レビューメディア「ジグソー」

もういちど新車納車時の脚まわりに

 

■ スクーデリアオクムラ ウェブサイト

 

 

 

HONDA VTZ250 をモチモノ登録したときから

コチラもいっしょに登録したいなぁと思っていたのですが、

どのカテゴリに登録したらいいのかわかりませんでした。

 

モチモノとして登録しようとしているモノが

(厳密には、フォークチューブの中のオイルやパッキンも替わっていて、

それらも購入しているのですが、サービスの本質はそっちではなく、)

目に見えて手に触れる具体的なモノじゃないし、こういう整備サービスを

他に登録している人も見当らなかったので躊躇していました。


本日、ZIGSOWを何気なく巡回していると、カテゴリに

「トップ>その他>役務、サービス」というのを見つけたので登録しました。

 

 

VTZ250 は、ワンオーナー極上車を手に入れたもので、引き取りに行った

その足で行きつけの整備工場に寄ってひとおとりチェックしてもらいました。

大事に乗られていたらしく、特に緊急に直すべき箇所はありませんでした。

 

しかし、履いていたのが懐かしのヨコハマタイヤ(大昔に二輪用から撤退)だったこと、

その事実からサスのオーバーホールを一度もしていないであろうことは明白なこと、

頻繁に長く乗ることになると思われたこと、といった諸般の理由から、

タイヤ交換と同時にサスペンションのフルオーバーホールを行うことを決めました。

 

 

 

 

スクーデリアオクムラについて ◆

 

名古屋にある二輪サスペンション・メンテナンス&チューニング専門店。

 

1994年設立。代表取締役は、あの元国際A級ライダーの奥村裕さんです。

80年半ばにヤマハワークスでエースライダーを務めたあと、88年ホンダに移籍。
ホンダワークスを最後に91年に引退された後は、全日本500cc選手権や

鈴鹿8耐に監督として関わっていらっしゃいます。

 

 

 

 

ワタシがお願いした当時は、1日で前後サスをフルオーバーホールしてもらえる

日帰りサービスというメニューがありました。

 

2014年2月現在の チューニングメニュー を見る限り、

日帰りサービスはなくなっているようです(これについては*後述)。

 

事前にメールフォームから、車種・年式・現状を伝えて見積りを出してもらい、

サービスを受ける日程を相談するのですが、VTZ250なンていう旧車だと、

まずサービスを受けられるのかどうかという「不安」があります。

これ以上の技術を提供できるところはないので、もっぱら内部パーツの確保という

意味での不安がありましたが、あっさりと「通常料金で可能」と返答されました。

 

 

朝イチで車両を預ける必要から、前日に名古屋入りしていました。

 

開店するとあいさつもそこそこにさっそく作業を開始されます。

 

前後ともにアッという間に取っ払われてしまいました。作業が速い!

 

前日に名古屋の街を見物して 名古屋名物みそかつ 矢場とん も食していたので、

当日は、昼食を取りに出た以外はファクトリーの中に居させてもらいました。

広々としたロビーにふんぞり返ってバイク雑誌を見たりしながら、

作業の一部を見学させてもらいました。

 

 

フロントとリアではどちらが先に作業が終わったのかというと、意外や意外、

リアショックのほうでした。廉価な250cc車両であるVTZの場合、比較的

機構が簡単なモノサスなのもあるのでしょうが、さすが専門工場といったところ。

オクムラチューンの証であるステッカーが、バラさない

と付けることができない位置に貼ってくれてあります。

 

 

10時に工場が開いてからここまでの工程が、13時前に昼食を食べに

外へ出て行くまでに終わっています。プロの中のプロの仕事ですね。

 

 

きしめんで膨れたお腹をさすりながら戻ってくると、

奥村社長がお目当てのモノを目の前に持ってきて見せてくれました。

 

 

そう、これがいちばん見たかったのです

 

リアショックを開けたときのシリンダ内部に溜まっていたダストです。

 

こんな大きなゴミが侵入するのではなく20年近い歳月の間に

内部パーツの中のスポンジのような物質が、扇動部分どうしから生じる

クズやオイルを吸って劣化してこうなるのだと思います。

 

87年製の初期型VTZ250のリアショックは一度も封を切られていなかったのでしょう。

 

ダストを全部取り出してもらい、内部をパーツともども洗浄してもらった上で、

消耗部品を交換、パッキン類もすべて交換してもらい、コンディションは

20年前のホンダ工場出荷時に限りなく近づきました。

 

 

そうこうしているうちに、15:00過ぎにはフロントフォークについても

作業が終了し、VTZ は朝に訪れたときの姿に戻りました。本当に仕事が速い。

 

フロントフォークにもオクムラチューンの証が誇らしげに輝いています。

 

 

取り付けが終わると、工程を受け持ったスタッフ自身の手による試乗チェックへ。

 

主にリアショックを担当してくださった 世古和人チーフ が跨って近所を試走。

 

この方こそが知る人ぞ知る世古和人氏です。

奥村社長が現役時代に専属メカニックとしてレースに帯同された方です。

 

1992年には、あのフレディ・スペンサーがミスタードーナツオクムラホンダ

から鶴田竜二選手と組んで1992年の鈴鹿8耐に参戦したときのメカニックと

して、RVFを担当されました。

 

 

世古さんの他にも、優秀なスタッフぞろいのスクーデリアオクムラさん

から、「作業がすべて完了しました。もう乗って帰っていただけます」と

告げられたときには、まだ16:00になる前でした。

 

奥村社長の甥っ子の奥村芳人氏と記念撮影をしてファクトリーをあとにします。

 

 

こんな感じで朝に車両を預けて夕方には乗って帰れるという、

大阪在住のオートバイ乗りには非常に助かるサービスでした。

 

もちろん、前後サスが別次元に素晴らしく動くのを感じニヤケながら

スロットルを開ける帰路になったことは言うまでもありません。

 


個人的には、このときに VTZ をお願いして本当によかったです。

 

この10日後に四国ツーリングを控えていたのでどうしてもお盆のうちに

足回りの不安を解消しておきたかったのです。

 

そして、どうせやってもらうなら、空前絶後のバイクブームだった80年代の

英雄 “ファスト・フレディー” と “ヤマハのエース奥村裕” のマシンを診ていた

世古氏にやってもらいたかった、という希望が叶いました。

 

 

 

現在のスクーデリアオクムラのスタッフに世古氏の名前はありません。

 

いちばんキャリアの豊富な世古氏が居なくなったからなのか、

単純にスタッフの人数が減ったからなのか、7年前より

グレードアップしたサービス内容になって工程が増えたからなのか、

理由はわかりませんが、いまはもう1日のうちに前後サスの

フルメンテナンスを終えて乗って帰れる日帰りメニューが

プライスリスト にも掲載されていませんね。

 

 

とはいえ、このファクトリーが二輪車のサスペンションメンテナンスを専門に、

国内外最高の水準で提供する稀有な存在であることは変わりありません。

 

 

大切なのはエンジンのパワーではなく、ドライバビリティ。

もっと”速く・楽しく・安全に”。より多くのライダーに

ライダーの感性に合わせてアジャストされたバイクの”心地良さ”を、

 

というスクーデリアオクムラのサスペンションメンテナンス&チューニング

を、ワタシからも皆さんにオススメします。

  • 購入金額

    77,000円

  • 購入日

    2006年08月17日

  • 購入場所

    スクーデリアオクムラ

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