箱を覆う包み紙は、すごろくになっています。

コマを飾る妖怪は、

ねずみ男　コロボックル　座敷わらし　どろたぼう　そでひき小僧　傘化け　あずきあらい　

つちころび　砂かけババア　べとべとさん　牛鬼　すねこすり　こなき爺い　一反木綿　キジムナー

ゴールは鬼太郎で、全16体です。

残念ながら、ネコ娘　塗り壁　百目　お馴染みの妖怪が居ません。

でも、きっと選んだのは水木しげる先生なんでしょう。

きっとお考えがあったのだと思います。

クッキーを飾る妖怪も上記の16体だけ。　36枚入りでしたので、どれが多かったのかな？

もう食べてしまったので判りません。

鬼太郎は取り合いになるかもね。

記憶の何処かにきっとある　昔ながらのミルククッキーでした。

固さと柔らかさのバランスもよく、それこそ年末年始に集まるお爺さんからお孫さんまで

みんなが笑顔になる美味しさでした。

4回のリメイクで計5回のアニメ化で世に親しまれた「ゲゲゲの鬼太郎」

もとは「墓場の鬼太郎」です。

ホントの鬼太郎は、決して清廉潔白な正義の味方ではありませんでした。

喫茶店で珈琲を楽しむことが好きで、女の子が大好きで、できれば働きたくないと思っている

それは水木しげる先生の写し絵だったのかもしれません。

原作ではセックスもしますし、妖怪を引き連れてベトナムで米軍と戦ったこともあります。

砂かけババアがファントムのエンジンに砂を入れて撃墜。

こなき爺が原潜にしがみついて沈没させたり。

反戦を貫く水木しげる先生ですが、それは決して反米をプロパガンダするためのエピソードでは無かったようです。　なぜ鬼太郎が米軍と戦ったのか？　それはベトコンに可愛い女の子が居たから。

鬼太郎がアナーキーなヒーローだとすると、「悪魔くん」は正しいヒーローです。

やはりテレビでは悪魔退治物語として描かれていた悪魔くんですが、その実は世界平和・人類の幸せを願う「悪魔的に頭が良い、良すぎて社会と親和しない男の子」というのが原作です。

魔法陣を研究し、自らの魂と引き換えに呼び出した悪魔に願うのは「人類が争いを止めて平和に暮らすこと」

しかし、召喚されたメフィストは「人を騙すことと金儲けをするだけしか出来ない」とうそぶきます。　しかし、それこそが最も悪魔的な行動なのです。

はたして自らの願いは叶いません。　最後に悪魔くんは、人類が平和に暮らせるようになることは

それこそが全人類に科された命題なのではないかと訴えます。

鬼太郎が水木しげる先生の生き様であるように、悪魔くんは先生の良心そのものだったのでしょうか。

明るく、周りを幸せに導き、誰に対しても偉そうに接せず、恩や義理に厚く

反戦を貫き、宗教や政党に阿ること無く　素晴らしい人生を全うされた先生。

本物のロックンローラーやな　と思います。