注意:確認したところ、当方が購入したのは第2世代モデル「microKEY2」です。製品名や型番などに変化がないように見えますが説明書もちゃんと変わっていますし外箱にも「Apple Lightning/USB adapter required」と書かれています。本稿では第2世代microKEY-25について述べます。
KORGから発売されているUSB MIDIキーボードです。MIDIキーボードはシンセサイザと違って音源を持たず、別途用意した音源やDAWに接続して使うものです。このモデルはMIDIポートがなくUSB接続のみで、DAWで使用することに特化しています。
このシリーズはキーの数が違ういくつかのモデルがありますが、今回は一番コンパクトな25鍵(2オクターブ)モデルを購入しました(但し、安価な製品ですのでライトウェイト鍵盤です……と思ったのですがセミウェイト鍵盤の特徴も見られます)。
姉妹品により安価なnanoKEYがありますが、あちらは「鍵盤」というより「押しボタン」なので、購入前にかなり悩みましたがどうもしっくりきません(ああ見えてベロシティに対応しているのですから驚きです)。対して、このmicroKEYは見慣れた鍵盤です。また、Bluetooth対応モデルのmicroKEY Airもあります。
問題は、
私はピアノを弾けない
ということですがね……(小学校の音楽の時間に鍵盤ハーモニカをやったはずですが、それっきりで忘れています)
(3.9.11修正)鍵盤の評価を追記し、評価を変更しました。
第2世代の特徴
第2世代では、Lightning-USBカメラアダプタを介してiPadやiPhoneと接続できるようになりました。また、第1世代になかった49鍵モデルがラインナップされています。
最低限の機能はある
MIDIキーボードとしての最低限の機能は搭載されています。ベロシティ(鍵盤を弾く強弱)も当然認識してくれます。ベロシティカーブの調整(1から8まであり4が出荷時設定、大まかに言って若い番号ほど硬く、後の番号ほど柔らかくなります。私は6に設定しています4に戻しました)はPCから設定用ソフト(KORG KONTROL Editor)で行います。
ただ、鍵盤が2オクターブだけでは音域の上下する幅が広いフレーズを入力したいときにはみ出してしまうので、それが気になる人は37鍵モデルかそれ以上を選ぶのがいいでしょう。しかしその場合実売1万円を超えてしまうのと、置き場所をどうするかの問題が(言うまでもなく大きいほど顕著)出てくるので初心者には手を出しづらくなってきます。
なお、省スペース型のMIDIキーボードになくてはならないオクターブシフトスイッチにはLEDが組み込まれていて、設定されている音域に応じて色が変わります(緑→橙→赤→赤点滅)。
(3.9.11追記)MIDIキーボードにあって然るべきピッチベンドとモジュレーション(CC #1)はジョイスティックでの操作です。ローランドのキーボードにもジョイスティックが見られますがMicroKEYのほうがコンパクトで下方向にも操作できます。初期設定で下方向はブレスコントロール(CC #2)になっています。この仕様は25鍵モデルだけで37鍵以上のモデルではホイールになっています。ホイールがいいなら37鍵以上のモデルを買いましょう。
ダンパーペダルについては、37鍵以上のモデルには端子が付いていますが、25鍵モデルには付いていません。その代わり、SUSTAIN ボタンが付いています。25鍵モデルだと両手で弾くには小さすぎるので左手で押すという使い方でも十分なのでしょう。
スライダーやつまみ、パッドなどはあえて搭載されず、コンパクトですっきりした機材になっています。必要な場合は、nanoPAD2 や nanoKONTROL2 というそれ用の製品があります(持っていませんが)。
軽めのしっかりした鍵盤
(この項3.9.11追記)ほかの安価なMIDIキーボードと比べて(ミニ鍵盤の中では)押し下げが深めです。「ナチュラル・タッチ・ミニ・キーボード」と紹介されていますが、その辺のライトウェイト鍵盤と違って、軽めながらしっかりした感じの鍵盤です。ライトウェイト鍵盤にみられるリニアな感じがしなかったので軽めのセミウェイテッド鍵盤といった感じでしょうか。よく考えると店で弾いたKROME EXの61鍵に近いかもしれません(こういう鍵盤なので同じ鍵盤と思われる TRITON Taktileの評価が相対的に下がる)。ちゃんとベロシティが入力できます。店で弾いた時はかなり軽い感じでしたが(ほかのキーボードと比べて、かもしれませんし、キーボードの位置が低い所にあったから、かもしれません)、自宅で弾くとそんな軽すぎるという感じもしません。
25鍵のキーボードでこれより良いものは、楽器店で試した限りではNative InstrumentsのKomplete Kontrol A25くらいだと思われますが(49鍵モデルで試したので25鍵に当てはまるかは不明)、ずっと高価です。
充実のDLC
(3.9.11修正)キーボード自体がしっかりした作りで実用的なものですが、さらに新品で買うとKORG Software BundleというDLCが付いてきます。(特記なきものはWindowsで使用可能)
- 自社製品
- Korg Gadget 2 Le (iPad版、Mac版)
- Korg Module (iPad)
- Korg M1 Le
- iZotope Ozone Elements (マスタリング用ツール)
- Skoove (ピアノレッスン)
- Melodics (キーボード・パッドのレッスン)
- Applied Acoustics Systemsの音源3本
- Lounge Lizard Session
- Ultra Analog Session
- Strum Session
- Propellerhead Reason Lite
- UVI Digital Synsations
- Abelton Live (DAWの割引クーポン)
iPad版はiPadに接続するだけで使用可能です(iPadにUSB接続するには、Lightning-USBカメラアダプタが別途必要です)。
DLCに含まれるもの:M1 Le
M1 Leは往年の名機「M1」をKORG自身が再現したもので、もともと本体に内蔵されていたプリセットが使える機能限定版です。「M1ピアノ」として人気だった「Piano 16'」、これまた有名な「M1オルガン」こと「Organ 2」などが含まれています。最近ではiPad版の「iM1」も発売されている人気の音源です。私はこれのために買ったと言っても過言ではありません。
- 00 Universe 何か神秘的な感じが出るChoirとLoreの組み合わせ。人気のプリセット。
- 01 Piano 16' 有名な「M1ピアノ」です。
- 17 Organ2 有名な「M1オルガン」です。
- 30 Lore なんとなくオリエンタルというか神秘的というかそんな感じのSE。これも人気のプリセット。
- (stub)
このバージョンの制限は、
- 同時発音数が32音まで
- プリセット、波形データはM1実機に含まれていたものしか使用できない
- システムエクスクルーシブに未対応
- VST版は1つしか起動できない
接続MIDI機器が多い人はドライバの挙動に注意
コルグのUSB MIDIドライバは、USB MIDI 機器を10台以上接続しているとうまく動かない場合があります(私も一度これでハマった)。この場合、KORG MIDI Driver Uninstall Utility を使って、使われていない(または一時的に接続を外した)MIDIデバイスを削除し、ドライバを再インストールして1桁番号(midi1~midi9のどれか)になるようにします。
それと、Windowsをアップグレードした場合はドライバを再インストールしないと動かない場合があります。
初心者向け
安価で場所をとらないので、初心者向け、かつ打ち込み専用と割り切れば有りなんじゃないかと思います。但し、iPadで使うつもりがあるなら Air と付いているほうをおすすめします。
(3.9.11追記)安価なMIDIキーボードの中では丁寧に作られていて、その意味でも初心者に使いやすくなっています。
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購入金額
6,270円
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購入日
2019年11月09日
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購入場所
山野楽器 ロックイン難波
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