もともとは、TVアニメ用の企画であったのだが、ぼつったことから小説として作られたもの。
そのため、4クール52話の作品構成となっている。
挿絵は鈴木雅久で、彼のイラストがあってこそこの作品が成り立っている。
●あらすじ
突如、銀河から地球軌道へやってきた宇宙人の戦艦オルクスの地球侵略宣言から始まるのだが、
米ソ首脳は、想定外のものに対して、お互いの利益のため無視することを決定する。
降下兵とよばれる機動兵器が大気圏にMach7で向かってきた東京へ!
最初ICBMかと誤認した航空総隊司令部は大騒ぎになるものの、
NORADからの連絡で別の物体であることが伝えられる。
で、米軍に協力要請するものの、大統領命令で知らぬ存ぜぬで協力は得られず。
単独自衛隊が出動する。
しかし、F-15JやらF-4EJ改などの航空機や戦車には太刀打ちできるわけがない。
そこで、SCEBEI サイエンス・ケミカル・エレクトロニクス・バイオケミカル・エアロスペースインダストリーの頭文字からなる国立研究機関の作った 女性型巨大ロボット 全領域要撃/支援レディ その頭文字から ARIELと呼ばれる新兵器 エリアルが登場。
その姿は、もう巨大なリカちゃんかバービーか…これはマッドサイエンティスト岸田の趣味ということだが、
その実態は第五世代コンピューター AYUMI と核融合炉を搭載し、M2.4で巡航したり、ブースターで軌道上に進出したりと、並の戦闘機などとはけた違いの機動性と搭載武器量を誇る機動兵器である。
雰囲気としては、ウルトラマンサイズのリカちゃんの顔を人間っぽく、関節をメカっぽく、背中にスラスターをつけた感じ。
SCEBEIの所長 岸田博士の姪と孫娘3人(河合美亜、岸田絢、岸田和美)がよばれて、いきなり搭乗員にさせられる。
CCV機以上に大変な操縦は本来AYUMIのアシストによって簡略化されているものの、降下兵のEMPを喰らって重欠損でダウン。
手動操縦に切り替えたら、ブチ切れた絢が訓練も受けずにどこぞのニュータイプばりに操縦、原子力空母10隻分もかかる繊細な巨大ロボットの腕で殴る、足で蹴る…機体ぼこぼこになりつつも、なんとか敵を撃退(勝手に撤退だけだが)した。
●ポイント
エグリターゲット600J、ケーターハムスーパーセブン、ベスパ、マランツ、ボーズ、28型高画質テレビ…
世の中バブル景気にはいろうかという時期ではあるものの、こんな楽しいブツが登場するSFも珍しい。
なかでもスーパーセブンは一度買ってみたいと思うのであった。
ローで100㎞/hまで引っ張るなんていうゴーカートみたいな車で、座面が路面から少ししか離れていないオープンカーである。
オリジナルのロータス スーパーセブンではなく、ケーターハムがいいと思うのはこの作品のせいだと思う。
ところで、もうひとつ。この作中に出てくる総理大臣が非常に情けない。
こんな事態になるくらいなら、無理に任期を伸ばすんじゃなかったとか言う。
ただ、旧軍出身の年寄どもに叱咤されてしっかりするのかとおもえば、狂ったような指揮をとる始末。
このころから日本の総理大臣は情けない人物の代表だったのかもしれないなぁ。
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購入金額
420円
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購入日
1988年03月頃
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購入場所
kazさん
2012/03/03
大好きな作品です、コレ。
何回も読み返しましたわ。(^^)
はにゃさん
2012/03/03
カセットブックとかもありましたし、LDも…あLDも登録しなきゃ。
懐かしい作品です。