レビューメディア「ジグソー」

Slot A対応版のThunderbird

先日掲載した、ASUS K7V-Tとのセットで使っていたCPUです。サブPC用ではありましたが、この組み合わせは、当時の手持ちのPCの中でも最速だったのではないかと思います。



元々はK75コアのAthlon 700MHzを使っていたのですが、せっかくThunderbirdコアを正式にサポートしたK7V-Tを使っていましたので、値段が下がった時点でThunderbirdコアのCPUに買い換えたというわけです。

本体上の刻印は「AMD A0900MMR24B」となっています。一応「A」がThunderbirdコアを、「0900M」がクロック周波数を表しているとのことですが、当時は刻印を書き換えたリマーク品なども出回っていて、特に並行輸入品では従来のK75コアの製品を書き換えたものなども存在していたようです。

手っ取り早い見分け方としては、基板上のL2キャッシュの有無というポイントがありました。K75コアではL2キャッシュは外付けのSRAMチップで実装されていたのですが、Thunderbirdコアの場合はオンダイ型であるため、基板上にはSRAMチップが実装されていないので、基板上大幅にシンプルな構成となっていました。

当時はそれなりに発熱の多いCPUだと思っていましたが、最近のCPUと比べればスペック的には大人しいものです。資料によると最大消費電力は49.7Wとなっています。

Slot AのAthlonならではの特徴としては、「Golden Fingers」と呼ばれる端子が用意されていて、ここに細工を施すことによって内部クロックの倍率変更が可能となっていたという点が挙げられます。これはK7/K75のAthlonでも用意されていたものであり、その意味での互換性は保たれていました。L2キャッシュがオンダイとなっていてクロック耐性の向上も見込めたことから、クロック耐性を狙ってSlot AのThunderbirdコア版を使っていたオーバークロックユーザーも多かったようです。私は定格派なので、あまり意味のある機能ではありませんでしたが…。

K7~K8コアのAMDは性能面でもIntelと互角以上の争いを繰り広げていましたので、このCPUも非常に魅力的な製品でした。適当な安売りパーツの組み合わせでしかなかったサブPCでしたが、メイン級以上に快適な環境となっていたのは、このCPUのパフォーマンスによる部分が大きかったと思います。
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    不明

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