価格帯は,ミドルレンジです.ENERMAXのケースは,あまりメジャーではありませんが,この4月に発売されたものです.
主な仕様はこんな感じになっています.
i7-3770Kのために,夏仕様のPCケースにお引っ越しさせました.
今までの仮住まいは,こちらのPCケースです.
CoolerMasterの静音ケースSilencio RC-550です.
並べてみるとこんな感じです.
どちらもミドルタワーなので,あまり大きさは変わりませんが,Topファン&スワップベイの分だけECA3220が背が高いです.
ENERMAX独自のギミックも取り入れられた,少し変わり種のPCケースになります.
その拡張性は,ベイにあります.
ドックも入れると,2.5/3.5/5.25あわせて,13ベイあります.
そのドックですが,ケーストップ面に2.5/3.5インチHDD/SDD兼用が1スロット,アダプタを必要とせず,そのまま挿せます.
ホットスワップベイは,ケース最下段にあり,専用アダプタタイプですが,2ベイは独立しており,2.5/3.5インチ兼用です.
また,シャドウベイは,完全ツールレス&アダプタレスです.レールガイドも必要ありません.SSD/HDDをそのまま挿し,カバーを閉じることで固定できます.
2.5インチ用も2段ありますので,RAID構成もそのまま可能です.3.5インチは4段あり,フロント120mmファンで冷却されます.
ただし,2.5インチ用ドライブを,3.5インチ変換マウンタを介して,3.5インチシャドウベイで使用する場合には,高さが低くなるため,マウンタの種類によっては固定できない可能性はあります.
5.25インチベイは,ツールレスですが,ワンタッチではなく,手回しネジによる固定です.しっかり固定したい人や奥行きが短いファンコンなどの固定には,こちらの方がお勧めだと思います.ネジ位置も,スライドできますので,柔軟性があります.
この5.25インチベイカバーは,簡単に取り外しができ,メッシュ構造になっていますので,通気性もばっちりです.
次に,冷却性能を見てみます.
標準では,フロント120mm×1台とリア120mm×1台のみの搭載です.
どちらも120mm以外は取り付けられません.
フロント1200mmは,T.B.VEGAS DUOのファンで,多彩な発行パターンが楽しめます.プレミアムレビューさせていただいたCPUクーラーETD-T60-VDのファンと同じものです(ただし,PWMではなく3ピン仕様).
このT.B.VEGAS DUOのLED切替SWとマニアルファンコンもフロントから操作できます.取り外し可能なダストフィルターも付いています.
リアの120mmは,POWERCOOLER製の固定ファンで,4ピンペリフェラル大のコネクタです.
オプションのトップファンは,140mmまたは120mmを2台搭載可能で,一段高く設置できるため,マザーボードとの干渉を気にする必要がありません.
一般的には,排気ファンだと思いますが,トップカバーもメッシュ構造なので,埃の進入を防いでくれます.
同じくオプションのサイドファンですが,120mmファン×2台,または200mmファン×1台の設置が可能です.
ここで注意しなければならないのが,120mm×2台設置した場合,上段に設置したファンは,CPUクーラーとの干渉に注意しなければなりません.CPUクーラーの高さが160mm以上の場合,上段ファンは設置できません.
このサイドパネルのメッシュ構造ですが,200mmファンまで設置できるため,大きな面積がパンチングになっています.トップファンも排気仕様で設置すると,このサイドパネルから大量の吸気をすることが考えられます.
そこで今回,日記にも書きました様に,透明なプラ版で内側からカバーしてしまいました.外から見た感じは,全く違和感無く,意外に綺麗に取り付けできました(詳細は,日記にて).
サイドパネルにプラ板設置
その他の特徴です.
VGAは,長さ315mmまで対応できます,また,高さもCPUクーラーと同じ制約になりますが,サイドファンありで160mmまで取り付け可能です.
電源は,下設置で,底面ダストフィルター付き開口部があります.ただ,このダストフィルターは,しっかり固定できないので,改善の余地があります.
サイドパネル,トップカバーなども,ツールレス/手回しネジなので,作業が簡単です.
フロントIOは,USB3.0×2(内部接続ポート),eSATA×1,オーディオIN/OUT,電源SW(Blue-LED),リセットSW,HDDアクセスランプ(RED-LED)です.
このUSB3.0内部ポート接続用コネクタですが,USB3.0/USB2.0の兼用タイプになっています.USB3.0⇒USB2.0の変換ケーブルが付属するのは見かけますが,兼用タイプは珍しいです.
拡張スロット数は,7本です.この拡張スロットカバーは,ネジ止めではなく,切り欠きタイプなので,一度外した場合には,元に戻すことは出来ません.
ケース下段のホットスワップベイの配線基板に,3ピンファンコネクタが2つ用意されています.マザーボードのファン端子が少ない場合,ファン端子分岐ケーブルを購入しないですみます(ただし,可変制御は出来ません).
あとは,最近のPCケースらしく,大きなCPUホール,ケーブルホール,ケーブルマネージメント用のフックがあります.
造り(質感)は,値段相応だと思います.
組み付け精度は問題ありません.M/B固定穴の位置も完璧でした.
柔な造りではなく,強度はありますが,スチール自体は薄いので,見た目以上に軽く感じます.
CoolerMasterのSilencio RC-550,CORSAIRのCarbide 400R,ENERMAXのECA3220の3台を比べた,個人的な感想です.個体差もあると思います.
造り(質感):RC-550>400R>ECA3220
高級感(印象):RC-550>400R>ECA3220
組み付け精度:400R>ECA3200>RC-550
冷却能力:400R>ECA3200>>RC-550
汎用性:400R>ECA3200>RC-550
拡張性:ECA3220>400R>RC-550
静音性:搭載ファンに依存だが,RC-550がダントツ
裏配線のしやすさ:400R>ECA3200>RC-550
お勧め度:使用用途によります.汎用性のある400Rが一番使いやすいかも知れません.ホットスワップを多用するなら,ECA3220もいいと思います.質感と静音なら,RC-550です.
ECA3220への改善希望点
①サイドパネルの開閉方法をもう少し楽にして欲しい(取っ手が無く,硬い)
②ダストフィルターの造りをもう少ししっかりしたものにして欲しい(造りが悪い)
③ケース足は,もう少し大型で,ネジ固定タイプにして欲しい(心許ない,ケーススタンドに載せれば問題解決)
④裏面ファンもENERMAX製にして欲しい(どうせなら,ENERMAXで揃えて欲しい)
⑤右サイドパネル側の裏面配線エリアをあと5mm広げて欲しい(結構ギリギリ)
⑥ホットスワップベイに冷却ファンが欲しい(最下部に冷却ファンがない)
⑦HDDアクセスランプの赤はやめて欲しい(赤はエラー系と思ってしまう)
⑧シャドウベイのM/B側に,内部ファンを取り付け可能なねじ穴を用意して欲しい(M/B冷却の内部ファンが欲しい)
⑨拡張スロットは切り欠きタイプではない方式にして欲しい
⑩5.25インチベイの一つは,3.5インチ兼用タイプが理想(デザイン的に難しい?)
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購入金額
0円
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購入日
2012年07月頃
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購入場所
ナンチャンさん
2012/07/29
harmankardonさん
2012/07/29
このPCケースの特徴は,フロントのVEGAS DUOファンですね.
それに,最近の設計だけあって,いろいろ工夫が見られます.