4穴の穴あけパンチです。
穿孔能力は、普通紙で10枚です。
A4版の用紙の長い方の辺に4つの穴を一度に開けます。穴の径は6mm、穴間は等間隔に80mm、紙の端から穴の中心までは11mmです。
カール事務器Webサイト:
http://www.carl.co.jp/product/4holepunch/ より
紙の中央に近い2つの穴は、一般的な2穴と同じ位置です。バインダー内で紙を安定させる目的で中央から遠い方向に同じ間隔の位置にもう2穴を設けたのが4穴の仕様です。
なぜ4穴なのか
リングファイルなどのようにバインダー内で用紙が動きやすい綴じ方の場合は、2穴だとどうしても紙が斜めに重なったり、とじ穴に負担がかかりやすくなったりしますが、4穴のファイリングなら、これらの問題点が軽減されます。
2穴でも、フラットファイルやチューブ式バインダー(ドッチファイル)、または紐で綴じる場合は、紙が安定しないという問題はあまり感じません。
紙を安定させるためには、3穴でもよいのですが、そうなると従来の2穴との互換が失われます。
穴を紙の端からの位置を3mm浅く
このパンチを普通に使用して開けることのできる穴の位置は、ごく標準的なものです。
広く使用されている、2穴とも互換性があります(JIS規格で2穴は紙の端から15mmの位置まで穴が来ることになっています)
しかし、紙の端から14mmの位置まで穴が開いてしまうのは、ちょっと深すぎるように思います。
印刷物や書類などを制作するとき、とじしろを設定する場合は12~15mmくらいが一般的なので14mmの位置まで穴が来てもよいのですが、綴ることを想定していない紙の場合はもっと端近くまで印刷や書き込みがある場合があって、そうなるとパンチ穴によって文字が欠けてしまいます。文字は少しでも欠けると判読できたとしても読みにくいものです。
なので、3mm浅く穴あけができるように、スペーサーを作って両面テープで貼りました。
材料は2mm厚のゴムシートです。
3mmというのは一見わずかなようですが、9ポイントのフォント幅が約3mmなので、文字欠け回避のためにあなどれない寸法です。
副作用として、穴の部分で紙の端の幅が8mm→5mmとなるので、たしかに穴の強度は落ちます。
けれど、普通紙ではほとんど問題なく、紙面の内容が欠けるよりはよしとします。
さらに、バインダーのリング径が小さい場合、穴の位置が紙の端から遠いとバインダーに綴じた時、とじる紙の量によっては左右ページのとじしろどうしが干渉することがあります。穴位置を3mm浅くすることで、左右ページの間隔を6mm広げることができ、干渉を避けることでページのスムーズな展開ができるようになります。
穴と紙の端の幅が5mmになりました。
ちなみに、26穴や30穴のルーズリーブの穴はもっと浅く、穴と紙の端の幅が3.5mmです(JIS規格)。たくさんの穴で荷重が分散されるので、浅い穴でよいわけです。
穴の規格
2穴の穴あけ器具とルーズリーブ式の帳票については、JIS規格があります。
4穴やその他のタイプについてJIS規格はないものの、調べると業界基準的なものはヒットしました。
日本ファイル・バインダー協会:
http://www.j-fba.jp/tojiananokankaku/tojiana.html
この基準によるとしても穴の紙の端からの位置(パンチ時の差し込み深さ)の定義はありません。
つまり、穴の紙の端からの位置は自由なわけですが、少なくとも同じバインダーにとじる可能性のある紙の穴位置は揃えておかないと体裁が悪かったり、紙がめくりにくかったりします。
JIS規格の説明図
世界のとじ穴事情
- 2穴:世界共通(JIS規格、ISO規格 あり)
- 3穴:北米でよく使われる(レターサイズの紙が標準となっている地域)
- 4穴:2穴の拡張として普及、3穴が北米でよく使われることに対してユーロスタイルとかヨーロピアンと呼ぶこともあるが、欧州で4穴しか使用されないということもなさそう。DIN規格(ドイツ)にも見当たらなかった。
- 26穴、30穴:ルーズリーフ用(JIS規格あり)
- その他:システム手帳用の 各種6穴
他の方法でも4穴を開けられる
よく使われる2穴パンチの穴の間隔は80mmです。なので、2穴パンチでも上手に使えば4穴バインダー用の穴を開けることができます。
はじめから4穴用の目盛りがガイドゲージについている2穴パンチもあります。
100円ショップで2穴パンチを2個買ってきて、板の上に良い間隔で並べて固定して、2回操作すれば、このパンチと同じ穴を開けることはできるわけで・・・
200円商品では、20枚開けられる商品もあり・・・
または、
手持ちの2穴パンチに4穴用のガイドを付け、ひっくり返して2度開けるとか。
気になること
穴あけ後、紙をパンチから引き抜く時、なぜか引っかかる感じになります。
いったん紙を押し込むか、水平より持ち上げ気味に抜くと抜けるのですが、ちょっと使いにくいです。
刃が上がりきっていないわけでもなく、金属加工の仕上げが足りなくてバリでもあるのか、原因はよくわからないのですが、気をつけないとせっかく開けた穴が傷みそうです。
不良品だという確証もないので、とりあえずこのまま使うことにします。
では、バインダーは?
4穴バインダーの選択肢は2穴ほど豊富ではないですが、こちらは扱いやすく安価なので、常用しています。
リング径35mm 358円/冊
https://www.askul.co.jp/p/2705274/
無印良品のこちらもよさそうです。450円/冊
オフィス・デポにもありました。リング径25mm 232円/冊
オフィスデポオリジナル プレゼン用リングファイル<4穴> A4タテ ブラック
オフィス・デポには、リング径2インチ(約5cm)というものまで揃っています。
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購入金額
1,630円
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購入日
2018年03月21日
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購入場所
ヨドバシ・ドット・コム
aoidiskさん
2018/04/24
ちばとどさん
2018/04/25
4穴 絶賛推進中です♡
「オフィスデポ 4穴パンチ 20枚穿孔 149514 1台 1,274円」というのがあるようです。
試してみますか。