ドイツHerpa(ヘルパ)社は、主に1/500スケールの飛行機と、1/87スケールの自動車のミニチュアを生産販売しています。
共に素材は樹脂のようです。
このアルファロメオ155ITC'95のミニチュアカーも、やはり樹脂製です。
このスケールで樹脂製だと、食玩レベルかと想像されるかと思いますが、ディテールの細かさに驚かされます。
重量感は全く感じられませんが、内装もきちんと再現されています。
同スケールの食玩と比べると、違いがよくわかると思います。
このマクドナルドカラーのマシンは、アルファコルセのセカンドチームから
ホッケンハイム第1レースとヘルシンキのみマルク・アレンが出走したもののようです。
赤はアルファロメオのカンパニーカラーですが、黄色と合わさるとマクドナルドの印象が強く
出ていますね。
ちなみに95年のマニュファクチュアチャンピオンはメルセデス。
ドライバータイトルはベルント・シュナイダー。メルセデスのドライバーでした。
日本での販売価格は2,000円前後のようですが、本国では4〜7ユーロあたりのようです。
友人が、ドイツか香港のどちらかへの出張のおみやげで買ってきてくださった商品です。
その1からの続き ツインスパークエンジンについて
155レーシングマシンのエンジンは、ランチャデルタ由来の直4ターボから始まりましたが、その後、伝統のV6自然吸気型に換装されています。
市販車も直4ターボ・自然吸気4気筒・自然吸気V6に分類できます。
音は、美しくクロームメッキされた吸気管を持つ横置きV6エンジンが断トツに良いのですが、
私は直4ツインスパークエンジンを選びました。
アルファロメオのツインスパークエンジンは、初期型と後期型に分類できます。
初期型はアルミブロックに8Vヘッドのもの。
後期型はフィアット由来の鋳鉄製ブロックに、アルファ製の16Vヘッドを組み合わせたものです。
4気筒同士の音に注目すると、他銘柄でも同傾向だと思うのですが、
やはりアルミブロックエンジンが好きです。
機械音だけでなく燃焼音までもが聞こえるように感じるんです。
前期型エンジンを高回転まで引っ張ると、野太く、そして硬質な音が響きます。
もしアクセルを踏む者がオーケストラのコンダクターだとすると
前期型の編成はチューバやバストロンボーンが大音量を発生するさなかに、ティンパニと大太鼓、
そしてグランドピアノの左手側が強く、強く唸る様に饗宴する様。
金管楽器が主役だと思ってください。
後期型エンジンは、もう少し柔らかで、それでいて力強い感覚だと思います。
コントラバスのボウイングが揃い、マレットで連続的に叩かれるバスドラムが響き、
バリトンサックスとコントラファゴットが共演し、そこにビオラが華を添える。
シフトダウンの際にブリッピングをくれてやると、ヴァォン。
木管楽器の力を重視した編成を楽しめます。
思い出せば、ホンダエンジンはオーケストラに力強いフェンダーのエレキギターが加わるような感じ
ではないでしょうか。
アクセルを踏んだことはありませんが、フェラーリやマセラッティのコンサートマスターは五嶋龍。
突き抜ける高音が素晴らしい。
アクセル操作に対して敏感に反応するエンジン。
回転の高まりに呼応するように謳うエンジン。
それをMTで操る事ができるのは至福であります。
徐々に失われつつある愉しみでございます。
75に搭載されていたアルミブロックアルファ純正ツインスパークのスペックは
140ps/6000rpm 19.3kgm/5000rpm 84.0mmX90.0mm
対してフィアット製鋳鉄ブロック16Vツインスパークエンジンは
145ps/6200rpm 19.0kgm/4000rpm 83.0mmX91.0mm
共にロングストローク型の実用的なエンジンです。
映画卒業でお馴染みのアルファロメオスパイダーの後期型には、既にツインスパーク8Vエンジンが搭載されていました。
ツインスパークとは、各燃焼室上に備わるダイレクトイグニッションコイルから、短いハイテンションケーブルを隣の燃焼室に配された小型プラグに繋ぎ、4サイクルに2度の爆発を促す仕組みを指します。 メインプラグは14ミリ・サブプラグは10ミリと小径です。
共にNGKのプラチナプラグが奢られていましたので、基本的にメンテナンスフリーでした。
日産やポルシェも取り入れたエンジニアリングですが、新型ツインスパークが、その種のエンジンとして初めての4バルブ化を実現しています。
また、吸気側にのみですが可変バルブタイミング機構が備わります。
ホンダのV-TECやBMWのVANOSのようにタイミングだけでなくリフト量も可変するような高度なシステムではなく、カムシャフト自体が同心円上で「ズレる」ことにより、主に低速トルクを補う形で作動するシステムだと理解しています。
このシステムのおかげでエンジン本体が持つ低速トルクの少なさを、比較的ローギアードなミッションと相まって、市街地で「運転しやすい」と感じさせることに成功しています。
実用性とトラブル
エキゾーストは前方排気のクロスフロー型で、エキゾーストパイプにはステンレス合金が奢られていますが、遮熱板に覆われて見えることはありません。
前述の様に点火プラグはNGK製プラチナプラグですのでメンテナンスフリー。
ダイレクトイグニッションコイルも私が乗る間は無事でした。
エンジンオイルは走行距離が2万キロに達するまでは、減りを実感したことはありません。
1年に1度のサイクルで(走行距離5000キロ未満)、カストロールRSかシントロンを選んでいました。
油温計と油圧計が備わりますので、オイル番手により僅かに油圧と油温の上昇具合に差がでることを
確認できましたが、パワー感・ノイズ・燃費等に特筆すべき差は感じませんでした。
ただ、2万キロ〜5万キロ強の間には徐々にオイル消費が始まり、3000キロで1リッター程の「足し」が必要になりました。
排気煙に異常は感じませんでしたし、目に見える漏れも無かったので、
高負荷時に徐々に燃える感じなんでしょうか。
クーラントは車検ごとにトヨタ純正キャッスルの赤を入れ替えています。 問題ないです。
ブレーキオイルもトヨタ純正DOT4を車検ごとに。 大丈夫ですよ。
ミッションオイルは、2.5万キロ走行時にWAKOSの化学合成油に入れ替えています。
同時にThreeBondの添加剤を採用した記憶があります。 (定かではありません)
エンジンオイルへの添加剤より、静粛性において大きな効果が感じられた覚えがあります。
ミッション・エンジンそのもの・給排気系に、定期交換部品以外に問題は出ませんでした。
バッテリーが弱ってくると、少しアイドリングが不安定になる傾向がありましたが、その程度です。
冷間時始動に問題なし。 オーバーヒートの経験も無し。
あ!思い出しました。
購入後10年を経たあたりで、樹脂製サイドコアとアルミ製フィン部のハイブリッド構造を持つ
横長のラジエーターに腐食が発生し、全交換してます。 ちょっと割高で10万円強支払った記憶。
いちばん多く支払った修理代がこれです。
燃費は市街地中心で約10キロ/1L 穏やか高速巡航で14〜15キロ辺りでした。
アルファロメオのイチバンの魅力はエンジンなのか? と問われると答えに窮します。
確かに良いエンジンだ、好きなエンジンだと思うのですが、魅力がそこに集約されているわけではありません。
次はシャシーとミッションについて書く予定でございます。
ま、答えがそこにないのは、皆さんお察しの通りかと、、。
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購入金額
0円
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購入日
2000年頃
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購入場所
いただきものです
cybercatさん
2016/02/17
>アクセル操作に対して敏感に反応するエンジン。
>回転の高まりに呼応するように謳うエンジン。
>それをMTで操る事ができるのは至福であります。
そうですね。ローターの重さから「戻り」が少し遅かったですが、「ツキ」が極上のFD=13Bもそうでした。
>徐々に失われつつある愉しみでございます。
哀しいことですが (ノ_・。)
フェレンギさん
2016/02/17
空冷ポルシェの様に、ナタで叩き割る様な極上レスポンスではありませんでしたが、ギアレシオとの妙と云いますか、アルファロメオならではの「味付け」でした。
自分で操作してるぜ! 感
徐々に失われつつ、、、、哀しいことでございます。
くろぱんださん
2016/02/17
まだまだ「自在に操る感」手放したくない…頑張って維持します。
フェレンギさん
2016/02/17
8段ATとか、それは細かい制御で凄いんですが、車庫入れ時に後方の壁等を目視しようとドアを開けた瞬間、強制的にパーキングになります。
横と分かつためのラインに合わせようとドアを開けるとパーキングに入ります。
セレクターが機械式でなくなりSW化された今のATトルコンは、要らぬおせっかいをやいてくれます。
想像していたよりクリープが強いので、「MTなら車が完全に停止する寸前にブレーキペダルから足を離すことにより、地球の重力を利用したスムースな停車が出来ていたのに」、
もうそれが出来ません。
アイドリングストップはブレーキペダルを強く踏んでいないと作動しないという理由もあるんですが、かなり慣れた今でも、以前より軽いノーズダイブを伴う停車になってます。
ずっとATの方には普通でも、MTでのそれのほうがはるかにスマートだと思ってます。
燃費・加速・多段化等は既にATに分がある現代ですが、やはり自分で操るMTはサイコーですよ。
大事にしてやってください。 応援します。
くろぱんださん
2016/02/18
フェレンギさんおっしゃる通りの事を体感しています。
とりあえず危ないので、アイドリングストップ機能をOFFにしました。
やっぱりエンジン歌ってくれません。さみしいです。
cybercatさん
2016/02/18
なんやそれ。あっぶねぇ...機械との対話は楽しいものだけれど、主従関係は崩しちゃあかんぜよ。
>ずっとATの方には普通でも、MTでのそれのほうがはるかにスマートだと思ってます。
ATしか運転したことない人は、なんかカックンブレーキで「そういうもん」と思っているのがねェ。
社有車が軽のATでアイドリングストップ付きなんですが、最近のヤツって燃費至上主義で停車直前にエンジン止まっちゃうんですよ。でもここでMTみたいにスマートに停まろうとブレーキペダル緩めると再始動する罠。そうなるとDレンジなのでクリープ働いて前行こうとするので慌ててまたブレーキ踏んでガッコン。今は「どこまでの『緩め』なら再始動しないか」を右足で探りつつ調教されている状況ですw
実家においてきているMTアテンザはその点しっかりしてて、きちんと止まってからアイドリングストップするし、エンジン始動のキー(のひとつ)が「クラッチ踏んだ時」ですので、すごくわかりやすい。右折時にタイミング測ってるときはギア入れてクラッチ踏んでつなぎ待ちなのでアイドリングストップすることないし、エンジン止まらないようにステアリングを切っている必要もないので安全。MTならアイドリングストップの制御も人間主体ですよ。
フェレンギさん
2016/02/18
BMWの場合は、崖から落ちる寸前にドアを開けて飛び降り〜車は大破〜敵を欺くというアクション映画によくある作業は出来ません。
8速トップからの緩やかな減速中にタコメーターの針を観察していると、1速まで順番に軽いブリッピングを伴いながらきちんと落ちる仕組みですが、(AT時にはギア速表示が出ない)最近はアウディを先頭にグライディングとも呼ばれるN制御が流行り出していることを聞きました。
燃費もそうですが、CO2排出量の総量が重くのしかかる法制のもとで、ドライバビリティより検査値を優先しているものと思われます。
燃料費には良いかもしれませんが、ドライバビリティには悪。
その辺りを重視する顧客の気持ちに重きを置くメーカーであって欲しいです。
フェレンギさん
2016/02/18
それと、後退中でもシートベルトをしている状態だとPに入らないらしい、、。
体を撚るために、駐車場で所定に場所についた時にはベルトを外していたのが原因なのか!
次の出庫時に確認してから 追記します。
いい加減なことを書いてスミマセン。