以前紹介した玄人志向製SCSI/USB/SOUNDの複合インターフェースボード、CHANPON3-PCIはLSI Logic製のSCSIバス変換チップ、53C141をボード上に実装することでLVD対応機器とSingle-Ended機器との混在を可能にしていましたが、このSC-UPU2はCHANPON3-PCIよりも以前にその構造を実装した製品となっています。
当時HDDは大半の製品がLVD転送に対応していましたが、他にLVD転送に対応した機器は一部テープデバイス程度しか販売されておらず、家庭用に使われていた他のSCSI機器(光学ドライブやスキャナ等)はみなSingle-Ended専用でしたので、必然的にこのボードのようなホストアダプタの使い勝手は極めて重宝されるものでした。
ちなみにUltra 2 Wide SCSIの最大転送速度は理論値で80MB/sで、現在の2.5インチSATA HDDと同等以下の速度でしかありませんが、それでも当時のIDE HDDで利用されていたUltra ATA/33(理論値最大33MB/s)やUltra ATA/66(最大理論値66MB/s)よりは高速な規格だったのです。
SC-UPU2はUltra 2 Wide SCSIの性能を使いたいユーザーにとっては非常に優れた製品だったと思うのですが、生憎SCSIを使おうとするユーザー自体が少数派であったため、それほど売れなかったようです。当時はUltra ATAとUltra 2 SCSIとではベンチマークの測定値以上に体感速度に大きな差があり、SCSIももう少し評価されて欲しいと思っていただけに、少々残念な気がしたものです。
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購入金額
2,980円
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購入日
不明
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購入場所
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