7月16日 祇園祭(前祭)の宵山
その夜に強い夕立が降ると、京都の梅雨が明けます。
蝉の声が大きくなり、強い日差しが京都盆地に容赦なく降り注ぎ、暑い暑い京都の夏が始まります。
この盛大な祭りは、酷暑が襲う真夏の京都の地で流行する数々の病を払うために、という側面があると教えられました。
各鉾や山の保存会では、それぞれ趣向を凝らした粽を用意しており、市民だけでなく観光客のみなさんもお買い求めになられます。
蘇民将来子孫家門 とは
それぞれの粽には、祇園さんの紋だけでなく特色のある紋や鉾、山の名前が書かれていますが
必ず「蘇民将来子孫家門」と書かれた護符が付けられています。
蘇民将来子孫家門の由来
八坂神社の主宰神はスサノオノミコト様なのですが、
そのスサノオ様(伊勢神宮の神さま・天照大神の弟神)が姿を変えた旅の途中、
一夜の宿を借りようと訪れた先である裕福な巨旦将来(こたんしょうらい)は
スサノオ様のみすぼらしい姿を見て断ったそうです。
かたや貧しい蘇民将来(そみんしょうらい)は、粗末ながらもできる限りのもてなしで迎えました。この扱いに対してスサノオは、のちにこの地をもう一度訪ねると、疫病をふりまき巨旦将来一族を滅ぼしてしまいます。
しかし蘇民の娘が巨旦の妻となっていたため娘に茅の輪をつけさせ、こう言った。
「蘇民の子孫には必ず茅の輪をつけさせなさい。茅の輪をつけたものは厄難から守ろう」
それ以降、茅の輪を付け、「我、蘇民将来の子孫なり」と唱えることが、
厄難避けのおまじないになったと言われています。
食べることは出来ません
この粽は縁起物でありますので、食べることは出来ません。
(一部の鉾・山では食べるための粽も売られているようです)
この粽は玄関の外で良く目立つところに飾るのが一般的です。
こうして粽を飾っているお家には一年の間、厄災や悪い病気が入らないようになります。
立地や環境が許さない場合は玄関の内側に飾っても良いと聞いております。
祇園祭の頃から夏の暑さも本格化しますし、その頃まで続く湿気を伴う梅雨は食べ物を傷みやすくしてしまいます。
この時期に粽の飾りを替えることで、用心する気持ちを新たにする意味が込められているはずです。
6月末日に戴く水無月。
各神社で行われる夏越の大祓も、その茅の輪は粽のそれと由来も材料も共にしています。
夕刻から空は曇っていますが、まだ強い夕立はありません。
浴衣のお姉さんが濡れてしまうのはお気の毒でありますが、それも夏の風物詩でございます。
昨年度から祇園祭は後祭も盛大に行われるようになりましたので、
来週の週末もぜひお越しください。
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購入金額
600円
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購入日
2016年07月16日
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購入場所
祇園祭 岩戸山保存会 長刀鉾保存会
タコシーさん
2016/07/16
♪~鉾から十字路に青い粽が散りました~って唄っていますね
私は実際祇園祭りに行ったことないですが観てみたいです
フェレンギさん
2016/07/16
小柳ルミ子さんの「ひとり囃子」 初めて聴きました。
私の祇園祭の思い出といえば、
「小学生の頃に長刀鉾を目指して歩くんですが、すごい人混みでして、押された拍子に持っていたココナッツサブレを落としてしまいます。 取りに戻ろうとしても、どんどん押されて戻れません。 そして聞こえるのは祇園囃子ではなく、踏まれてジャクジャクと音を立てる僕のサブレ、、、」
悲しい思い出でございます。
うんと後になって彼女と一緒に食べた「氷宇治金時」 ただ甘いだけでなく、本物の抹茶の苦味が楽しめる美味しさでした。
それは今、私が作るかき氷にも活かされております。
祇園祭は、路上の博物館という面が強いものです。 如何にハイビジョンの時代とはいえ、できればご自分の目で直に見ていただきたい。
今は前祭・後祭と期間が長いので、観やすいと思います。 いつかぜひ。