このモデルはCLIE初のウイングデザイン(液晶側とキーボード側で2枚構造となっている)を採用していました。このウイングデザインはPalm OS 5系に移った後も、主に高機能型の製品で採用され続け、私が特に愛用したPEG-NX80Vや前述のPEG-NX60でも採用されています。
Palm OS 4系のCLIEとしては後発モデルに当たり、320×480ドットのワイドハイレゾ液晶が採用されていて、ホーム画面だけを見ていればPalm OS 5系とあまり見分けが付かないかもしれません。CPUもそれまでのPEG-T600Cで採用されていたDragonball VZ 33MHzの2倍クロック版となるDragonball Super VZ 66MHzへと強化されていました。後にPEG-NR70系のスペックをPEG-T600Cのボディーに押し込んだような製品となる、PEG-T650Cというモデルも追加されていています。
Palm OS 4.x系の集大成として発売されたハイエンドモデルだったのですが、このモデルには悪評がつきまとっていました。その最大の理由となったのは、メモリースティックスロットに欠陥が有り、突然メモリースティックをはき出してしまったり、最悪の場合には破壊してしまうという障害を抱えていたことでした。知人はこのモデルでメモリースティック(当時は極めて高価なメディアでした)を破壊され、このモデルだけは見たくもないと言っていた程です。
それでもこの製品をベースにPalm OS 5への対応と不具合の修正が図られたのがPEG-NX70V/NX60であったということを考えると、非常に大きな意味を持つ製品であったことは確かでしょう。Palm OS 4.x系の仕様上、128MBを超えるメモリースティックが利用出来ないなど不便な点も多く、それほど常用した製品ではありませんが、個人的にはその存在を高く評価していました。
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購入金額
3,980円
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購入日
不明
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購入場所
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