マイコンボードで遊んでいると、母艦が無くても標準出力が欲しい時があります。
そのために買いました。
買った時は液晶モジュールと取り付けピンヘッダが分離して梱包されていました。
使用する場合は、下の図のようにハンダ付けを施す必要があります。
Arduino Lilypad使いならば、コンダクティブスレッド(導電性の糸)で配線を施してもいいかもしれませんね。
サイズ比較として、よく筆者の近くにある標準原器的なものと比べてみました。
文字を横に16文字も表示できる割には横幅を取りません。
超小型というよりかは、「思ってたより小型かな」と感じる程度です。
1文字の横幅は大体2.5mmピッチ1.5個分くらいです。
大きすぎずもなく、小さすぎずもなくといった感じでしょうか。
全部のドットを表示してみるように液晶の濃度を調整すると、こんな感じです。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、バックライトも点灯しています。
インタフェースICに日立HD44780の命令互換品を使用しているので、往年のHD44780での制御方法がそのまま使えます。
Arduinoでは標準のLiquidCrystalライブラリを入れるだけという簡単操作で、Serial.printをlcd.printに置き換えられます。
裏側の基板はこのようになっています。
安い電卓のように、ベアチップを樹脂でモールドした、所謂COBパッケージのIC(LSI?)が2個並んでいます。
リビジョンも若いようで、R7, R8が0Ωチップ抵抗でジャンパされていたり、上部写真左端のピンの左側がハンダジャンパされています。
ハンダ付けの箇所も、手作業なのかどうかは判りませんが、部品が斜めになっているところがあったりします。動いてるからOKなのですが、流石中華クオリティ。
俺たちにはできない荒削りな製品を作って販売するっ!そこに痺れる!憧れるゥ!
惜しむらくは制御基板と液晶との接続です。
導電性プラスチックフィルムをヒートシールで接着する方法で両者を繋いでいるのですが、不幸なことに私の購入したブツは液晶側のヒートシールの貼り付けがナナメっていました。
フィルムはペランペランですし、いつ剥がれるか心配です。
おっと、大切なことを書き抜かってました。1キャラクタのサイズは5*8ドットです。
ポケコンなんかでは5*7、MSXなんかでは6*8(だったかな)だったので、それらに比べて高さに余裕を持ってキャラクタが表示されます。
また、HD44780コンパチなので、CGRAMという領域が8語あり、オリジナルのカスタムキャラクタを8個作成できます。
電池駆動の作品なんかで重宝しそうですね。
Arduinoスケッチで書くとこうなります。
// gaiji 0
byte gaiji_Delta[8]={
B00000,
B00001,
B00011,
B00101,
B01001,
B10001,
B11111,
};
数学の「Δ」記号を定義してみました。
及第点。
部品がナナメってたり、ヒートシールがナナメってたりはご愛嬌のレベルでしょうか。
でもまたそれが逆に中国の人手による手作り感を醸し出しています。
電子工作は手作りが基本なので、こういった手作り感があるのは情緒がありますね。
900円でバックライト付きは安い。
900円で16x2文字表示でき、HD44780との接続も4bit,8bitモードが選べてバックライトもついてます。これがあるとスタンドアロンデバッグや各種ステータスの表示用に使えます。安いです、買いです。
1列ピンヘッダの配置はどうにかならんものか
外部との接続は横1列に並んだ16個のピンで行うのですが、これの番号付けが奇怪です。
飛び飛びの配置です。上のブレッドボードに取り付けた写真で説明すると、左端から順に
14(DB7), 13(DB6), .... , 1, 16(K), 15(バックライトA)という配置になってます。
右から読んだ方がわかりやすいかもしれません。でもそうなるとピンの数え方は
15, 16, 1, 2, .... , 13(DB6), 14(DB7)
となり、混乱します。
装置に実装する時はどちら側からピンを読むか自分で決め打ちしておいた方がよさそうです。
横1列に並んでいるので、ちびでぃ~のの液晶ソケットには残念ながら取り付けられません。
液晶として動くので実用になる
結構さんざんに書いてますが、個人的には十分実用になるので実用性は異例の満点です。4ビットモードでピンを節約でき、SDとの両立もできます。
両立の図。LCDには「コンニチハ」と出ています。見えにくいけど(^^;)
画面が作れる+表示が出来る=応用の幅が広がる!
総評としては概ね満足です。
シンプルisベストという言葉があります。
この液晶の内蔵バックライトはただ単にLEDを導光板で全体に照らしているだけなので、ちゃんと既定の電圧電流を供給すれば点灯します。これだけでも「バックライトの制御はどうするか」について応用の幅が広がります。たとえば、
- スライドスイッチでトグルするか
- 押しボタン式スイッチで必要に応じて制御するか
- 或いは今回の様に常時点灯で使うか
- もっと高度にやるならば照度計と連動させるとか
- 表示されている前中後だけトランジスタか何かで制御するか
・・・・というように完成品としてではなく、まだまだ遊べる「のりしろ」が用意されているのが面白いです。
-
購入金額
900円
-
購入日
2014年12月11日
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。