とにかく、機能が山盛りの全部入りテレビ。
購入の経緯が経緯(オカンが一目惚れして、絶対買うと退かなかった。・・・私のカードで。)なので
『機能山盛り=中途半端』じゃ無かろうかと、正直言って不安だらけのお買い上げであったが、
買ってみたら思いの外よい製品で、結構満足してたりする。
『液晶パネルについて』
液晶パネルの仕様が調べても調べても判らなかったが、どうもサムスンかLGの55型パネルに、三菱独自の光沢処理を施しているとの話。
中間色表示補正を優先したチューニングのため、パネル自体の性能は4倍速らしいのだが、表示エンジンで2倍速表示としている。
テレビとしてのスペックは、仕様上では平凡なほう。
とはいえ、流石は2011年秋モデル。十分綺麗。
3D表示では4倍速で駆動するみたいなのだが、とにかく細かい情報が殆ど見つからないため、本当にそういう仕様なのかも良く判らない。
ただ、今までのテレビが日立製とはいえ2005年モデルということもあり、個人的には十分に満足。
中間色表示補正、グレアパネルによる高精彩再現力の高さもあって、色の再現性は中々良いと感じさせる。
また、バックライト制御による残像軽減に超解像補正、PCモニタで培われた映像エンジンなど、パネルの速度を補う技術は中々良く出来ている。
55型という大きさでも十分に綺麗な画を出しており、価格の割に非常に良く出来ていると思った。
まあ、サッカー鑑賞だと流石に厳しいところもあるが、インパルス制御をON(弱)にすることで、画面は暗くなるけど残像はかなり回避出来る。
というか、液晶テレビで残像が「回避出来る手段がある」だけマシであり、他社の四倍速モデルでも大画面だと満足出来ないレベルの残像はあるわけで、価格帯を考慮するとこれ以上を望むのは野暮であろう。
『リモコンについて』
必要最低限のボタンを絞り込んだというか、操作上このへんはよく使うというのが上に、設定関連が下にあり、一番良く使うチャンネルボタンはど真ん中。
よく考えてあるとは思うが、上に方向キーと決定ボタンを配置したのは、目に付きやすいけども、片手で使いづらい。
見た目より実用性ということで、最初っから生活防水。
これなら、子供が飲み物こぼしても大丈夫。
『3D機能について』
アクティブシャッター方式で、当たり前だけど3D視聴には専用の3D眼鏡必須。
製品に一つ付属するが、殆どの場合「もう一個おまけ」してくれるようだ。
疑似3Dでも結構奥行きが出る。視野角は結構広く、斜めからでもちゃんと3Dするのはシャッター方式の強みだろう。
『HDDレコーダ機能について』
全部入りというだけあって、HDDレコーダーとしての機能は非常に充実している。
録画用チューナーx2、視聴専用チューナーx1の、3チューナー仕様で、裏番組を2番組同時録画出来る。
この同時録画はBS/地デジを問わない上、スカパーHDチューナーを繋げばそれも録画することが出来る。
ネットワーク視聴した番組も、DL対象ならば録画保存が可能で、BDへのダビングも可能だ。
HDDの増設にも対応しており、最大で8台のHDDをUSB接続で追加出来る(2TB以上のHDDは利用不可)ので、容量不足に陥る可能性は殆ど無い。
操作も非常に簡単。
番組表で対象選択するとその時点で録画予約されるほか、視聴中の番組の録画もボタン一発。
細かい設定は、別途設定画面で行う必要があり、判っている人には鬱陶しい仕様だが、複雑な操作が理解出来ないウチの両親のようなタイプにとっては、この徹底して簡略化された操作系のほうが向いている。
私自身、最初に決め撃ちした設定で使う人なので、このほうが面倒がなくていい。
『BDレコーダ機能について』
全部入りテレビ故に、当然BDドライブも搭載している。HDDへ録り溜めた番組もボタン一発でムーブ、ダビングが出来る。
もちろん、直接BDへ録画することも可能。ドライブはBDXLに対応しており、最新の大容量メディアが使える。
最も、BDXLメディアはまだ無茶苦茶高価(最低でも、Rで一枚3000円。RWなら7000円)で、使う機会は殆ど無さそうだが。
他の特徴として面白いのは、フロント・ローディング方式を採用していることだろう。
テレビの足にあたる部分に、BDドライブを搭載しているため、トレイが正面に出てくる。
壁掛け設置を前提としない製品だからこそ出来る芸当だが、当たり前ではあるけども使い勝手は圧倒的にこちらのほうが良い。
『ネットワーク機能について』
本機は三菱製テレビ初のDLNA対応機種で、他のDLNA機器への録画データ配信機能が搭載されている。
ただし、他のDLNA機器に録画されたデータの再生はサポートしない。
つまり、サーバにはなるがクライアントにはならない。
この点はちと残念な仕様というか、何でこういう仕様なのか理由がさっぱりである。
なお、PCでの再生チェックは、IOーDATAのDiXiM Digital TVの試用版を使ったが、無線LAN経由でも問題無くフルHDでストリーミング再生が出来た。
ソフトの出来もあるだろうが、ネットワーク周りの動作は結構良く出来ているようだ。
ネットワーク機能は、DLNAサーバ配信機能の他、YahooからのWeb閲覧や、アクトビラ、TUTAYA-TVなどのネット配信サービスに対応。
面白いのは、携帯向け動画配信サイトのGIGA.TVへの対応で、携帯電話でコンテンツを購入→テレビで視聴、という使い方が出来る。
無論、購入したコンテンツは携帯での視聴も可能。
ただ、非常に残念な事にWebブラウザがFlashに対応しない。そのため、動画サイトは閲覧不可。
ネットワーク機能については、色々と詰めの甘い部分があり、今後の改良が望まれるところだ。
『サウンドについて』
本機を評価する上で最も特筆すべき点は、その音だ。
テレビ下部に、NCV振動板を採用したダイアトーン・ブランドのスピーカーを10連配置しており、テレビ単体でL/Rスピーカ、センタ、L/Rウーファからの出力が確保されている。
その音質は下手なコンポ顔負けで、音の奥行きが実際にわかるレベル。
特にセンタの出来は秀逸で「人の台詞の聞き取りやすさ」が、従来のテレビと比較して段違いに良好。
音質、サラウンド効果共に、下手なミニコンポよりも上出来で、スピーカーシステムの追加は殆どの場合、不要と言って良い。
『まとめ』
三菱は「これ一台でリビングのテレビシステムを構築出来る」製品を目指して本機を開発したそうだが、確かに一般的な用途で考えるなら、これ一台で「テレビ・録画機・スピーカーシステム」を網羅しており、基本的な使い方で困る場面は殆ど無い。
そして、これらの機能を全て「一台のリモコン」で使う事が出来る。
こうした全部入りの製品は、とかく一つ一つの機能が中途半端になりがちで、実際こだわる人からすれば中途半端な側面もあるだろうが、普通にテレビみて、録画して、再生したい人にしてみれば、これ以上の機能が必要になるシーンは希だ。
敢えて「丁度良い使い勝手」の性能でバランスを取り、録画機能を持たない液晶テレビと同等の価格帯を実現した本機。
個人的に不満な点はちょこちょことあるが、見易く判りやすい操作のリモコンと相まって「簡単に使いたい」ウチの両親のようなタイプには、本当の意味で「丁度良い」と言える製品であり、満足度はかなり高い。
殆ど勢いで買わされたようなものだが、たまには衝動買いも良いものだ。
なお、支払いはカードだが、来月より二万円ずつ落ちる予定。
暫くは昼飯その他で、相当の自重が必要となりそうだ(血涙)
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購入金額
209,600円
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購入日
2012年02月27日
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購入場所
tomoさん
2012/03/14
私もラップ、最近始めました。
手垢防止ですが、見た目がw
Vossさん
2012/03/14
ラップはなるほど、手垢防止を考えればアリですね。
見た目より実用性と割り切るのが大事かも。
notokenさん
2012/03/14
でも、テレビはインチ数が大きくても1080*1920までしか映せないものが多くて残念です…。
Vossさん
2012/03/15
解像度については、足りない部分が補正かかるので、PCで表示する場合だけ、ドットピッチが問題になるけど、それ以外では余り気にならないですよ。