レビューメディア「ジグソー」

よく出来すぎたAmazonサービス特化型6インチAndroidタブレット

AndroidであってAndroidではない存在

今年の初めにいつも通りの「端末ほしいほしい病」にかかってしまい、適当な端末を探していたところ中古で安価に売っていたFire HD 6を見つけたので購入。当時は中古で8800円は安価なほうではあったのですが現在はタイムセールで新品も安く買えることが多くなったので今であれば保障のついている新品をAmazonから直接購入したほうがいいかもしれません。

Amazonの電子書籍端末「Kindle」シリーズにタブレット機能を加えた「Fire」シリーズの中で最もコンパクトな6インチのタブレット。OSはAndroidベースの「Fire OS」。出荷時は4.4.2"Kitkat"ベースのFire OS 4.5.xを搭載していましたが、現在はAndroid 5.1.1ベースのFire OS 5.1.2にアップデートされています。Fire OS 4.x以前は良くも悪くもAndroidっぽくない癖のあるUIで端末自体に魅力を感じてもあまり購入したいとは思えなかったのですが、Fire OS 5はマテリアルデザインの採用も含め割とAOSP準拠のAndroidに近づいて癖がなくなってきて使いやすくなったと思います。

ただしあくまで「AmazonのKindleシリーズの一つ」であるため、AndroidベースとはいえGoogle Mobile Service関連のコンポーネントは一切入っておらず、アプリストアはAmazonが提供している「Amazonアプリストア」のみに限定されます。とはいえおおよそ必要なアプリはそろってますし、ベースはAndroidそのものなのでAPKファイルから直接Android Appのインストールも行えますしやろうと思えばGoogle Play Storeそのものの導入も可能です。またGMailやGoogleカレンダーとの同期は純正アプリでも行うことが可能です。

思った以上に良端末。特に電子書籍の読みやすさはさすがKindleシリーズ

外装自体はプラスチックで値段なりではあるものの、ディスプレイは表示が美しく視野角が広いIPSパネルを採用しているだけでなく、傷に強いコーニング製の「ゴリラガラス」をしっかり採用。この価格帯のタブレットだと傷つきやすいプラスチック製のパネルを採用している例もありますからここら辺だけでも個人的な評価は高いです。

Android端末としてのスペックはMediaTek製の4コアSoC、MT8145 1.2Ghzに1GB RAMとミッドレンジクラスですが動作自体はサクサク動いており特にストレスを感じることはないかと。ゲームに関してもiPhone 5s移行にも搭載されている世代と同じGPUであるPowerVR Series6"Rouge"を搭載しているので3Dゲームも意外と処理落ちすることなく快適に動いてしまいます。

もちろん電子書籍端末のKindleの流れをくむ端末なので電子書籍の読みやすさに関してはかなり快適。6インチというちょうどいいサイズも相まって快適に本を読むことができます。ここら辺はさすがAmazon端末といったところでしょうか。そのほかAmazonをよく使うのであればOS自体がAmazonサービスに最適化されているため、Amazonでのオンラインショッピングから定額音楽・動画配信サービスの利用までシームレスに利用できるのは非常に快適だと思います。

WEBブラウザはChromeでも採用されている「Blink」エンジンを採用したオリジナルブラウザ「Silk」。独自機能としていくつかの処理をAmazonのサーバーで分散処理してWEBページの読み込みを高速化するという機能が搭載されています。過去のバージョンは知らないのですが現在のバージョンに関してはHTML5準拠度もかなり高く(HTML5TEST.comのスコアで509。ちなみにAndroid向けChromeの最新バージョンChrome 51のスコアが518になります)こちらも予想以上に快適にWEBブラウズすることができました。

Amazonサービス特価であるということを許せるのであれば(あるいはどうにかできるのであれば)これほどコストパフォーマンスに優れた端末はない

のちに一時期プライム会員であれば4800円で購入できる新モデル「Fire」も発売され、こちらにはFire HD 6には搭載されていないmicroSDカードスロットが搭載されるなど魅力的な面もあるものの、スペック的には価格なりのものに落とされ、特に画面解像度がFire HD 6の1280x800から1024x600に落とされてしまったこと、モノラルとはいえDolbyオーディオに対応していたスピーカーがただのモノラルスピーカーに劣化してしまったこと、搭載SoCもクロック数自体は高いもののGPUの性能が落とされたMediaTek MT8127(GPUはMali-450MP4)に変更されているなど、劣化してしまっている要素も多く、何より現時点ではFire HD 6のほうがFireより安価に買えるのでFireシリーズを購入するのであればコンパクトで動作も軽快なFire HD 6を購入したほうが満足度は高いと思われます。

Amazonサービスに完全特化した端末ではあるため、Amazonをあまり利用しない方の場合普通のAndroid端末として使うにはちょっと癖がある端末ではあるものの、これだけの内容の端末が8000円ちょっとで買えるのはかなりお買い得感は高いんじゃないかと。(このクラスだと中華タブレットかKEIAN製の出来の良くないローエンド(すぎる)Android端末しか新品は買えないので…

Fire OS 5で以前のような癖のあるOSUIではなく普通のAndroidに近いUIに変更されているので安価なAndroidタブレットを探しているのであれば購入検討に入れていい端末だと思います。電子書籍の読みやすさもぴか一ですし、これ以上コストパフォーマンスに優れているタブレットもないんじゃないかと。

  • 購入金額

    8,800円

  • 購入日

    2016年01月06日

  • 購入場所

    ソフマップ リユース館

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