実は結構読書家で、特に若い頃は乱読しました。
ジャンル的にはSF~ファンタジー~ミステリなどからコミックまでイロイロ。
3桁では収まらない蔵書の中からトピックをご紹介していきます。
「アイルの書」。女流作家ナンシー・スプリンガー(Nancy Springer)の大河ファンタジー。前回ご紹介した「銀の月」
の直接の続編。前作から時は1世代下る。旭日王アランとリセの子、トレヴィン王子は叔父である落日王ハルにあこがれている。しかし、ハルにはベヴァンと同じエルウェストランドへの憧憬を捨てられぬ血が流れていた。彼とともにエルウェストランドに行くことを夢見るトレヴィン。
そんなとき彼は無礼な少年グウェルンと出会う。彼は叔父王ハルの馬に手を出していたが、よそ者には手を触れさせぬエルフの馬がトレヴィンよりなつくのをみて不快に思う。さらに彼はハル王の関心までかってしまう。
おもしろくないトレヴィンは家出(城出?w)するが、その旅の途中牛を引っ張り上げようとしている農家の娘メグことメガンと出会う。彼女と野宿する羽目になったトレヴィンは夜、気味悪いしゃべる狼の襲撃を受けるが、メグの機転で事なきを得る。
ついにハルがエルウェストランドに旅立つ日が来た。見送りに行けると思っていた(そしてあわよくば一緒に行こうともくろんでいた)トレヴィンは父王アランから留守番を言いつけられる。内緒でハルの後を追ったトレヴィンは、西の入り江でハルの乗る白鳥のエルフの船ではなく、自分を待つけばけばしい金の狼の船首像を持つ不気味な船を見つける。
彼は運命に導かれ、この船に乗り込むがその船が向かったのは東の方、東方の王が来たほうだった!
東方で彼がなめる辛酸、大切な人との別れ、その姉と大人への階段を登り...アイルに帰ってきた彼は跳梁する狼と戦うが、そのころにはすっかり頑なになった父王アラン、彼からの愛を感じられなくなって久しいリセという両親の倦怠期?も彼を苦しめる。
そしてついに狼を操る東方の魔術師と対決し、父王を超える存在となるトレヴィン....そのときグウェルンは?メグとの関係の行方は..??
これは少年が大人になる物語です。
その過程で傷つき、喪い、そして違うものを獲得し....
ファンタジーの衣を被った青春物語です。
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購入金額
480円
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購入日
1985年頃
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購入場所
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