Castle Acousticsはエンクロージャーからユニットまでのすべてをイギリスで自社生産する、珍しい100% UKなメーカーです。
Castle Accousticsの音は粒度の細かい繊細さにはやや欠けるものの、音の暖かみ、深み、そしてヴォーカルの重厚さが特徴で、こちらもまた味のある音が特徴です。
メインシステムで使っているMonitor Audioもイギリスを代表するスピーカーメーカーですが、Monitor Audioは振動板にいち早くアルミ素材を採用、音の輪郭というか繊細さを目指しているのに対し、広域の伸びと低域の迫力はイマイチですが懐かしい感じがする中域の厚みが暖かみのある、方向性がまったく違うサウンドがこのCastle Accousticsの良さだと思います。
PC用のアンプをCayinのA-300Bに交換し、余った同じくCayin(Audio Space)のAS-300BMKIIをどうしようかと思っていたのですが、メインシステムとは異なるサウンドで組み合わせてみようと思い、購入してみました。
Castle Yorkのキャラクターに合わせて、スピーカーケーブルはこれまた時代物のWestern Electricの16GAをセレクトしてみました。
このスピーカー、見た目天地逆向きになっているように見えますが、Castle独特の構造でこれで正しかったりします。
バスレフポートもスゴイところに付いてますが、左右非対称にカットされたサランネットの形状に合わせるためと思われます。
もっとも、後期モデル?ではツィーターユニットの下に並列に2つ並び、マトモ?な配置になってしまっていて残念な限り。
こんな配置のスピーカー、Castle意外には作れませんって…
Castleのスピーカーは仕上げの美しさも定評があるのですが、購入したものは残念ながら日焼けおよび至る所に擦り傷など大きなダメージが多かったため、再塗装することにしました。
まずはユニットとネットワークを外して…って、これ、MDF製のエンクロージャーに突き板仕上げでしたか。
これは日焼け跡が消えるまでぎりぎりに削るのが大変だ。
まずはユニットを外した状態。
サランネットをはめ込む穴に埋まっているプラパーツを外すのが大変なのですが、そのまま引っこ抜こうとするとエンクロージャーとプラパーツに傷が付くので厳禁です。
そんな時は長めの木ねじをプラパーツの奥にねじ込んで、木ねじをつまんだモンキーレンチをハンマーで裏から叩けば簡単に抜けます。
プラパーツには木ねじが貫通した痕が残りますが、奥のほうですから見ても解りません。
ニス塗り→ヤスリがけ→ニス塗り→ヤスリがけ→ニス塗り→ヤスリがけ→透明ウレタンスプレー→ヤスリがけ→透明ウレタンスプレーで仕上げた状態。
本当は鏡面仕上げにしようとおもったんですが、さらに塗装を厚くしないといけないことと、磨き上げるのが大変なので、これで妥協することに。
ニスが着色されたメープルだったので、厚く塗ると色が濃くなって木目が消えてしまうため、調整が難しかったです。
ユニットとメーカープレートを取り付けて完成。
元の明るい色もいいですが、これくらい落ち着いたメープルも良い感じですね。
スピーカーの塗装は初めてでしたが、これくらいに仕上がれば、まあ良い方かな。
ツィーターユニットのパーツも汚れていたため、つや消しブラックで再塗装しています。
脚はスパイクでの3点支持。金メッキされた派手なスパイクでしたが、スピーカーの色と合っていて良い感じかも。
真空管アンプで使うとさらに魅力が増す、なんとなく懐かしい味わいのある良いスピーカーだと思います。
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購入金額
0円
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購入日
2015年11月03日
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購入場所
CR-Xさん
2015/11/03
ちょもさん
2015/11/03
これ、絶対にサランネット不要ですよね。
外した時の日焼け跡が酷いことになっていたので、思い切って再塗装しちゃいました。
再塗装するとき、いっそのことダボ打ち込んでサランネット穴埋めちゃおうかとも思ったのですが、サランネットの状態が良かったので、念のため穴残しておきました。
Castleのスピーカー、見た目もイギリスらしく、しかも不人気というかマイナーなので中古出回る数少ないですが比較的安価なのでお勧めです。
300B真空管と組み合わせて聴くビートルズ、良い感じで鳴っております。