レビューメディア「ジグソー」

車椅子にも色々あると知りました この機種は「老老介護」に不向き

約10年前に義母が体調を崩し、我が家から通院治療した時期があります。

その時はクリニック備え付けの車椅子を借りたのですが、その後

チラシで安価な折りたたみ式車椅子を見つけ、「来るべき日の事を考えて買っておこうか」

 

あれから10年間は屋内で保管し続けていたのですが、

今回は実母が脚を傷めたとのこと。

望んでおりませんが、出番です。

更新: 2016/10/26
使用感

車椅子と一口に言っても、色々あることを再確認

リムはアルミ製ですが、フレームはスチール製ですので、約17キロの重さです。

 

年に一度はタイヤの空気を軽く補充するようにしておりましたし、日光に晒すようなこともしていなかったため、タイヤもウレタンシートも傷みは全く無いようで、まさに新品同様です。

まず空気を補充します。 口金は一般的な英国バルブ仕様です。

ノーパンク仕様のウレタン充填型タイヤもあるようですが、乗り心地自体は通常モデルが良いそう。

折りたたみ〜展開〜折りたたみを、高齢者が作業することを意識しつつ練習します。

折りたたんだ状態から展開するには、肘掛け部分を広げるところから始めるのですが、完全に開いた状態に移行する時に注意点が見つかりました。

使用者本人が座ることで完全に開いた状態になり、安定するのですが、補助者がそれを立ったまま行おうとする時が危ない。

シート側面が沈み込みながら車椅子側面と接触するような構造なので、その間に指を挟んでしまう可能性があると感じました。

この作業は十分な練習と慎重な手順遵守が求められると思いました。

車椅子前方に展開する足置きをセットする作業にも注意が必要です。

低価格な普及機なので仕方ないのかもしれませんが、約180度外側を回る形で展開し、足置きを整えるのですが、少し固く、作業は手で行う必要がありました。

足先で簡単に展開できる製品をオススメしたいところです。

なぜなら、屋外のみならず、病院内でも床面には雑菌が多く存在するため、足置きパーツを手で触った後、毎回きちんと清潔な状態に戻せるかどうか? 自信がありません。

汚染された手指で、お薬や食べ物を触ることになるのが少し心配です。

自走式の意味を再確認

この車椅子は自走式に分類されます。

使用者本人が自らの手で運行・停止・方向転換が行えるように大経タイヤが装着されています。

押手も装備されますが、そちらにブレーキがありません。

もちろん自走式車椅子にも押して側にブレーキが装備されている製品がありますので、使用環境をよく考えてから選択することが大事だなと思いました。

使用者が自ら操作する簡易ブレーキ(サイドブレーキに相当する)は左右両輪それぞれに装着されています。 使用感は力のいるものですので、高齢者が自分できちんと操作できるとは思えません。

ご近所で、後期高齢者になられてから数十年を過ごしておられる方は、自走式を選んでおられません。 自分で操作しない両輪は小径です。

そのタイプの車椅子は折りたたんだ時にかなりコンパクトになるようで、軽自動車の荷室などに入れる時にも省スペースなだけでなく、その軽量であることも魅力なのだと伺いました。

因みに当該製品は17キロの重さがあるので、高齢者がハッチバック車の後部へ出し入れするのは

困難かもしれません。

 

 

更新: 2016/10/26
実用性

老老介護に不向き

実母は転倒した際に左足首付近の靭帯を部分断裂してしまったようです。

既に患部の腫れも引いているようで、整形外科からも連日の通院は求められていません。

接骨院で電気治療を受けたいという希望がありまして、ゆっくりなら自分の脚で歩けるのですが

住まいが四条烏丸大丸付近、連日観光客で賑わう錦市場通りを利用しての移動となります。

一方通行ですが車両の行き来も多く、人も多いので、どうしても押されてしまったりという危惧がありました。

そこで予てから準備していた形の車椅子の出番が来たのです。

が、この個体は

老老介護には不向きです。

今現在は、通院を家族が手伝えるので、この車椅子があるとないとでは大きな差を感じます。

あってよかったと思っています。

ただ繰り返しになりますが、もし後期高齢者の二人住まい環境下なら、もう少し値ははりましょうが

より軽量、よりコンパクト、ブレーキ関係も充実した製品が必要になると思いました。

現在の販売価格はコーナンeショップで14800円(非課税商品)でした。

  • 購入金額

    9,980円

  • 購入日

    2006年頃

  • 購入場所

    コーナン実店舗

18人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • ぴょんきちさん

    2016/10/27

    人間、いつ何があるかわからないので車いすの操作は知っておきたいものです。
    公共施設には備え付けの車いすがある場合も多いのですが、警察管轄のとある施設の車いすのタイヤがパンクしていてひどい目にあったことを思い出します…。
    それ以前にどうやって開くのか畳むのかすら知りませんでしたっけ(^^;

    今はWHILLに期待していたりします。
    https://whill.jp/
  • フェレンギさん

    2016/10/27

    リンク先を拝見しました。
    WHILLに期待 なるほど、と思わせる製品でした。

    格好も良いというのが、大事なポイントですし、量販で価格が下がると良いですね。

    介護用品って、認可を取ったら後は価格を下げる必要ないや なんて考えてるのか?
    と思うフシもありませんか?

    庶民が海外旅行を楽しめるようになってから、まだ半世紀も経ってません。
    庶民がWHILLの様な良い介護製品を利用できる時代を期待します。
  • jakeさん

    2016/10/27

    意外と重たいのだなあ、と言うのが第一印象ですね。
    もっと軽くできそうな気もします。
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