テキサスインスツルメンツ(ナショナルセミコンダクター)から発売されているアナログバッファICです。表面実装用の5端子TO-263パッケージのみがあります。メーカーでは「オーディオバッファ」として紹介しています。
なおテキサスインスツルメンツでは同様のICとしてほかにBUF634も発売しています。
オペアンプ電流ブースター
そのままでは試聴できないので、オペアンプ電流ブースターをユニバーサル基板で作りました。
オペアンプ電流ブースターをユニバーサル基板で組んだところ。上のスイッチは帯域切り替え
低音の聞こえが良い
単独では音量が小さすぎて使用できません。オペアンプの帰還ループに組み込んで使います。
LME49720HAと併用した場合、低音の聞こえが良いウォームな印象になります。元々同じナショセミの石ですし、データシートに掲載の応用例ではオペアンプとしてそのものずばりLME49720、あるいはその1回路版であるLME49710が使用されています。クラシックアレンジを聴いた場合、BUF634とLT1010も試してみた中でLME49600が最もしっくりくる気がします。構成としてはBUF634と同様ダイアモンドバッファのはずですが、あちらはドライに聞こえます(というより、あとで波形を確認したところあちらでは発振していたと見られます)。
過渡波形は前段にADA4075-2を使用したときのものです。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
ユニバーサル基板で使うには端子に加工が必要
この石は、5端子TO-263パッケージでのみ生産されています。TO-263はTO-220同様パワーデバイス用のパッケージとして使われますが、TO-220がスルーホール実装してヒートシンクを取り付けるのに対し、TO-263は表面実装されサーマルパッドから基板に放熱します。この石の場合、サーマルパッドの電位はVEEです。GNDではありません。間違っても接地してはなりません。
2.54mmピッチではないので、ユニバーサル基板で使うには前掲写真のように足を広げる必要があります。また、この電流ブースターでは省略しましたが放熱のために銅箔を敷いたほうが良いかもしれません。
電源電圧は4.5~36Vで使用できます(両電源なので±2.25~±18V)。5V電源を要求するCMOSオペアンプにも、±15V電源を要求する古典的なオペアンプにも使用できます。
出力電流は公称250mAです。データシートでは主な用途として「ヘッドホンアンプの出力段」が挙げられているように、ヘッドホンを余裕で駆動できる電流です。
オーディオ用バイポーラICとしては並か
24VのcMoy回路に組み込んだ場合、低電力モードの場合は外気温23.3℃に対してパッケージの表面温度(モールド部分)は31.3℃まで上昇します。広帯域モードではより電流が必要なため、37.4℃まで上昇します。
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購入金額
1,008円
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購入日
2016年12月08日
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購入場所
シリコンハウス共立
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