iBuffaloブランドの、ローエンド・ゲーミングキーボード。
実売は1500~1700円前後と安価な部類に属するが、品質が非常に良いのが特徴。
キー配列は日本語109だが、ローマ字入力以外での用途を考慮せず、かな文字は省かれている。
そのお陰か、割とすっきりした印象がある。
プラスチック然としているが、写真ほど安っぽい感じはしない。
アダプタを介したP/S2接続に対応しており、入力速度の遅れが出やすい安価なUSBキーボードにありがちな弱点をカバーしている。
ゲーム用途では、P/S2接続のほうが全体的に反応が良いとのことだ。
メンブレン方式でありながら、キーのぐら付きはエンターキーを除いてほぼ皆無。
キーの負荷は割と普通だが、キーストロークがスムーズであり、垂直に落ちていくため非常に打ち易い。
キーストロークが少し浅めなので若干の底打ち感はあるものの、明らかにその打鍵感は2ランクほど上の価格帯の製品に匹敵している。
この優れた打鍵感の秘密が、上掲の写真にあるキートップ構造。
一般的なメンブレン方式は、キートップに直接軸が付いており、その軸がハウジング(受け側)に挿し込まれ、その下にあるラバーキャップを押し込んで接点を繋ぐ構造だ。
しかし、本製品ではキートップ(左の黒いほう)と軸(真ん中の白い樹脂)を分離した。
この分離構造は、軸を太く出来ることのほか、キートップには向かない材質を軸に用いることが出来るという利点がある。
本製品はその利点を利用して、軸の材質に摩擦に強い『ポリアセタール樹脂』を採用。
ハウジングと太い軸がきっちり溝で噛み合う構造とし、キーのぐらつきを抑えた。
また、ゲームで良く使う一部の範囲だけだが、4キー以上の同時押し入力に対応しており、ゲーミングキーボードとしても必要最低限度の機能を持ち合わせている。
USB接続でも、この範囲内なら13キーロールオーバーに対応する。
キー構造以外にも、快適な入力を支える工夫が複数見られる。
キーボード全体に錘を仕込むことでキーボードに適度な重量を持たせると共に、幅広で滑りにくいゴム足を付け、キーボード自体が動揺しにくい構造とした。
また、流石に鉄板を仕込むことはコスト的に出来なかったようだが、筐体から何箇所か裏蓋を貫通する形で歪みを殺すための桁が設けられており、不足する剛性を少しでも補うよう工夫していることがわかる。
ほぼ唯一の特殊キーというか、ボタンは右上角に配置されている。
この小さいModeと書かれたボタンは、ゲーム中のWindowsキー誤入力防止のため、Winキーの反応を停止させたり、キーを連射モード(秒間50または120)にすることが出来る。
Modeボタンの横にある透明樹脂部分に仕込まれたLEDは、このMode切り替え状態を明示するためのもので、NumLockやCapsLockの明示はその下にある文字自体が光る。
こちらは、Amazonが最近始めたフラストレーション・フリー・パッケージ。
ゴミが少なくて済むなどの利点があるとのことだが、コスト削減という意味でも良い試み。
とにかく、この値段で売っていることが信じられないほどの良作。
普段使いのキーボードとしても、ゲーミングの入門用としても、十分に使える製品だ。
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購入金額
1,460円
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購入日
2014年10月15日
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購入場所
退会したユーザーさん
2014/10/15
価格の割にいい製品ですよね。
適度な重量感とシンプルで無骨なデザインが気に入っています。
Vossさん
2014/10/16
明らかに、もっと上の価格帯の製品と渡り合える素養がありますよね。
キートップからかなを排除したことで、デザインもシンプルかつ安っぽさが抜けてていい感じです。
これで、もう1ミリかそこらストローク稼いでくれていれば、底打ち感も消せていた気もしますが、それだとキー反応の確実性が薄れるんだろうなあ・・・・