レビューメディア「ジグソー」

初代三国志は今プレイしても十分楽しい。

  • by
    L2さん
  • 2015/05/11
  • (更新: 2015/05/13)

ゲームの三國志に触れたのは、このMSX版が最初ですね。

小説は吉川英治さんの箱本を父から借りて、何度も読み返していましたので、その世界を操作できるという衝撃度は測り知れないものがありました。

TVの使用時間に制限を食らった時は、友人たちとB紙(模造紙B2判の名古屋方言?)を買ってきて、地図を写して、サイコロと駒を用意して遊んだ記憶もあります。

 

表示はシンプルに、白地図状態の州番号の色が勢力を表していて、接続国は、見たらわかるでしょ?

というような造り。地形は、戦場MAPになったら分かりますが、全体地図では黄河も長江も表示されていません。

個別の州の情報は、添付2番目の画面。

・君主、太守の名前と州の名前が漢字表記で、殆どは平仮名表記です。

・軍資金、兵糧は州毎のものですね。その下には兵糧の相場が表示されていますが、文字数制限からなのか、米と表現されていますね。

・城の大きさは、戦場になった時に城郭ヘックス(マス)がいくつあるのか、という情報。戦争時にこの城郭ヘックスが全て侵攻相手に占められると負けます。まだ、城壁などの概念が無いので、普通に移動できますね。

・馬の数、とは、武将の引き抜きの時に使える名馬(引き抜き以外の効果は無い)の事です。補充はされなかった記憶が有ります。州によってばらつきがあります。

・鉄を産する、というのは、武器が買えるかどうか、という項目です。産する場合は鍛冶屋に発注できますが、産しない、という表記の場合は、鍛冶屋が居ません。違う州にいって武装を整える必要があります。

・土地の価値は、収入の元となる数値です。金も兵糧もどちらも、この数字で判定します。

・洪水確率は、読んで字の如く、洪水が起きる確率の事です。洪水が起きると、土地の価値が下がり、人口が減り、兵士も減り、民忠誠度も減り、洪水確率が上がります。

 この確率は、大河が通っている州は高いのですが、全体地図上ではどこを通っているのかわからないので、当時は、隣り合っているのに、こっちは低いのなんでだろう?とか思っていました。

・人口も読んで字の如く、ですね。土地の価値と合わせて、収入計算にも使われます。徴兵する時に減りますし、上記、洪水を含む災害で減少します。

・民忠誠度、も読んで字の如くですね。減少するのは徴兵と災害時、上げるには振る舞い米です。これも収入計算に使われます。0に近いと、叛乱が起きた、覚えがあります(うろ覚え)

・現役武将はその州にいる勢力所属の武将数、兵士はその武将たちの統率下にある兵士数、在野武将は無所属の武将数。

 在野武将は、所在が明らかになった人だけで、出蘆前の諸葛孔明なんかは、表示されません。

 

コマンドは番号制で、番号を入力して実行。軍師がいると、添付画像のように、名前と顔が出てきます。

MSXの色数からすると頑張っているのではないかな、という顔の画像。しかし、まあ、この初代は、劉備、関羽、張飛、孫乾、諸葛亮あたりの蜀の人達の顔は中々こだわっていますが、それ以外となると勢力の長だった人物や、有名な武将を除くと、汎用性の高いものになりまして、ネタにもなっていたような。

 

登場人物は演義準拠、というか、吉川英治さんの三国志が元じゃあないかな。正史にしか登場しない人物は存在していない、ハズ。

説明書とは別に、ハンドブックがついていて、簡単な武将紹介があります。

これテンション上がったなあ。

今読むと、巻末の考察の所に、「諸葛孔明は、司馬仲達と違って国家戦略や政治的に成功したとは言い難い、それは、彼が策を実行する事自体を楽しんでいて、その成否や、根回しや、政治力の行使にも興味が無かったからではないか」というように書かれていまして、何とも違和感がw

 

ともあれ、三國志演義の人物が登場して、架空世界で、もしも、を自分の手で実行できるという歴史戦略ゲームの醍醐味は、紛れも無く備わっております。

シンプルだからこそ、想像の余地もあって、今でも十分に楽しめますね。

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    0円

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    不明

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11人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • Schrödingers Katzeさん

    2015/05/12

     そういえば、昔、知り合いがリモートデスクトップで接続して、一人用のターン制のゲームを二人で遊ぶとかやってました。
     二人で遊ぶものとか、ひとり用でも交互に操作するとかして。

     彼はVNCを使ってたような気がしますが、そういう使い方もあるかって目から鱗が落ちたのを覚えてます。遠隔地で遊び相手がいるようならそういう遊び方面白いかもしれません。

     あとは、ブラウザゲームでもこういうゲームありそうですね。
     ストーリー的な背景は希薄ですが、ブラウザ MCあくしず -鋼鉄の戦姫-辺りは、始めるのは無料ですが、資材のバランスや色んな兵器のバランスなど、見た目よりもずっと硬派で、且つ人間が相手なのでもしかすると楽しめるかもしれません。
     表示に動きが少なくていいブラウザ形のゲームなら、こういうゲーム探せばありそうな気がしますけどね。

     シミュレーションゲームはついパラメータを上げたくなってしまうので、自分は不向きかもしれません。ガッチリと領土を育てたくなってしまうのですが、ちゃんと適当に攻め込んで守りつつってのをやらないと相手の領土による物量で後半泣きを見ますw
     わかってるんですが、ついリソースを自陣に全力で費やしてしまうのですw
  • L2さん

    2015/05/12

    Schrödingers Katzeさん

    コメントありがとうございます。
    この三國志も、複数のプレイヤーでのプレイが可能でしたね。
    ただ、情報とか操作が区切られていないので、ある程度のマナーを持たないと互いに筒抜けでしたけれども。

    L2さんも、パラメータ(開発値)MAX化は基本。
    という人なので、レビュー中の画像の土地の価値の数値を、このゲームを知っている人が見ると、おそらく、「上げ過ぎwww」と笑います。
    何故なら、このMAX値は確かに200なのでまだまだ半分超えた位ですが、初期値は、一番肥沃な所でも、20程だったハズ、そして、開発コマンドで上がる基本値が予算「1」で知力の30分の1(切り捨て)だったので、知力100の諸葛孔明でも「3」ずつしか上げられないという。
    但し、予算を100倍にすると2倍の効果、1000倍で5倍位の効果になったような記憶があります。

    んー、MCあくしず覗いてみました。
    今、タブレットでやっているLord of Knightsのようですねー。
    対人戦で4か月1クールというのも、同じかな。
    LOKは、運良くアクティブ率が高い時に、強い同盟に入る事が出来て、一度ワールド終了時一位の同盟となったので、今も続けるモチベーションになるカードとか手に入ったので続いてますが、リアル時間を待機させられるタイプのゲームは、一つで十分というか。
    リアル時間とアクティブ率、そして課金の有無がリソースや戦力の差になってしまう対人対戦は、私の性格と生活パターン上、興が削がれる差になってやめてしまう事が多いのですよね。故に、あんまり手を出しません。
    オンラインRPGもプレイしないのは、同様の理由と重度のカンストマニアですので、協調出来ないから、かな。(LOKも、カードの能力をカンストする為にログインしているようなものですしw)

    ディプロマシーとか、将棋、麻雀とか、人狼のように盤上のリソース、戦力が変化しないものは、始める気になりますけれども。(ディプロマシーと人狼はアクティブ率そのものが資産と言える場面も多いですけれどもw)
  • Schrödingers Katzeさん

    2015/05/13

    あー、丸見えってのがソフトによってきついですな。
    どうやって遊んでたんだろ。もしかすると、対戦というより共闘みたいな感じでやってたのかもしれませんが。

    信長の野望なんかも、税率高いけど、余剰分は全力で還元みたいなアレな遊び方をついはじめてしまったりします。

    プレイ無料の場合は、どうしても収益がアイテムになっちゃいますからねぇ…。
    ただ、よっぽど本気な人以外とはそれなりに遊べるようなバランスになってそうな気はします…が、時間がユーザーに対する枷になってるので、拘束がきついとやっぱり厳しいですねぇ。でも、ユーザー側のアクションの最適化で意外とどうにかなりそうな要素もあるような気がしたんですが。
    完全にフリーな実装か、オフラインじゃないと、ターン制だと、相手が忙しいと全く進まなくなっちゃったりするわけですからシステムの設計って難しいですねぇ。
    短時間、一ゲーム一気にさくっとっていうゲームか、大きな規模でお金とリアル時間を基準って状況に落ち着いちゃうのは、そういうところなのかもしれませんね。

    逆に対戦要素が(実は実装が間に合わなかっただけって気がするのですが)無いので、ユーザー間では、対運営の用意した敵っていう構造になって旨く回ってる艦これなんてゲームもありますが、あれはまた、戦略より運の要素が極度に強く、ユーザーが出来ることはその影響を軽微にする程度っていう微妙な具合になってるので、あれは運ゲーでステトラジーゲームとは言いがたいですし…。対人だと相手が本気すぎたりするときに大変だったり嫌な思いをしたりってことが、これの成功に繋がってるようなきがしなくも無いです。

    こういう時代やインフラだからみんなで遊べるボードゲーム系のゲームって実現できそうなんですが、難しいもんですねぇ…。
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