レビューメディア「ジグソー」

ワイヤレスでは使わなかったワイヤレスウォークマン

ソニーのWALKMAN初代機発売から丁度20年後に発売された、20周年記念モデルでした。そして私が常用した最後のコンパクトカセット向けのポータブル機器でもあります。

ソニー製のポータブルオーディオ機器にあまり良い印象がなかった私は、それまで所謂ヘッドフォンステレオはシャープやアイワの製品を好んで使っていました。しかしこの当時となると、既に殆どのメーカーは製品ラインが大幅縮小されており、比較的高機能かつ音質を保ったものは、ソニー製品ぐらいしか残されていませんでした。

それでも普段なら敢えて買うことは無かったと思うのですが、当時かつて全国展開していた家電量販店である第一家電の秋葉原本店で行われた最後の閉店セールで、なんと新品在庫品が2千円にまで下がっていたのを見つけてしまい、丁度それまで使っていたものがかなりくたびれていたこともあって購入を決めたのです。私にとってコンパクトカセット向けとしては、最初で最後の本家WALKMANでした。

この製品の特徴はリモコンだけではなくヘッドフォンに至るまでフルワイヤレス化が実現していたことでした。もっとも、私は自分の好きなヘッドフォンを使いたいと思うタイプの人間ですので、ワイヤレスヘッドフォンは初回の動作確認以降は全く使っていませんし、リモコンも使わず本体で操作していたため全く意味はなかったのですが…。

音質はいかにもソニーの「WALKMAN」です。バランスは整っていて少し派手さを乗せて聴きやすくしているものの、低域の力感はなくエンド方向は伸びを感じないというものでした。ただ、音揺れガードメカを採用していたことから、移動中の再生には強く、その意味での出来には感心したものです。

そして何より驚きなのですが、さすがに以前よりワウ・フラッターは増えているものの、現在もこれがきちんと動作するのです。さすがにボリュームの接触不良などがあり常用は難しいコンディションではあるのですが、オートリバースなどの動きも含めてとりあえずは動いてくれています。もちろんオーバーホールなど一度もしたことはありませんし、購入後10年以上経過していることを考えれば、きちんとテープが回るだけでも奇跡的でしょう。

ピュアオーディオ機器としてはまだカセットデッキは使える状態を保っていますが、ポータブル用途ではこのモデルを最後にコンパクトカセットを使わなくなり、この後CD→DAT→メモリー型ウォークマン→iPod→その他色々という変遷を辿ることになります。

音質などを語ってしまえばキリが無いのですが、私にとっては意外なほど満足度が高かった製品です。
  • 購入金額

    2,000円

  • 購入日

    2002年頃

  • 購入場所

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