プレミアムレビューはモニター商品をご提供いただくわけで、自分にできる限りのレビューをしようとしている。従って、パーツ系だとその周辺機器に凝ってみたり、適合する最上位の別のパーツに手を出したりする..のでつい選出いただいたパーツと同じくらい、あるいはそれ以上の投資をしてたりする。製品系のレビューだと、それが(ほとんど)ない、はず.....だよねぇ?
今回も当初は追加のmini-SD(HC)メモリだけのつもりだったが、検証を進めていくうちに、微妙な音の違いを聞き取りたくイヤーピース
を新調し、液晶の反応性が悪いのが押し方の問題なのか、性能の問題なのかを判断すべくタッチペン
を追加した。さらにREGZAへの外部出力とリモコンの使い勝手を検証するため、Mini-HDMI⇔HDMIケーブル
も購入した。
これで一通りのレビューはできる。
ただ....応募時にも書いたファイル形式による音質の差が詳細に描けるか、というと....イヤーピースを購入して元の音を取り戻したとは言え、
にはそれなりに味付けはある。その味付けは音楽を音楽として聴かせるための、面取であったり装飾であったり。音楽を心地よく聴かせるためのお化粧がしてある。
一方この世には、その装飾を限りなく取っ払い、原音に迫ることを目的としたスピーカーやヘッドホンがある。それは業務用モニタースピーカー/ヘッドホンの系列。これらは音楽を気持ちよく聴かせるよりは、録音や演奏のアラ探しをするために開発された部分がある。従って、スピーカーやヘッドホンそのものの色を殺し、原音忠実なのが求められる。
こういったヘッドホンは生々しい音がする代わりに、心地よさなどを犠牲にしている部分もあり、万人には勧められない。だけどcybercatは以前音楽をやっていたため、このテのヘッドホンでもイヤではない。生の、加工されていない、素の音を知っているから。
この用途では長くSONYのMDR-CD900STが名機として君臨している。CBSソニー信濃町スタジオではぐくまれた原音再生力、クセのない音質、使い倒せる比較的リーズナブルな価格(16k程度)。圧倒的な支持で20年にわたってデファクトスタンダードとなっている。これは以前使ったこともあり、素直でボーカルが聞き取りやすい音質も知っていたが、イヤーパッドが少し小さく、音漏れの問題があることや、装着感が少し緩く、ドラム叩く際は鉢巻きが必要だという難点があったw。そんなこともあり、私用ではオーディオテクニカのヘッドホンを使っていたのだが、夏の暑いときの演奏などでパッドにしみこんだ汗がダメだったのか、パッドが逝かれてきた。今回ファイル形式による音質の差を明確にするためにヘッドホンでの聞き比べもイイナと思いながら購入店の展示を冷やかしていると、発売のニュースを見て目を付けていたコイツが特価で出ていた。
上記MDR-CD900STの対抗馬としてVictorが送り込んだスタジオモニターヘッドホン「HA-MX10-B」。この分野ではMDR-CD900STの一人勝ちが続いていたが、ここに20年ぶりに殴り込んだ商品。イヤホンもvictor
のcybercatはもともと同社の音作りが好き。MDR-CD900STのCBSソニー信濃町スタジオ(現ソニー・ミュージックスタジオ)の音に対して、当品は(渋谷神宮前)ビクタースタジオの音。試聴すると音楽的な音というよりも、やや硬質な音だが「生の」音がする。
購入して、現在使用中。まだエージング中なので真の実力は発揮していないと思うが、さすがモニター、差は聞き取りやすい!低音はカナル型のイヤホンの方が「出ている」感じ。でもその分中高域、特に中域の充実度が違う!低音も出ていない訳ではなく、ベースラインなどはトレースできる。ボーカルのサ行のノイズは良くモニタリングできるが、刺さるほどではない。従って、「音楽」としても聴くことができる。⇒エージング後はしっかりとした押し出しの良い低音が出現。
でもその質感や音質特性は、音楽を演る側か聴く側かで評価は異なると思う。パッケージには白黒で写真がある面が1面、あとは白箱。
箱の両面には保証に関する注意書き「本機は業務使用を目的とした商品のため無料保証には対応しておりません」が堂々と大書されている。
開けてもユーザーマニュアルや、もちろん保証書もないどころか、ビニール袋にガサッと入れられているだけで梱包材もない(プラグが本体を傷つけないようにプラグにセロテープでプチプチが二重に巻かれていたw)。
本体はプラスチッキーな質感で、高級感はないが、不似合いなほどきちんと作ってあるヘッドパッド(頭頂部)。素早い左右認識のために赤リングと青リングでそれぞれ覆われたスピーカーハウジング。ゴツめで丈夫そうなケーブル。金を掛けているところとそうでないところの落差がひどい(^^ゞ
まさにプロのもちもの。結構好きです。こういう割り切り。
【仕様】
出力音圧レベル:108dB/1mW
再生周波数帯域:10-28,000Hz
インピーダンス:56Ω
最大許容入力:1500mW
コード長:OFC約2.5m
入力プラグ:ステレオミニプラグ
質量(コード別): 約260g
付属品:変換プラグアダプター
JVC商品該当ページ
AV Watch紹介記事
IT Media 紹介記事
趣味のヘッドホンとうどんとそばとカレー「ソノベ」の記事←解析スゴイ(MDR-CD900STとの比較あり)
オーディオなんちゃってマニア道
上への伸びは特筆するほど「立って」ないが、実は出ている。主張しないのはモニターらしい。
「色」を付けないので、伸びがあるという主張はないが、確実に「ある」。
非常にクリアかつ明瞭。温度感はやや薄いが分離もよい。平均点以上。
フラット。熱い感じもないが音圧は来る。ちゃんと出ている。分離もよく、楽器単独の音が把握できる。
エージング後はさすがの密閉型ダイナミック、きちんと出る。しっかりとしたボトム。
最初はあまり強くなかったが、エージングすると充実した「下」が出現。硬くもなく、膨らんでもいない、しっかりと芯がある音。
分離が良く緻密に各楽器を描き出す。
定位がきちんと「わかる」。部屋のどこにどのパートがいる、というのが判定できる。
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購入金額
16,900円
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購入日
2011年10月15日
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購入場所
ヨドバシカメラ
makibisiさん
2011/10/17
レビューが楽しみです。wkwk
cybercatさん
2011/10/17
>すごくいいヘッドフォンですね!><
音をザクっと生で突きつけますから、音楽を聴く側には無条件では勧めません。
自分の素の音が、プレイヤーの生の音が聞けるので、音楽を演る側にはほぼ無条件で勧められます。
>レビューが楽しみです。wkwk
とりあえずこれでいつも通り...
え~願いましては..SDHCカード1,997円、イヤーピース480円、タッチペン340円、HDMIケーブル2,890円プラス本品16,900円で締めて22,557円となりP8の直販価格16,800円を超えてしまったという....(^^ゞ
とりあえず、がんばりま~す。