レビューメディア「ジグソー」

UltrabookらしからぬハイスペックPC

家族共用PCとして購入したMSIのCR500。



購入当初は軽快に動いていたのだが、久々に使ってみるとブラウジングでさえ軽いストレスを感じた。
元々が非力なスペックのマシン。
加えて経年による動作のもたつき。こればかりはどうしようもない。

購入から3年しか経っておらず買い替えには早い気もしたが、ジグソニアンとしては“買いたい時が買い替え時”ということだろう。

そこで今回購入したのが、ASUSのS56CM。


このS56CM、かなり変わった機種なのだ。
スタンダードノートでありながらUltrabook。
Ultrabookだが、光学ドライブ、外部GPUとしてGeForce GT 635Mまで搭載している。
敢えてUltrabookにした理由が見えてこない。

では、なぜそのような機種を選んだのかということなのだが、過去に縁あって同社の初代Ultrabookである ZENBOOK UX21E をレビューさせていただいたことがある。



その際にUltrabookに対する疑問点をいくつか述べたのだが、最初にS56CMのスペックを見た時に、この機種がそれらの疑問点への回答のように感じられたからなのだ。

そのようなこともあり、以前からかなり気になっていた機種でもあった。
また、国内メーカーではこのようなスペックのPCは発売しないだろうから、そういう点でも面白みのある機種だと感じていたこともある。

では、前置きはこれくらいにしておいてレビューに入ろう。


■外観はどうか
ZENBOOKではプレミア感のある外箱であったが、S56CMでは通常の外箱が使われている。
Ultrabookも2世代目になって通常のPCと同等の扱いになったということか。

外箱に英語で大きく書かれたASUSの企業理念。
「Inspiring Innovation, Persistent Perfection(革新性への志向、持続的な完全さの追及)」
是非ともそうあってほしいものだ。


天板のカラーはブラックブラウン。
一見したところブラック。じっと見ているとブラウンも混ざっているかもしれない。
ブラックブラウン。確かにそのようなカラー。



ヘアライン加工が施こされたしたアルミニウム合金が採用されている。
同心円状のヘアライン加工が施されたZENBOOKの天板に見慣れてしまうと、ちょっと物足りなく感じてしまう。

ただ、全体的な雰囲気としては上質感があり悪くはない。



高さは僅か21㎜ということで、光学ドライブ搭載機としては限界的な薄さだろう。






ZENBOOK UX21Eとの比較。



いくら薄くてもスタンダードノートというだけにずっしりとした重さがあり、持ち歩きには適さない。
あくまでも据え置き用と考えた方が良いだろう。


液晶パネルは、解像度 1,366×768、 LEDバックライト、グレアタイプ。
発色の悪さ、視野角の狭さは相変わらず。
この価格帯でモニタの品質を求めるのは酷ということだろう。


アイソレーションタイプ、テンキー付きのキーボード。
テンキー付きということだけあり、キーサイズは一定ではない。





キーストロークは極めて浅い。2㎜以下。
打鍵感はペタペタという感じであり、入力しやすさや心地よさを求めるものではない。
キーピッチは18㎜。一般的な幅だろう。



アルミニウム合金製のパームレスト。
天板と同様にヘアライン加工がされており、質感は良い。



このパームレストに貼られていることが不相応な感のあるNVIDIAのステッカー。



タッチパッドはパッドとボタンが一体化したタイプ。
制御ソフトウェアはElan Smart-Pad。

ハード・ソフトともにZENBOOKと同じかよと不安に思ってしまったが、軽く使ってみた限りでは概ね使えるという印象だ。
ZENBOOKの時よりは随分と改善されてる。



■付属物はどうか
同梱物は、マニュアル、ACアダプタ、バッテリー。
外付けバッテリーというのがUltrabookらしからぬ点だ。
Ultrabookとしては初の機種になるのではないだろうか。

ACアダプタは通常のノートPCとほぼ変わらないサイズ。


ここまで見た感じでは一般的なノートPCと何ら変わりないという印象だ。


■スペックを検証してみる
大まかなスペックは以下のとおり。
CPU Core-i7 3517U 1.9 GHz ~3.0 GHz(超低電圧版)
OS  Windows8
MEM DDR3-1600 8GB
GPU GeForce GT 635M
HDD HDD 1TB+SSD 24GB(キャッシュ用)

詳細なスペックはこちらを参照していただきたい。

特筆すべきは以下の2点。
・ストレージ機能はHDDにSSDをキャッシュメモリとして搭載した“ハイブリッドHDD”である。
・グラフィックス機能はGPUを自動切替する“NVIDIA Optimus Technology”に対応している。


□Windows エクスペリエンス インデックス



グラフィックスとゲーム用グラフィックスの数値にあまり開きはなかった。
高負荷が掛かるテストではなさそうなので、両GPUの性能差程の数値差は出ないのかもしれない。

ハードディスクの項目も意外に数値が伸びなかった。
SSDのキャッシュ効果が結果に反映されにくいのかもしれない。


□ストレージ性能
CrystalDiskInfoによると、HDDはST1000LM HN-M101MBB、1TB、SATA 3Gbps、5400rpm。
型番が2つあるのだが、Samsungが開発した製品(HN-M101MBB)をSeagateが自社製品(ST1000LM024)としてリネームして販売しているということのようだ。



SSDははKingstonのSMSM150S324G、24GB、SATA 6Gbps。



CrystalDiskMarkにてランダム:1000MBで2回計測してみた。




これ以降も何度か計測してみたが、数値は安定しなかった。
キャッシュなのだからそういうものなのだろう。


□グラフィックス性能
グラフィックス機能は起動するソフトウェアに応じて、内蔵GPU(Intel HD Graphics 4000)と外部GPU(GeForce GT 635M)を自動切替する“NVIDIA Optimus Technology”に対応している。

NVIDIAコントロールパネルからどのGPUを優先的に使用するか指定できる。



635Mのスペック



今回はGPUをGeForce GT 635Mに指定して各種3Dベンチマークで計測してみた。

・3DMARK
計測中にエラーが出て強制終了することが頻発してしまい、まともに計測できなかった。
最初は熱暴走が原因かと思ったが、3DMARKはまだリリースされてから日が浅く不安定なので、必ずしもそうとはいい切れないだろう。

運良く完走した時の結果を載せておく。
FIRE STRIKEではコマ落ちが激しく、FPSは1桁台であった。



・3DMARK11
こちらは強制終了することもなく安定して動作した。



・ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク ワールド編
まずまずは動きそうかというところか。

1280×720 標準品質
この機種では適正な解像度。



1920×1080 標準品質



■排熱はどうか
高負荷がかかると急激にファンの回転数が上がり、左側面の排熱口から温かい風が出始める。
そして、徐々に左側のパームレスト付近が熱くなる。

3DMARK起動時のCPUとGPUの温度はともに80度を超えていた。
薄型であるだけに少し心配になる温度だ。
  • 購入金額

    59,800円

  • 購入日

    2013年03月24日

  • 購入場所

    Joshin Web

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