リニアテクノロジーから発売されているアナログバッファICです。私が入手したのはDIPの8ピンでしたが、ほかにTO-220や表面実装品もあるようです。
オペアンプ電流ブースターを作ってみた
BUF634の時と同様、試聴のために電流ブースターを作ってみました。ただ、ピン互換ではないので実体配線が異なります。
帯域選択端子がなく、バイアス調整端子がありますが、これはオープンのままにしてあります。
オーディオ的な音になる
BUF634と違って単独ではまともに鳴りません。データシートの回路図を見ると、ダイアモンドバッファになっておらず、最終段のトランジスタがプッシュプルではなく同じ極性ですし、入力もコンプリメンタリではなくPNPのシングル(しかもコレクタ接地)になっています。
単体では試聴できないのでLME49720HAと併用で試聴します。クラシックアレンジを聴いた場合、BUF634がドライに聞こえた(あとで確認したところ発振していた可能性がありました)のに対しLT1010ではみずみずしく聞こえます。LME49720はハイファイオペアンプなのでそれ自体のサウンドに色味を感じないのですが、どうやらLT1010はオーディオ的な色をつけてしまうようです。コンプリメンタリ入力とシングル入力の差が出ているのでしょうか。
過渡波形は前段にADA4075-2を使用したときのものです。立ち下がりのリンギングが大変なことになっています。

過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
やはりDIPは使いやすい
電源電圧は4.5~40Vで仕様が定義されています(実際には両電源なので±2.25~±20V)。
形状がDIPなのでユニバーサル基板でも使いやすいといえます。但し、熱対策のしやすさではTO-220などより劣ります。
電流出力は公称±150mAです。スピーカーを鳴らすのは難しいでしょうが、ヘッドホンは十分鳴らせます。
発熱はそれなり
24V cMoy回路に組み込んだとき、外気温23.3℃に対して31.4℃まで上昇しました。バイポーラアナログICとしてはそれなりといえるでしょう。
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購入金額
820円
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購入日
2016年12月08日
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購入場所
デジット


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