ポータブルDAPをハイレゾ化する必要があるのかについては,今でも疑問を抱きつつも,買ってしまいました.
理由は,iAUDIOのi9の液晶割れです.EQが優秀で,出力も大きいので,MP3を聴くには,全く不満のないポータブルDAPでしたが,画面が見難いので,感覚で操作しなければなりません.それに,間違ってハイレゾ音源を入れておくと,再生時にフリーズする羽目に. それに,電池の持ちも怪しくなってきました.
そこで,ハイレゾDAPの導入となりました.
候補としては同じiAUDIOのPLENUEもありましたが,FiiOのX3 2nd Generationとなりました.いわゆる,中華DAPですが,OYAIDE扱いの国内品です.中身は同じなので,価格差を考えれば,並行輸入品でも良かったのですが,中華DAPなので保険の意味で,OYAIDE扱い品を選びました.制限は出ますが,一応,USB-DACにもなる点と,これも制限が出ますがデジタル出力が可能な点もも考慮しました.
特徴は,なんと言ってもハイレゾ対応.PCMは,24/192または32/96までと,5.6MHzまでのDSDのネイティブ再生に対応します.この値段でDSDネイティブ再生対応ですから,恐るべし中華DAP.そのDACは,CS4398.このDACが32bit対応しているのは知りませんでしたが,USB-DACのKORG DS-DAC-100mで確認済み.内蔵メモリはありませんが,128GBまでのmicroSDに対応(それ以上でも対応可能の情報有り).再生時間は12時間程度なので,iAUDIO9には勝てませんが,自分の使い方では十分です.一応,充電しながらの再生も可能ですので,モバイルバッテリーがあれば,再生委時間の問題はクリアーできます.
FiiOのハイレゾDAPには,X1,X3,X5,X7というラインナップがあります.X1だとちょっと物足りないですが,X5は高い! X3がコスパは一番良さそうなので,モデルチェンジした2nd Generationに相成りました.
FiiOは,FWも頻繁にアップデートしていて,OYAIDE上ではFW1.3ですが,本家ではFW1.4が出ています.念のため,FW1.3に更新しての試聴です.
肝心の音質については不満はありません.癖が無く,中庸な感じで,誰でも受け入れやすいと思います.イヤフォンの差もきちんと表現します.なので,ハイレゾ対応でなくても,ある程度のイヤフォンでないと性能を引き出せないと思います.324P,DN-1000,ATH-CK90ProMK2なんかが,いい感じです.あと,ヘッドフォン用としては,欲を言えば,もう少しパワーが欲しいです.バッテリーとの兼ね合いでの妥協点だと思いますので,ヘッドフォンはラインアウトとヘッドフォンアンプを併用する必要がありそうです.操作に関しては,専用ボタンもあるため,違和感は無く,マニアルを見なくても操作できます(簡易マニアルなのであまり細かい説明はありませんが).
気になる点としては,転送速度が非常に遅いです.6MB/s程度です.microSDカードの性能ではなく,本体が制約している感じです.microSDカードに直接入れれば,改善できますが,microSDカードの抜き差しはあまりしたくないですし,付属のシリコンケースに入れると,抜き差しできません.
最後になりますが,折角ラインアウトがあるので,ハイレゾプレイヤーとしてどうなのか,聴いてみました.X3 2nd Generationを選択した理由も,ここにあります.
SD-SG11の1bitデジタルアンプに入れて,CDP-X55ESやDV-S858Aiと比べてみました.
ハイレゾではないCDP-X55ESですが,同じCDをリッピングしてX3 2nd Generationで聴くより,CDのまま聴く方が好きです.同様に,SACDとダウンロードしたハイレゾ音源でも,DC-S858Aiから出てくる音のほうが好きです. X3のラインアウトの音は,非常に解像度はありますが,線が細い印象です.
そこで,ATOLLのIN100SEに入れてみました.
線の細さはかなり解消され,芯のあるしっかりした音になりますが,解像度はそのまま残っています.デジタルアンプで聴くよりも,凄くいい感じです.この組み合わせなら,他のプレイヤーは要らないかも?と思ってしまいますが,いろいろと気になる部分は残ります.
ハイレゾDAPは,ハイレゾ音源を再生できると言うことであり,ハイレゾの音が出てくる事を謳っているわけではありません.確かに,PCのヘッドフォン端子で,ハイレゾ音源を聴くのとは別世界の音ですが,DAPの限界も感じます.そもそも,3万円強のプレイヤーですから,期待しすぎても酷です.かの某DAPなら,簡単に駆逐されてしまうかもしれませんが,DAPはポータビリティを優先すべきと感じました.それでも,ラインアウトをHPAを介してバランス接続で聴くと,flacでも低域の力強さと空気感を感じます.普通のDAPとは違うところをしっかり見せつけられます.
ネイティブDSD対応機としては,コスパはいい!
ラインアウト付きで,ネイティブDSDが再生できるシングルDACとしてのコスパはいいと思います.
でも,コレで不満な部分もたしかにあります.
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購入金額
0円
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購入日
2016年02月頃
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購入場所
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