コレクターがか~な~り沼に沈んできた分野、ミニカー。
世間的に見れば「とうとう、腰くらいまではいきましたね。(^^)」ということになることを自覚しつつあるwミニカーコレクションからご紹介。
2013年中盤までは、cybercatの次期自家用車候補は
・MT
・5ドア
・5人(以上)乗り
・右ハンドル
・個性が感じられる車だと逝ける
・エンジンにストーリーがあると萌える
という変態条件のためなかなか候補車がなかったが、一応何とか選定して、
【本命】Alfa Romeo Giulietta Quadrifoglio Verde
【対抗】Citroën DS4 Sport Chic
【大穴】MINI Crossover
【第4候補】Peugeot 308
という感じ。なにせMTであることが夫婦とも絶対至上条件で、さらに家族4人と義母の5人がきちんと乗れる5ドアというと国産車では(商用車の最廉価グレードなどを除けば)壊滅状態で、海外のそれも5ドアハッチバックに活路を見いだすしかなかったわけ。
ただ子供が一番大きくなる時期/かつ/一緒に行動する機会がまだある、という人生で一番車に「大きさ」が求められる時期に「車内が小さくなる」ということにかなり抵抗があった。でも「他に選択肢ないよなぁ」ということで13年目の車検を迎える2014年初に冬のボーナスをつぎ込んで乗り換えの算段を始めていた......が。
2013年夏に衝撃のニュースが。本命だった「Alfa Romeo Giuliettaの2014年モデルにはMT(Quadrifoglio Verde)が廃止される」というのだ。大きさはやや小さいものの本命であったため、すでに何度かディーラーにも足を運んでおり担当がインポーターから来たばかりの内部情報をフライングリークしてくれたのだ。「2013年モデルの最終発注が来週いっぱいでその後は在庫販売になります」「在庫で持つのは販売が確実なQuadrifoglio Verde以外のグレードでAT(TCT)のみになります」とのこと。つまり即決で2013年モデルを発注入れるか、どうかの決断。ただ大きな買い物のため、半年早いのは資金繰り的に苦しく、指定ローンの金利も安い時期ではなかったので、泣く泣く断念。小回りが利き、(かつてのAlfaを識っている人からは「所詮はFIATエンジン」とはいわれるものの)クゥーンと官能的なエンジンサウンドは今でも夢に見るくらいだが、縁がなかった。
そこでもう一度条件を緩めて再リサーチをかけたが...なかなか候補がない。5ドアハッチ以上のものだと国産は廉価グレードで萌え要素が一切ないカローラフィールダーの1.5Xか、SUV風の背の高さが気に入らないフォレスター2.0i/2.0i-L程度。前者よりまだ後者の方がオモシロそうなので、「買ってからスタイルに手を入れるか...」と考えていたとき、ダイレクトメールが来た。それにはMT車の情報が!それは日産のディーゼル車X-TRAIL。ちょうどガソリンが高騰を始めていた時期で、 X-TRAILのSUV的外観にはあまり萌えなかったが「クリーンディーゼル」という新たな選択肢が現れた。
今まで「ディーゼル」というと
・すすが出る/排ガスがクサイ
・力はあるが回らないエンジン
・エンジンが重く動きが鈍重
ということで、乗用車、とくにある程度走りを楽しむ車種には設定されないのが普通だった。しかし、その燃費の良さで距離を走る欧州では技術革新とあいまって見直され、メルセデスなどの高級車にもディーゼルがあるのが当たり前となってきている。また、日本はガソリン車の比率が高すぎて軽油は余って輸出している(原油からガソリンを精製する過程で軽油も一定の比率でできるため)くらいなので、当面このガソリン>軽油の値付けは続くだろうから経済的。さらにクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金、いわゆるクリーンディーゼル補助金も受けられるので、エンジン自体の製造原価がディーゼルエンジンの方が高い差額分はこれらで吸収できるだろうという視点がでてきた。
これで今まで完全アウトオヴガンチューだったディーゼルも含めて再検索すると大物がヒット!
それはマツダの上級車アテンザのワゴン、しかもMTは「6速」というおまけ付き。
ただホントに大物....つかデカイw
以前はルーチェ後継車のセンティア(MS-9)や、ミレーニア(ユーノス800)がマツダ最上位車種として君臨していたので、カペラ後継であるアテンザはアッパーミドルというか2番手扱いで、そこまで大きくなかったが、マツダの「自ら運転する人向けの車にフォーカスする」という方向性に沿った上位車種整理で繰上りで「フラッグシップモデル」となった3代目は全長4.8m以上!全幅1.8m超!のデカさw
取りあえず、「ディーゼル」というとバイト時代に転がしていた2tトラックのイメージしかなかったので、新世代のディーゼルエンジンを味わいに試乗に行くと...良かった。最近しきりとマツダが提唱する“SKYACTIV TECHNOLOGY”なる「ベースの技術に磨きをかけ、電子デバイスで補完する」というという技術。まぁ、ハイブリッドや電気自動車といった完全新規のデバイスの開発は荷が重いので、もうすこし「こなれる」まで既存技術をブラッシュアップして使い回ししましょう、というと身も蓋もないが、マツダの規模ならある意味正しい選択。
しかしそこはそれ、ロータリーエンジンとミラーサイクルエンジンという世界の列強がさじを投げたエンジンをともに市販まで漕ぎ尽かせ、定着させたマツダ。そんな技術オタク集団は素晴らしい仕事をした。
そもそもディーゼルエンジンが回らないのは重いから。なぜ重いかというと、ガソリンと違って自然発火してしまう軽油をうまく一気に爆発させてシリンダーの中で均等に燃焼させるには高圧縮する必要があったから。これによってエンジンは強度が必要となったため部材が重い。部材が重いから高回転では回らない。さらにディーゼル車はランニングコストは安いが車体の価格は高い。それは(数の問題も多少あるが)エンジンブロックの使用部材が多いことに加えて、排ガスの処理装置(触媒)が必要だから。これはともすれば自然発火してしまう軽油の燃焼のコントロールが難しく、不均等・不完全燃焼によってススやNOxが発生するから。
すべては軽油がエンジン内で自然発火しその制御が難しい事から起こる問題。そこを精密に制御することを可能にしてやれば...圧縮比を下げられるのでエンジンが軽くなり、鈍重でない楽しいエンジンになる。使用部材が少なく、また高価な後処理装置が不要になるので軽く安価に作れる。と良いことずくめ。これにチャレンジし、成し遂げたのが技術オタクたるマツダ。
実際に乗ってみると、さすがにガソリンエンジン車(2.0~2.5L)に比べると頭(エンジン)が重いが、1500回転もまわせば400Nm近いトルクを発生するエンジンと、大きさの割によく切れるステアリングで運転しやすい。大きいわりに車両感覚が掴みやすいことと、実際最小回転半径も5.5mとVOLVO V70(E8系)に比べて小さいこと、技術の進歩でバックモニターや死角アラームなどがつき、気を使わない事が主因。
「あとは実際の物理的大きさだけだよなぁ...」
・V70 AWD:全長4720mm✕全幅1760mm
・アテンザワゴン:全長4800mm✕全幅1840mm
・Giulietta:全長4350mm✕全幅1800mm
寸前まで本命だったGiuliettaはワゴンがないので妥協した5HBなので、長さが長いのはむしろニーズには合っているが、それでもV70より8cm長い。さらに幅も8cm広い。完全に一回り大きい。
....という事で精密なスケールモデルで比較検討することに←口実
今まで紹介してきたミニカーはダイキャスト系のミニカーだが、今回はレジン製のミニカーに良いものが見つかった。株式会社小川 ホビー事業部「Wits」の1/43レジンモデル。同社は1/43のレジン製国産車と1/12の国産バイクのダイキャストモデルを手がける。
1/43のミニカーは各国内自動車メーカーの監修をうけ、発売するという念の入れ方で、とても美しい仕上がり。その該当車種を手に入れた。
色はテーマカラーたる「ソウルレッドプレミアムメタリック」。他にジェットブラックマイカとスノーフレイクホワイトパールマイカ..つまり黒と白があったが無彩色より有彩色の方が好きなのもあって情熱の赤!に(というか、自分は赤い車好きなんだけれど、妻からもうそんな歳じゃないので、次車は赤はやめてくれと言われていたのでミニカーで憂さを晴らしたというかw)。
さすが「マツダ株式会社様監修」を謳うだけあって、造形は良い、カラーもバッチシ。ただ材質的に重量感(実際の重量も軽いが)がないのは仕方あるまい。レジン製なので、特にギミックがあるわけでもないスケールモデルだが、内部の構造もよく再現されており、なにより「獲物をめがけてチーターやヒョウが飛び出す瞬間」を表したというサイドのプロポーションはほぼ完璧。純正の19インチタイヤは2.5Lのガソリンエンジンか、XD(クロスディー)と呼ばれるディーゼルエンジンの「L Package」と呼ばれる上級グレードに設定してあり、これがデザインスケッチでの大きさだったため、まさにイメージ通り。実車だとなかなかできない視点として、上から眺めてみると結構上方および後方に向かって絞り込まれており、まさに「四角」だった初代V70と比べると容量のわりには定型の荷物(箱など)は積みづらそうな事がわかる。3台を運転席の位置を合わせて並べてみると面白い。V70が一番フロントガラスが「たって」いるのだが、ミラーの位置はアテンザの方が近い。試乗時「ミラーが見やすいな」と思ったのは、アテンザのミラーは一般的なAピラーの付け根ではなく、少し手前にあるからだった。ミニカーで比較してみると結構わかる(そうか?w
大きさ的には「この程度の差」というのが掴めたので、いざホンモノ購入へ...というのは別の話。レア物好きなcybercatは、英国仕様右ハンドルMTという超レア車に乗っていたので、MTとはいえ国産車というのはレア度は下がるか...と思っていたが、少量生産のこのレジン製ミニカー、もはや完売とか。意外にレアだったのでこれで溜飲を下げた?wWits ATENZA Wagon ソウルレッドプレミアムメタリック
-
購入金額
7,500円
-
購入日
2013年08月23日
-
購入場所
minicarchoice
パッチコさん
2014/07/27
よく出来ていますねー。ボルボとアルファとアテンザって組み合わせがマニアックかもw
cybercatさん
2014/07/27
つか、VOLVOはかつて850で一世を風靡したワインレッド、ジュリエッタは8Cのレッド、アテンザはテーマカラーとすべて一番アピールしているカラーが赤なんですねー。
>ボルボとアルファとアテンザって組み合わせがマニアックかもw
いや、世の中にもっとMTが多ければここまで突飛な組み合わせにはならなかったのですがw
ちょもさん
2014/07/28
上から比較すると、V70とけっこう違うんですね。
ボルボは完全にレンガで、アテンザワゴンは流線型なこともあって、中の広さはどっこいどっこい、って感じでした。
届いたらどこ行くか、いまからプラン練ってます(笑
しかし、英国仕様のMTって、かなりレアですね…
cybercatさん
2014/07/28
そのルーフが広いデザインと後席ダブルフォールディングとを合わせて広大な「ほぼ直方体」が現れるV70に比べると、シングルフォールディングで上が狭いアテンザは「箱もの」は積みにくいですね。ただ、V70/850鬼門のトノカバーがアテンザでは「カラクリトノカバー」というリアゲート連動のものになっていて荷物を積みやすいですし、トノカバーを外したときに置き場に困っていた「棒」は、アテンザではラゲッジスペースの下にしまえるので実は一般的な用途ではアテンザの方が使いやすかったりします。書類箱のようなものを天井いっぱいまで積む、という使い方をしていたのならともかく、バッグなどある程度形がかわるものを積むことにおいてはどっこいどっこいですね。
ちょもさん
2014/07/28
ダブルフォールディング機能ってフルフラットを実現するにはとても便利な機構だと思うんですが、アテンザは違うんですよね。
座り心地の問題とか、ワンアクション(リアのレバー操作で座面が倒れる)でのギミックが不可とか、そういった問題があるんでしょうか。
V70、角張っているだけにゲートの間口がひじょうに大きく便利でしたが、真価が発揮されたのって、コストコで巨大なOAチェアを買ったときくらいで、15年乗って1度でしたので、たぶん不要っぽいなぁ…。
トノカバー、ほぼ後席は常時倒していることもあって、付けておくと棒がすごい邪魔な位置にあって、逆に外すと収納場所に困るので、自宅保管となってます。
あれだけ、もうちょっとどうにかならなかったんですかね…。
そういや、V70に比べて横もデカくなってますが、これってミラーが大きくなった分(外に飛び出している感じ)なんでしょうか。
マンションの駐車場、隣の車があまり駐車が得意ではないようなので、ちょっとだけ気になっていたり。
cybercatさん
2014/07/29
ただ、アテンザの場合は後ろをデザイン的に絞り込んでいるので、後席ヘッドクリアランスを取るため座面を落としたかったからかもしれませんが(実際後席はひざよりもお尻が落ちるようなポジションです)。
トノカバーに関しては自分はトランク内の荷物に陽が当たって反射し、バックミラーに映るのを非常に嫌うので、必ず付けていました。ただ、あの引き出し式のトノカバーってよく壊れるんですよね。13年で計3回壊れ、初回はディーラーで購入したものの高くて、その後は部品どり車販売業者やオークションで中古を仕入れていましたが、最後の半年で4本目が壊れてからは乗り換えが見えていたので直さず、引っ込まなくってダラーンとしたものを何とか穴に引っ掛けて反射を防いでいました。アテンザはトランク床下に収納できるので家のスペースを取ることもありませんよ。
幅に関しては実際でかいです。1840はボディ幅でミラーの分まで入れると2m超えます。
アテンザ4面図
たしか、展開時211cmくらいじゃなかったかな。
ミラーは畳んでおいた方が無難でしょうねw