実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
出張に行くとき、新幹線なら使用機材の制限もないし、コンセントも用意できる(場合が多い)ので会社のPCを持参し、行きは出張先で使う資料のブラッシュアップ、帰りは報告書を打っていることが多い。
しかし飛行機の際は待ち時間は結構あるクセに、上昇下降時にはPCがつかえず、コンセントもない。空港までの交通機関は結構混んでいて書ける状態でなく、それでいて持ち込み品検査の時はめんどくさい。結局チェックイン後⇒搭乗までの20~30分しか書けないので、日帰りの場合はPCを持って行かない事も多い。
そんな時空港で長編小説を買い込んで時間つぶしにする事になる。本書は3分冊で、時間がつぶせそうだったのと、ちょうど映像化されたらしく芸能界に疎い自分でも顔は知っている黒木メイサが表紙になっており、平積みで目を惹いたので「コレなら時間をつぶせそうかな」と。
う~ん....
う~ん.....
基本読むのは速いほうで、400ページぐらいの文庫なら往復で1冊以上読める速さなのだが...ノレない。
物語としては
・「基子という警視庁特殊急襲部隊の小隊長にまで成り上がる女刑事が」(一時は秩序側から離脱しかけながらも)「最後には改心する」
・「美咲という特殊犯犯罪捜査係に属していた女刑事が」(切られたり撃たれたりしながらも)「持ち前のキャラクターでまわりとの予定調和を得る」
・「ミヤジという生い立ちも悲惨な大悪党が」(新世界秩序という名の下で)「歌舞伎町を封鎖する」
・「ジウというものすごく強く冷酷な美少年が」(それに関わった様々な人の人生を巻き込んで)「..何をしたかったんだろう??..」
子供の指を切り落とすとかのグロい表現があるのは、ま、いい。張り込みしながら動物のようにセックスするのも警官も人間だからね、あるかもしれん。
でも。
・ミヤジの「新世界秩序」はなぜソコまでのシンパがいたの?←自衛隊や警察にもかなり内通者が
⇒でもその「新世界秩序」でシャブを合法的に作って、人を自由に殺して、犯す?それが目的?
・基子がクールな肉体派になったのが「恋愛がらみの殺人」、向こう側に転向しかけたのがある事件で殉職した恋人未満の同僚が「仲間だった」とウソを吹き込まれたから?
⇒それで簡単に向こうの人間になって、敵の手下として襲ってきたとはいうものの警察官が相手を殺す?(その中にはジウに魅入られた小学生の少女も含まれる)
・ジウの行動が最終的には自分を置いていった親である「密入国中国人夫婦」に自己の存在を示すため?それだけ?
このあたりが必然性がなく(薄く)、とってつけたみたい。
とくに多くの人間が狂わされたミヤジの「新世界秩序」が良く判らん。悲惨な生い立ちで戸籍もなかったが、上手く立ち回って不動産王となる。闇黒界で稼ぎ財を成す。その行き着く先が犯罪王国「新世界秩序」?
首相をさらって籠城し、東京のど真ん中に無法地帯を作る、という場面設定にはおもしろみはあるんだけれど、それを成り立たせるために「新世界秩序」なる思想をムリヤリ持ち出してこじつけたという感じ。ミヤジの生い立ちは詳しくても、その思想をどうして思いつき、温め、人々を巻き込んで洗脳していったか、が全く語られないので、突拍子もない話が突然出てきて、煙に巻かれた感じ。
一言で言うとノレなかった。Ⅰはそれでもまだいいんだけれど、特にⅡの後半からⅢの3/4くらいまで。んで最後の十数ページで予定調和の中にストン、と落とされた感じ。
悪は滅び、墜ちかけた女刑事は改心し、一番一般的な感覚・性格のもう一人のヒロインは、鈍感バツイチの上司とイイ感じになる。...ちゃんちゃらおかしいね。自分が物語でここまで酷評するのは珍しいけれど、3桁で効かない数読んだだけに判る。プロットや核になる思いつきは悪くないけれど、舌足らず。自分はSFやファンタジーと言ったいわば虚構が好きだけれど、そこに求めるのは「ホンモノ感」なので、現代社会という「ホンモノ」に乗せられた「虚構」に説得性・必然性がまるでなく萎えたわけ。
テレビ朝日系でドラマ化。このときは原作よりまともになったんだろうか?
-
購入金額
2,140円
-
購入日
2011年12月頃
-
購入場所
空港売店
operaさん
2012/05/14
メイサちゃんと多部ちゃんのプロモーションと言う感じかなと思いました。。
特にメイサちゃんのアクションが派手に(笑)
原作知らずでしたが、よく分かりませんでした。。。
ちなみに今回の件(結婚等。。)で代理店も色々有るだろうなとか思ったりもですが。。(^^ゞ(笑)
cybercatさん
2012/05/14
>メイサちゃんと多部ちゃんのプロモーションと言う感じかなと思いました。。
ご覧になりましたか。(^^ゞ
>原作知らずでしたが、よく分かりませんでした。。。
作者の誉田哲也氏は良く取り上げられていたので、期待して読んだんですが、期待が大きかっただけに↓↓↓自分は読むのは速いんですが、何回も戻って読まないと頭に入らず、ノレませんでした。
>ちなみに今回の件(結婚等。。)で代理店も色々有るだろうなとか思ったりもですが。。(^^ゞ(笑)
(^^ゞ(^^ゞ