楽天モバイルの“通話SIM 5GBプラン”を契約した。最近よく耳にする格安SIMというやつである。
docomoを12年間使ってきたが、高い月額料金を支払って契約継続するメリットを見出せなくなったので、契約更新月に合わせてMNPすることにしたのだ。
楽天モバイルとは、楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズが運営するMVNOのモバイル通信サービス。NTTドコモのネットワークを利用した格安サービスを提供しており、SIM単体販売のほか、端末とSIMのセット販売も行っている。
今回は、端末と通話SIMをセット購入した。選んだ端末は、ASUSの“Zenfone 2”メモリ4GBモデル。低価格ながら高性能なモデルとして人気がある。
MVNOの利用を検討している方に注意してもらいたいのは、どの端末でも利用できる訳ではないということ。例えば、楽天モバイルはドコモ回線を使用しているので、ドコモ端末であれば使用可能だろうと思ってしまいがちだが、実はテザリングが使用できない。
また、SIMフリー端末であっても、海外版は国内版よりも対応band(周波数)が狭いので要注意だ。安いからといって海外版に飛びつくと、都市部では問題なくても、内陸部に移動したら繋がらないということが起こり得るのだ。
端末を買い換える場合であれば、SIMと端末をセット購入すると良いだろう。そうすれば、上記のようなトラブルを心配することもない。
■MNPによる回線契約
楽天モバイルまたは楽天カフェの店頭であれば即日MNPが可能なのだが、実店舗が少ないのが厳しいところ。2015年10月から上新電機での取り扱いを段階的に開始するとのプレスリリースがあったが、現状では公式サイトからのオンライン申込みが主な申込方法となる。
オンライン申込みでMNPする場合、SIMが届くまでは回線不通期間が生じてしまう。(乗り換え先との契約成立と同時に既存回線は解約になるため。)ただ、申込時に配送日時指定ができるので、不通期間を見越して申し込めば良いだろう。不通期間は最長2日間とのことである。
私の場合は、申込日の翌日に回線不通になり、さらに1日後にSIMが届いた。申込後2日で届いたので、かなりスムーズだなと感じた。不通期間は概ね1日間。休暇に合わせて申し込んだので、電話が繋がらない期間があっても特に気にならなかった。
なお、配送日時指定の詳細については、こちらを参照していただきたい。
申込手続きは非常に簡単で、初MNPであったが全く心配なかった。
手続きは3ステップ。まず、キャリアからMNP予約番号を発行してもらい、次に楽天モバイルの公式サイト上で申込フォームに必要項目を入力後、送信する。その後、身分証明書の提出を求めるメールが届くので、それに従い、データをアップロードする。基本的に手続き中に困ることはないと思うが、もし不明な点があれば、サイト上にはチャットサポートが常駐していて、リアルタイムで対応してくれるので、そちらを利用すれば良いだろう。
ちなみにMNP予約番号はMy docomoからでも発行してもらえるので、わざわざ専用窓口に電話して、先方からの解約引止めを断るという面倒なことをしなくてもいい。
■楽天モバイルの料金プラン
2015年10月12日時点における料金プランはご覧のとおり。通話SIM 3.1GBプランで見てみると、docomoのXiパケ・ホーダイライト(3GB)が4,700円なので、およそ1/3の料金である。ただ、安いからには訳があるというもので、楽天モバイルにはデータ通信容量の制限がある。単純に価格だけで比較できるものでもないので、その点はご注意を・・・。
docomoは料金プランが複雑すぎて辟易していたので、シンプルで分かりやすい料金体系は好感が持てる。
端末を使うためには、SIMカードを差してAPN(アクセスポイント名)の設定を行わなければならない。同封の説明書に沿って設定しようとしたところ、 SIMを差しただけで使用できるようになった。どうやらZenfone 2には楽天モバイルの設定データが初期登録されているようだ。
■楽天モバイルの特徴
1 “楽天スーパーポイント”が貯まりやすい
対象端末をセット購入することで最大10,000ポイントが付与されたり、中古端末を売って4,000ポントが付与されるなど、キャンペーンが豊富に行われている。通話SIM契約期間中は、楽天市場での買い物で、通常の2倍のポイントが得られるという特典もある。
2 ”楽天でんわ”で通話料が半額に
“楽天でんわ”のアプリを使えば、通話料20円/30秒が、10円/30秒の半額になる。発信時にアプリが“0037-68-”を自動的に付加して、フュージョンの格安回線経由で通話する仕組みになっている。
専用アプリを使うということで、面倒な設定があるのではと思っていたのだが、googleのアカウントで連絡先を同期して電話番号を取り込み、アプリをインストールするだけであった。実際に通話してみても、ストレスなく普通に会話できるので、キャリアの回線と遜色ない。
3 余ったデータ通信量は翌月に繰り越しが可能
データ通信量の翌月繰り越し制度がある。データ通信利用量は、“楽天モバイルSIMアプリ”から確認できる。
4 直近3日間のデータ通信容量に上限がある
楽天モバイルでは、直近3日間のデータ通信容量に上限が設けられている。3.1GBパックで540MB、5GBプランでは1GB、10GBプランで1.7GB。上限を超過すると200kbpsに速度制限されてしまう。1日で上限を超えてしまうと、残りの2日間も速度制限される。テザリングを使う場合は要注意だ。こういった通信容量の制限は、回線の品質を一定に保つために設けられているものなので、無制限の方が良いとは必ずしもいい切れない。
■低料金でありながらキャリアサービスと遜色なし
docomo使用時は月額8,000円程度かかっていたが、楽天モバイルに乗り換えたことで、データ通信量の上限を3GBから5GBに引き上げていても、月額料金を半額から1/3程度に抑えられそうだ。端末の購入費、MNP手数料締めて53,000円程度かかったが、1年間で回収できるだろう。
無料通話がないので、頻繁に電話をかけていると割高になってしまうが、楽天でんわとLINE等の無料通話アプリをうまく併用すれば、さらに料金を圧縮できるだろう。
楽天スーパーポイントが付与されるキャンペーンが豊富で、ポイントを継続的に得られる特典もあることから、楽天市場を頻繁に利用する人であれば、楽天モバイルを選ぶ価値は大きい。
楽天モバイルの場合、1年間契約すれば、手数料不要でいつでも解約できるので、通信事業者の選びやすさという点では、キャリア使用時よりも自由度は高い。
データ通信回線、通話回線のいずれをとっても、回線品質はdocomo使用時と体感的に差はない。docomo使用時との違いといえば、キャリアメールがなくなったことくらいで、それもgmailで十分代用が効いているので、特に不自由には感じていない。
月々の通信費が割高だと感じている方、キャリアメールでなくても問題ないと感じている方は、乗り換える効果は大きいので、ぜひともお勧めしたい。
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購入金額
2,150円
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購入日
2015年09月18日
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購入場所
楽天モバイル
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