でぶっ壊れるもんだから、温度が上がったら速度を下げるという、本末転倒な安全装置で「どうにか実用レベル」ってのが、M.2-SSDの現状だ。
そうしたM.2-SSDの問題点を解決するにはどうすりゃいいか?
そりゃ、冷却面積増やしてやりゃーいいんである。
ただ、M.2って元々ノートPC向けの規格だから、厚みに対しても制限がある。
基盤自体にも固定穴なんか付いてないから、どうしても冷却アイテムは「PCIe接続にして、大きなヒートシンクでサンドイッチ」っていう方式が主流だった。
そんな中、M.2規格を度外視して登場したのが、このヒートシンク。
某T社製SSDでも採用された、金属クリップ固定式の製品だ。
M.2規格外故に、マザーボード次第ではモロに色々と物理干渉する(ウチはPCIの固定クリップと干渉したので、クリップを取っ払った)けども、その効果は絶大。
最大80℃オーバーと評されるGZ280を、きっちり60℃以下の温度に保つことが出来る。
アイドル時
CDM5.2.1稼働中
なにより凄いのは、アイドル時と駆動時の温度差が10℃以下に収まること。
一時的に温度が上がっても、アイドル状態になったら数秒で50℃以下に下がっていく。
大きい分、熱拡散性能は極めて高い。
金属製クリップの固定強度も、極めて良好。
実は製品付属のサーマルパッドは裏面に使用、表面は別のサーマルパッドを高さを違えて複数貼ってあるので、クリップが弱いと外れてしまうレベルのテンションがかかっているのだが、ショックを与えても、きちんと嵌めてあるとビクともしなかった。
貼り付け式のヒートシンクだと、熱源との親和性が低かったり、使用中の脱落が怖いわけだが、本製品にはそうした懸念は全くない。
サーマルスロットリングをほぼ完全に抑え込む優秀な奴。
このヒートシンクを装着した状態で、CDMを十回以上連続で稼働させてみたが、速度は常に一定であり、温度は57℃最大で収まった。
速度が一定ということは、M.2-SSDの問題点である「サーマルスロットリング」が一切発生しなかったと判断していいだろう。
あと、他の製品と比較して、見た目の面でも一歩抜きん出ている。
赤系マザーなら、M.2-SSD装着時によくある見た目のチグハグさも解消されるし、他のカラーリングでもブラックモデルを使えば、違和感はかなり解消出来るだろう。
なお、ラベルに影響が及ばないよう、今回ラベル位置のサーマルパッドとラベルの間に薄いフィルムを挟み込んでラベルを保護しているのだが、こうした手法も「クリップ式」だからこそ出来ること。
物理干渉に加え、金属製クリップの短絡防止対策など、装着時には相応の注意が必要だけども、それさえ飲み込めるなら、迷わずコイツを選ぶべき。
変換カード式には敵わないけど、M.2装着式では恐らく現時点最強です。
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購入金額
1,800円
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購入日
2017年04月11日
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購入場所
オリオスペック
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