レビューメディア「ジグソー」

「速さを制する*モノ*はゲームを制す」~ゲーミングパソコン進化論

 

<前置き>

 

私は、今までHDDしか扱ったことがなく、初めてSSDに触れることになる。

そんな初心者でも簡単にシステムをHDDからSSDに換装できるかをレビューしていく。

SSDを換装させる、パソコンのマシン構成とドライブ構成は下記のとおり。

 

■マシン構成

ケース:クーラーマスター CM690 III

M/B:エイスース Maximus VII HERO

CPU:インテル i7-4790K@4.0GHz(定格)

CPUファン:サイズ 虎徹

メモリ:24GB(DDR3-12800)

GPU:エイスース STRIX-GTX980-DC2OC-4GD5

電源:コルセア RM850

HDD:システム用1台(1TB)、データ用1台(2TB)※詳しくは後述

光学ドライブ:外付けUSB DVDマルチ

OS:Windows8.1 Pro 64bit

 

■ドライブ構成

C: WD10EFRX(1TB) ・・・システムドライブ

D: WD20EFRX(2TB) ・・・ゲーム(Steam)プログラムデータ格納用

O: RAMDISK(12GB) ・・・ゲーム録画(ShadowPlay)用 ※ASUS ROG RAMDISKを使用

 

今回のシステムドライブ換装に備え、DドライブのHDDをあらかじめ増設した。

※増設の経緯は下記のレビューにて。

 

 

さて、マシン構成から、お判りかと思うが、パソコンはゲーミング用に組んでいる。

ゲーム以外のプログラム・データは極力入れておらず、使用目的もゲームをプレイするか、

ゲームを録画することだけに限定している。

 

※パソコンのゲーミング仕様について、少し詳しく書いたレビューがあるので参考までに。

 

 

それでは、主題へと入っていこう。

 


 

 

<主題>

 

 ◆実装シナリオ:システムドライブ(C:)をSSD化させる

昔と比べ、今は低価格・大容量化してきているSSDが普及しており、ユーザー自身の手で

換装する方法について書かれたWebページは、少し検索すればたくさん出てくる。

しかも、IntelのSSDに関していえば、専用のデータ引越しツールまで用意されている。

SSD初心者の私が、これらの情報やツールを利用しない手は無い。

 

SSD換装のための手順は以下のとおり。

  1. SSDをパソコンに接続
  2. 「Intel Data Migration Software」の導入
  3. システム用HDDの内容をSSDに複製
  4. SSDからシステムを起動

SSDはケースの裏側にマウントした。髑髏マークがひときわ目立つ。

 

パソコンを起動し、BIOSでSSDが認識していることを確認。

 

Windowsが立ち上がったら「Intel Data Migration Software」をインストールし、起動。

(ここで注意、SSDを先に認識させておかないとインストールできない)

 

ソースディスクはHDD、ターゲットディスクはSSDを選んで、いよいよクローン開始。

再起動を促されると、BIOS起動後に青い画面で専用のユーティリティが起動。

順調にクローン作成が進んでいく。

 

クローン処理はあっという間であった。作業開始してから20分程度だろうか。

結構な時間が掛かるだろうと身構えていたのに、肩透かしをくらった気分だ。

 

ここまでくれば、元のHDDを外してSSDからWindowsを起動。

さっそく、新しいシステムのSSDをベンチマーク

 

他にも挙げている方の性能とさして変わらないが、

HDDの時と比べ、シーケンシャルリードは3倍近く速い。

 

つづいて、システムの起動・終了を2種類ずつ、3回計測した平均時間での測定をした。

 

<ベンチマーク1> システム起動・終了時間 

■Windowsの起動時間(通常時)

 HDD・・・平均46.4秒

 SSD・・・平均21.3秒

 

■Windowsの起動時間(RAMDISK設定時 1GBデータあり

 HDD・・・平均2分

 SSD・・・平均30秒

 

■Windowsの終了時間(通常時)

 HDD・・・平均20秒

 SSD・・・平均8秒

 

■Windowsの終了時間(RAMDISK設定時 1GBデータあり

 HDD・・・平均2分20秒

 SSD・・・平均43秒

 

当然ながら、全ての計測にてHDDを上回る結果となった。

特に起動時間はWindows8.1はもともと高速になったといわれるが

気が付くといつの間にか立ち上がっているレベルにまで向上した。

 

続いて、少しではあるがゲーム中のローディング時間についても調査した。

 

<ベンチマーク2> ゲーム起動時間

■Civilization5 起動時の読込み時間

 換装前・・・平均20秒

 換装後・・・平均16秒

 

■Skyrimローディング時間

 換装前・・・平均8秒

 換装後・・・平均6秒

 

※他のソフトも確認できしだい追記していく。

 

ゲームの起動についても、換装前の1ドライブでシステム・ゲームプログラムデータを

取りまとめていた状態から、別々のドライブに分散した結果が出ているようだ。

これは、HDD2台構成でも同じかもしれない。

 

 

これの結果の中で一番驚くべきは、RAMDISK設定時で速度が改善された事にある。

システムの終了・起動での処理時間が実用レベルになったのは特筆すべき点であろう。

 

※「ASUS ROG RAMDISK」 とは

 

メインメモリから任意の容量をストレージとして使用できる。

ここに保存されたデータは不意なリセットなどしなければ、

システムの終了時には自動的に保存される。

 

起動時に復元されるために再び使用することが可能だ。

メインメモリの一部を超高速デバイスとして使用可能となるため、

シビアに読出し・書込み速度を求められる用途に向いている。

 

※デメリット:RAMDISK設定時は起動・終了時にRAMDISK上のデータを

※ストレージデバイス(SSDやHDD)に退避・復元させる処理に時間が掛かる

 

RAMDISKの速度は上の通り。

 

ShadowPlayでスムーズな動画を作成するためには必須ともいえる。

これほどの速度があるので、1080pで高画質で録画していてもコマ落ちすることがない。

(12GBを確保しており、10分のプレイ動画を保存するに充分である)

 

※1/28更新

「Intel Solid-State Drive Toolbox」をインストールしてみた。

 

 

 

今のところ、入れたばかりだが定期的にTrimという作業が必要なようで。

SSDはマメにめんどう観てあげないといけないのか。

デフラグだけしてればいいやのHDDとは違ってデリケートな一面もあるんだね。

 


 

 

<まとめ>

 

実装シナリオ:「システムドライブ(C:)をSSD化させる」によって、

  • 初心者の私でも簡単にHDDのクローンが作成できた
  • システムの高速化によって、操作や読込み・書込み時で快適さを実感できた
  • RAMDISK使用時との相性も良く、システムの起動・終了時間を短縮できた

以上のように体験・実感できて、とても満足いく結果であり、

私のゲーミングパソコンは確実に進化を遂げたのだった。

 

更新: 2015/01/24
実用性

予想をはるかに超える能力

HDDからSSDに換装する事で、パソコンのシステムを劇的に変化させる。

ベンチマークの結果からは見えてこない「速さ」を体感できる。

今までHDDしか使った事のなかった私にとって、この出会いは

まさしく「衝撃的」であり、結果もまた「衝撃的」であった。

 

一度体験してしまうと、元に戻すことが出来なくなる。

SSDの恐ろしさを身をもって知ったのであった。

 

更新: 2015/01/24
使用感

パソコンが別物に変わる

CPUやGPUのように、スペックの差がダイレクトに伝わるものというより、

SSDだとシステム全般で底支えしてくれているような安定感が伝わってくる。

このどっしりとした感覚は、やっている事は変わりはないのに、

あたかも別のパソコンを触っているかのように感じた。

 

具体的に言うと、HDDだと操作している時はやはりHDDへのアクセス時に

突っかかりを感じたが、SSDにはそれがなくてヌルヌル動くという感じだ。

この「突っかかり」が無くなった事が、SSDの安定感を与えているのだろう。

更新: 2015/01/24
総評

大満足

SSDというパーツについて、どちらかといえば今まで軽視していた。

今回のレビューによって、その気持ちは180度改められた。

次から、新たにパソコンを組む場合にはSSDを入れるようにしたい。

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