この度は、 ネットワークダビング対応ポータブルブルーレイドライブ「BRP-U6DM2」のレビューアーに選出いただきましてありがとうございます。
このレビューでは、ドライブの接続、ソフトウェアのインストールからnasneに保存されている録画データの書き出しまでをレビューさせていただきたいと思います。
ご存じかとは思いますが、nasneはPlayStation3で利用可能な地デジ、BS、CS対応のチューナー兼録画機器となっており、内臓HDDと1台まで増設可能なUSB HDDに録画が可能となっています。ただし、一般的な家庭用HDDレコーダーと違い、USB HDDの取り外しが出来ない仕様となっています。
そのため、内臓HDD、USB HDDがいっぱいになってしまった場合に、別のHDDを付けてしまうと、もともと接続していたHDDのデータが再生できなくなってしまいます。仮に一度USB HDDを取り外してしまうと、すでに録画されていたデータを見る事が出来ないという事でした。
こちらのブルーレイドライブによって録画したデータを書き出す事によって、録画したデータを無駄にする事なく空き容量を増やす事が可能となります。
前置きが長くなりましたが、レビューを開始させていただきます。
まずは物理的にブルーレイドライブを接続します。と言っても、何の問題もなく、今回使用したWindows7 Professional SP1 64bitの環境ではACアダプターと付属のUSBケーブルでPCに接続するだけで下記のように接続が完了しました。
次の画像のように、もともとPCに搭載しているDVD-RWドライブとは別に、新たにBD-REドライブが認識されました。
ハードウェアの取り付けはこれだけで完了となります。
参考までに、今回こちらのドライブを接続したのは以前にプレミアムレビューさせていただいたクリエイターPCとなります。
次に、データを書き出すために必要なソフトウェアのインストールを行います。
付属のDVDをPCに入れると、下左画像のようなスタートアップ画面が表示されます。もし、この画面が表示されない場合は、光学ドライブの自動起動がOFFになっている可能性がありますので、その場合はDVDを挿入したドライブを右クリックして、「メディアからのプログラムのインストール/実行」という項目を選択すると同様の画面が表示されます。
インストールするを選択 一番上のソフトをインストール
上左図のスタートアップ画面が表示されたら、「インストールする」を選択します。すると、右図の画面が表示されますので一番上にある「DiXiM BD Burner 2013 for I-O DATA」をクリックします。
下左図のセットアップの準備中ウィンドウが表示され、完了すると右図のようになりますので、「次へ」をクリックしインストールを続行します。
セットアップ準備中 次へをクリック
セットアップを継続すると、使用許諾契約の確認の後にシリアル番号等の入力ウィンドウが表示されます。
使用許諾契約の確認 シリアル番号等の入力
シリアル番号はBDドライブの裏側に記載してある「S/N」と書かれた部分の文字列をそのまま入力します。
本体背面に記載してあるシリアルナンバー
シリアルナンバーを入力すると、インストール先フォルダの選択が表示されます。こちらは特に変更する必要はないと思います。その次には、メディアサーバ名の登録が表示されます。
複数のPCにソフトウェアをインストールした場合などを除けば、何も入力しなければデフォルトの名前が使用されますので、通常はこちらも入力せずにそのまま次へをクリックしていただければOKです。
インストール先フォルダの選択 メディアサーバ名の入力
ここまで完了すれば、あとは実際にソフトウェアのインストールが実行されますので、そのまま終了するのを待ちましょう。一通りインストールが完了すると、自宅のネットワーク内にあるテレビなどから出力するために、パソコンにインストールしたソフトウェアをネットワーク上に公開するかどうかを確認してきますので、こちらは「はい」 を選択してください。
今回はnasneからの利用となるため、公開をしなくても問題はありませんが、将来的に他の機器(現在は対応した機器は他にありませんでした)でも利用できるように公開を設定しました。
インストール進行中画面 ネットワークアクセスの設定
最後に、再起動を促されますので、ほかに開いているファイル等が無いかを確認したうえでパソコンを再起動してください。再起動をすると、起動時に下右図のスプラッシュが表示されますので、問題無くインストールされて起動が完了したことが確認できます。
インストール後の再起動 ソフトウェアのスプラッシュ画面
インストールが完了したら、いよいよソフトウェアを起動してみます。 このソフトウェアを起動する方法はいくつかあります。
1.右下のタスクバーから起動する
下図のように、右下のタスクバーを表示するとDiXiM BD Burner 2013 for I-O DATAが起動しており、アイコンが表示されているのが確認できると思います。このアイコンを右クリックして、DiXiM BD Burner 2013 for I-O DATAを表示という項目を選択する事でソフトウェアを起動する事が出来ます。
また、インストール直後であればスタートメニューに下記のようにソフトウェアが表示されていると思いますので、こちらからも起動する事が可能です。
もし、スタートメニューの中にソフトウェアが見当たらなかった場合には、すべてのプログラムを表示させ、下記から起動させることができます。
ソフトウェアを起動すると下記のような画面が表示されます。この時には、ドライブにインストール用のDVDを入れたままにしていたため、種別には書き込みの出来ないROMと表示されており、ディスク情報の部分には、「書き込みの不可能なディスクです」との表示が表示されています。
nasneに録画した番組をBlu-rayに簡単保存
ドライブの認識が完了しましたので、ここでブランク[書き込みしていない]ディスクを挿入します。ディスクが何も入っていない状態では、ドライブ情報の左側にある状態が「ディスクが挿入されていません」となっています。
ディスクを挿入した時点でドライブ情報を見ると、「書き込み不可能なディスクです」となっていますが、この場合は、ディスク自体が書き込み出来ないという意味ではなく、「まだフォーマットされていないため書き込みの準備が出来ていません」という意味のようです。
起動時[ディスクなし] BD-RE ディスク挿入時
それでは、さっそく左下にある「フォーマット開始」のボタンをクリックしてディスクをフォーマットします。当然ですが、BD-Rは一度書き込んでしまうとデータを削除する事が出来ないためフォーマットはできません。BD-REディスクですとデータを書き込んだ後でも再度フォーマットする事によってデータをすべて削除して再度書き込むことができるようになります。
フォーマット確認 フォーマット完了
フォーマットが完了すると、次の画像のように状態が「書き込み可能」となります。この状態になるとデータを書き込むことが可能となります。
後述しますが、nasneに保存しているデータを書き出す場合には、「ダウンロード」のタブから行いますが、フォーマットが完了していない状態ではこのタブが選択できなくなっていました。
BD-REディスクフォーマット完了時 BD-Rディスクフォーマット完了時
挿入されているディスクの種類は、ディスク情報にある「種類」の項目に表示されていますので、挿入した後でもディスク種別を確認する事が可能です。
それでは、実際にnasneに保存されているデータをドライブに入れたBlu-ray Diskに書き込んで行きたいと思います。付属のダビングガイドには、ネットワークダビング対応のレグザからのダビング方法しか記載が無く、レグザの場合はフォーマットが完了した後はTVから操作してダビングを行うとの事でした。
そのため、最初はnasneの場合も同様にnasne側の操作でダビングを開始するのだと思い込んでしまい、動画書き出し等のnasneのメニューから必死に探していました。そのために、PS3でtorneやnasneを何度も再起動してみたり、ネットワークの環境などを見直したりしてしまいました。PS3でメディアサーバとしては見る事が出来ていたために誤解してしまった部分もあるかと思います。
実際は、nasneの場合はソフトウェアの「ダウンロード」のタブを選択する事でnasneの中に保存されているデータの一覧を見る事が出来るようになっており、そちらからデータの書き出しが行えます。ホームページで調べて初めてそれがわかったので、できればダビングガイドにもnasneの場合はソフトウェア上から行うことを明記しておいてほしかったと思います。
前置きが長くなりましたが、実際にダウンロードのタブを選択したのが下左の画像となります。左側にある、「フォルダ」にnasneと表示があり、その下にビデオ、ミュージック、フォトの3つのフォルダが表示されています。ビデオを選択するとDLNAクライアントで表示した時と同じようなリストが表示されますので、「ジャンル」や「すべて」の項目を選択する事で、右側に録画されているデータの一覧が表示されます。
ダウンロードタブ選択 nasne内のファイル表示
右側の録画データ一覧の各データ左側にチェックボックスがありますので、今回書き込むデータすべてにチェックをつけて、右上の「ダウンロード」の部分をクリックします。すると、書き込みを行うとnasneからコンテンツが消去されるか、コピーカウントが減少することを警告するメッセージが表示されますので、了承した後に「転送開始」をクリックすると書き込みが開始されます。
ダビングするファイルにチェック 録画データ移動開始の確認
書き込みを開始すると、下左図のように進捗状況が表示されます。複数のファイルをチェックした場合には、1ファイル目が完了した後に連続して2ファイル目、3ファイル目と実行されます。
処理が完了したデータについては、ウィンドウの下部に書き込みの結果として表示されますので、後から書き込んだデータを確認する事が可能です。
書き込み中の表示(1) 書き込み中の表示(2)
今回、最初の書き込みで4ファイルを指定してみましたが、そのうち最後のファイルで失敗してしまいました。(下左図)nasneのデータを確認したところ、書き込みが失敗したデータは残っていましたので、再度書き込みを行ったところ、何の問題もなく成功しました。その後、何度か同じようにいろいろなデータで試してみましたが、失敗してしまったのはこの1回のみでしたので原因は不明です。
書き込みの失敗 リトライでの書き込み成功
書き込みに成功したデータの情報をダブルクリックする事で詳細情報を確認できるとの事でしたので、表示させてみたのが下の画像になります。
詳細情報表示
詳細情報との記載がありましたが、表示される情報は一覧で表示している内容と全く同じになっているようです。できれば、書き込みの速度などを知りたい時のために、書き込み開始時間、書き込み終了時間、転送データ容量、平均転送速度などのデータも表示していただけるといいかと思います。
最初にデータを書き込んだ時のSSを見て気がつかれた方もいるかもしれませんが、この時には転送速度が20~24Mbpsしか出ていませんでした。標準的な速度がわからなかったため、こんな物なのかと思っていましたが、何か原因があるかもしれないと思ったため色々と環境を変えて確認してみます。
考察1.BD-REの書き込み速度
最初の書き込みに使用したのがBD-REだったため、書き込み速度はX2となっていました。ひょっとするとBD-Rを使用すればX6になり、もっとスピードが上がるかどうかを試してみました。
BD-Rへの書き込み
結果としては速度は特に変化がありませんでした。BDへの書き込み速度がネックになっている訳ではなさそうです。
考察2.nasneによるTV視聴
実はこの時に、データの書き込みと並行してPS3を利用してtorneでTVを視聴しておりました。これによってネットワークの帯域、もしくはnasneの処理速度上の問題で速度が出ていない可能性があったため、検証してみました。
TV視聴なしの場合
torneでの視聴を辞めた瞬間に、転送速度が一気に4倍の80Mまで上昇しました(^^;;
どうやら、同時に視聴をしていたために速度が上がっていなかったようです。
考察3.ネットワーク回線速度
この時にnasneを接続していたハブは、リビング用に使用していた100base-T(100Mbyte)の物でした。80Mという速度でしたので、ひょっとしてネットワークが100Mだからここまでしか速度が上がらない可能性があると考えました。そこで新たに1Gのハブを購入して、このハブにnasneとPC、PS3を接続してみました。
1G接続(TV視聴なし) 1G接続(TV視聴あり)
残念ながらネットワークを1Gに変更しても転送速度に違いは見られませんでした。どうやら、この速度がnasneの処理速度の限界のようです。
考察4.ドライブの書き込み速度
最後に考えたのが、ドライブの書き込み速度がポータブルタイプではそこまで上がらないかもしれないという事でした。そこで、以前に無線ルータのUSB.net検証用として購入していたBRD-U8DMを利用して速度を比較してみました・・・・・と言うか、このレビューを書いていて初めてこのドライブがネットワークダビングに対応している事を知りました(マテ
5インチサイズドライブでの書き込み
しかし、これでも書き込みの速度は変化がありませんでした。どうやら、本当にnasneからの転送速度はこれで最大のようです。実際の使用では、データの転送が始まったら放置して、気が付いたら完了しているという使い方になりますので、特に問題は無いのですけどね(笑)
最後に、今回のレビューをさせていただいて改善してほしいと思ったことをまとめてみます。
1.書き込みが出来ないディスクと未フォーマットのディスクで状態の表示を変えてほしい
今のソフトでは、DVD-ROMを入れた場合も、BD-Rの未フォーマットを入れた場合もドライブ情報を見ると、「書き込み不可能なディスクです」と表示されてしまっています。できれば、書き込みが出来ないディスクと未フォーマットのディスクで表示を変えて欲しいと思います。
慣れてしまえば問題ないのですが、最初に見たときにBD-Rが著作権情報を含んだデータに対応して無いのか!?とか色々と無駄に悩んでしまいました(^_^;)
2.nasneのデータ書き出しはソフトから行うことをダビングガイドに記載してほしい
ひょっとしたら、隅から隅までマニュアルを読めばどこかに書いてあるのかもしれませんが、私の場合はネットで調べるまでnasneからの書き出しには対応していると記載があるものの、その方法の記載が見当たらなかったために、一生懸命PS3の操作で書き込む方法を探してしまいました。短くても構いませんので、できればダビングガイドのわかりやすい位置にnasneの場合はソフトウェアからの操作でダビングする旨を記載していただけるとわかりやすいと思います。
3.複数ファイルを選択した場合に、書き込む順番を指定できるようにしてほしい
複数のファイルを選択して書き込む場合に、どういう順番で書き込まれるのかがいまいちわかりません。ファイルをチェックした順?ファイル名順?録画日付順?
連続物の番組などを1枚に書き込むことも多いので、出来れば、ファイルを選択して書き込みを開始する際に、書き込む順番を指定できるようになるとうれしいです。
4.書き込み済みデータの詳細情報をもっと詳しく表示してほしい
せっかく詳細情報を表示する機能はあるのですが、表示されている情報は一覧の情報と変わりがなかったので、出来れば書き込み開始時間、書き込み終了時間、転送データ容量、平均転送速度なども見れるようにしてもらえるといろいろと捗ります(笑)
以上で今回のレビューとさせていただきます。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
cybercatさん
2013/03/23
転送速度のところの考察は興味深かったです。
やっぱり複数の仕事をさせてはイカン、という事なんですね。
そもそもほとんどTV見ないので、nasneにたいする知識がなかったのですが、
>USB HDDの取り外しが出来ない仕様となっています。
>内臓HDD、USB HDDがいっぱいになってしまった場合に、別のHDDを付けてしまうと、もともと接続していたHDDのデータが再生できなくなってしまいます。仮に一度USB HDDを取り外してしまうと、すでに録画されていたデータを見る事が出来ないという事でした。
これって今回のような脱出口がないと致命的なんぢゃ(^^ゞ
良い出口が見つかって良かったですね!
ガトーさん
2013/03/23
ありがとうございます!!
接続されたHDDの取り外しが出来ないと言うのは、実は私も途中で知ったんですよね(^^;
どうやら、以前に買ったBDドライブがネットワークダビングに対応していたのですが、今回レビューで調べてみるまで対応機器が自宅にあることに気が付いてませんでした(笑)
なにはともあれ解決方法が見つかってよかったですw
はにゃさん
2013/03/23
nasneでダウンロード方式でしかできないことを知っていたので、困りませんでしたが、DLNAはネットワークが分かっている人が楽をするための規格としてはそれなりによくできているものの、AV機器の知識しかない人にはキツイところがありますね。
nasneも DiXiM BD Burner についても、表現の不自然さを感じることが、ままありますよ。
はにゃさん
2013/03/23
ガトーさん
2013/03/23
ありがとうございます^^
たしかにネットワークとかファイル共有とかストリーミングの知識があれば容易に理解できても、AV機器だけだとDLNA関連は辛いかもしれませんね(^^;
nasneはエラーの赤色の!が出ている時に、どこでエラーが発生しているのか、しばらく探してしまったことが何度かあります(笑)
まだ、出始めてそこまで時間が経過していないので、いろいろと成熟期間なのでしょう。
ガトーさん
2013/03/23
nasneは外付け優先なんですね。。。。
普通に使っている限りでは、内臓と外付けの区別が無いので、どちらにデータが保存されているのか全くわかりませんよね(笑)
退会したユーザーさん
2013/03/24
しかし「とある・・」じゃないれびゅ~なのでつねぃ(w
ガトーさん
2013/03/25
ありがとうございます~
タイトルの「とある・・」シリーズは、久しぶりすぎて本気で忘れてました(笑)
後付けで追加しておくかな・・・(;´Д`)