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SSDを8台使用した大容量高速ストレージ作成に挑戦!



第3世代インテル Core i7 プロセッサー ベストレビューコンテストの賞品としてLSIロジック MegaRAID SAS 9265-8i Kit LSI00278を頂きました。

Intel SSD 320 120GB (SSDSC2CT120A3K5)の8台セットを使用してRAID 0を構築して検証してみたので紹介したいと思います!





<LSIロジック MegaRAID SAS 9265-8i 主な特徴(メーカーサイトより)>
・形状:ロープロファイル
・内部コネクタ:Mini-SAS SFF8087×2
・対応デバイス:SAS/SATAデバイス、SSD(最大128台)
・対応バス:PCI Express 2.0 x8レーン
・データ転送レート:最大6Gb/s
・搭載チップ:LSISAS2208 Dual Core ROC
・搭載メモリ:1GB 1333MHz DDR3 SDRAM
・対応RAID:0,1,5,6,10,50,60
・BBU:オプション(LSIiBBU09)

カードはロープロファイルに対応しているため意外と小さいです。
中央にヒートシンク付のコントローラーチップ、フロント側にキャッシュ用メモリ、ブラケット側にminiSASコネクタが2個設置されています。


付属品はロープロブラケットにminSAS>SATAx4変換ケーブル2本。


その他にドライバーCD、説明書類、アスクの保証書が付属しています。


~~ PCの構成について ~~
PCの構成には悩みましたが、Intel SSDでRAID構築ということで以前プレミアムレビューで頂いた髑髏マザーをベースにIntelづくし的に作成してみました。

<検証に使用したPCパーツ一覧>
・CPU:Intel Corei7-2600K
・CPUクーラー:Thermalright TRue Black 120 PLUS (Frio付属のファンx1)
・マザー:Intel BOXDP67BGB3H
・GPU:GIGABYTE GV-R777OC-1GD
・HDD(SSD) #1:Intel X25-M 80GB x2
・HDD(SSD) #2:Intel SSD 320 120GB x8
・メモリ:GeIL DDR3-1750 16GB (4GBx2枚)
・ODD: LITEON IHAS120-27
・電源:SilverStone STRIDER PLUS SST-ST1000-P
・PCケース:Rosewill BLACKHAWK-ULTRA
・OS:Windows 7 Professional SP1 64bit



SSDは全てIntel製のSATA2対応品であわせてみました。

合計で10台のSSDを使用するわけですが、ここで問題が発生。SSD(2.5インチHDDなど)が10台搭載できるケース(又はマウンタなど)を用意しなくてはなりません。

我が家でストレージを10台搭載できるケースはというと・・・ありました。
EVGA SR-2専用ケースとして活用しているBLACKHAWK-ULTRAの登場です!



EVGA SR-2には一度退いてもらいRAID PC用に準備したPCパーツの組み込みました。

ATXの髑髏マザーがまるでmini-ITXに見えるのは気のせいですw


10箇所のストレージスペースに10台のSSDを設置。凄い眺めです。

SSD 10台を無事搭載できたまでは良かったのですがケーブルマネージメントで問題発生!
隣接したドライブのSATA電源端子の位置が近すぎて電源に付属のケーブルでは配線がかなり厳しい状況に。そこで良さそうなアイテムはないかと調べてみるとシルバーストーンから最適な製品がリリースされていました。



Silverstone SST-CP06 はSSDやHDDの近接配線に対応できるようにコネクタがレイアウトされたSATA電源端子4分岐ケーブルです。このケーブルを2本購入。



システムドライブの2台のSSDに関しては電源からのケーブルでまかなうとして、8台のIntel SSD 320 120GBの電源は無事綺麗に配線することができました。

SSDの電源配線問題もクリアできたのでminiSAS>SATAケーブルの配線はとりあえず後回しにしてシステムドライブにOSのセットアップ開始!


初めに手持ちのIntel X25-M 80GB 2台をP67のSATA 6.0GB/sポートに接続。マザーボードのSATAモードをRAIDに変更してチップセット側のRAID機能を利用してRAID 0を構築。このRAIDボリュームをシステムドライブとして割り振ります。



OSをセットアップしてドライバーをインストール。
髑髏マザー(P67)でのPCI-Ex16レーン分割でも特に問題ないようです。


最後にminiSAS>SATAx4ケーブルを配線しSSD 320 8台に接続してベースとなるPCの基本システムの完成です!


<RAIDカードのBIOS画面について>

BIOS画面の写真編集中m(_ _)m

RAIDカードのBIOS画面のUIは項目の選択にマウス、数値などの入力にキーボードを使用するようになっています。

BIOSの表示に関しては英語表記で項目は選択式。
普段みなれない専門用語が多いので多少戸惑うかもしれませんが必要な項目を覚えてしまえば難しいことはありません。普段からマザーボードのBIOS画面に親しんでいる自作erなら問題ないと思います。

RAIDボリュームを作成するためのステップはやや多い印象ですが、RAIDレベルとボリュームサイズの選択時に各RAIDレベル(0、5、6など)ごとに指定(確保)可能な最大容量が表示されるのは親切です。当初はRAID 6も検討していたのですが構築後のボリュームサイズからRAID 0を選択しました(^-^;


<RAIDボリュームのOS上でのパーティションの作成>
LSI Logic MegaRAID SAS 9265-8i でRAIDボリュームを作成後にOSを起動してコンピューターの管理を開いてボリュームを作成します。扱いはフォーマットしていない一台のHDDと同じですので難しいことは一切ありません。

今回はSSD 8台あわせても2TBを超えないのでMBR(マスターブートレコード)でパーティションを作成しています。



CrystalDiskMark Nano Pico Editionを使用してベンチマークテストを行ってみました。
CrystalDiskMark 3.0.1(Nano Pico Editionのベースバージョン)の詳細については開発者のサイトをご覧ください。

□Crystal Dew World - Software - CrystalDiskMark
http://crystalmark.info/software/CrystalDiskMark/


●Intel SSD 320 120GB (P67 SATA2ポート)


こちらはP67のSATA2ポートにシングルで接続したときのスコアです。
2台、4台、8台とRAIDを構築する台数を増やすことでどの程度スコアが向上するのか楽しみです!


●Intel X25-M 80GB x2 RAID (P67 SATA 6GB/sポート RAID)

こちらは第二世代のIntel X25-M SSD 80GB 2台を使用してP67のSATA 6GB/sポートでハードウェアRAIDを構築して作成したシステムドライブです。

80GBモデルのためライトが低めですが、リードに関しては最新のSSD 1台分の速度は出ていますので十分快適です。(システムデータが入った状態ですのでスコアは参考までに。)


●Intel SSD 320 120GB x2 (MegaRAID SAS 9265-8i)

ここから本題のMegaRAID SAS 9265-8iでSSD 320 2台でRAIDボリュームを構築した時のスコアです。

1台の時と比べるとシーケンシャルアクセスはほぼ2倍のスコアに上昇。
ランダムアクセス(4k)は変化無しでNQC(4K QD32)は1.5倍程度に上昇しています。


●Intel SSD 320 120GB x4 (MegaRAID SAS 9265-8i)

続いてMegaRAID SAS 9265-8i でSSD 320 4台でRAIDボリュームを構築した時のスコアです。

ランダムアクセス(4k)以外は2台でRAIDを構築したときの2倍近いスコアと順当に転送速度を伸ばしています。さすが高速なRAIDカードです。


●Intel SSD 320 120GB x8 (MegaRAID SAS 9265-8i)

続いてMegaRAID SAS 9265-8i でSSD 320 8台でRAIDボリュームを構築した時のスコアです。

シーケンシャルリードは1GBをこえて1.5GBとかなりのスコアに。シーケンシャルライトは1GBには届きませんでしたが881MB/sと十分高速なスコアとなりました。スコア的には最新のSSDを4台接続したくらいでしょうか。SSD 320も8台組み合わせることでかなり高速なストレージに変貌です!




8台のSSDでRAID0を構築し活用してみた感想ですが、TSファイルの動画変換やDVD形式への変換作業のときのコマ送り戻しがかなり快適になりました。高速アクセスの恩恵です。

RAIDボリューム内のファイルコピーでは380~500MB/s近くまで速度が出るので3GBのTSファイルも10秒程度でコピーが完了してしまいます。一般的なHDDに比べると、まるで300MBくらいのファイルの感覚で扱えてしまうのですから正直驚きました。この速度を体験して慣れてしまうと、データ用のドライブに使っているHDDには戻れなくなってしまうかもしれません。


RAIDカードのコントローラーは高性能の反面、発熱がやや多い印象ですが今月に入ってからだいぶ涼しくなったので問題ないレベルに収まっています。専用アプリで温度管理も可能ですから様子をみて必要なら夏場はサイドパネルにファンを追加する(SR-2導入時にファンを外しているため)など冷却を強化すれば問題ないと思います。


環境構築面ではP67のPCI-Ex16レーン分割を使用したので相性問題が発生しないか心配でしたがコンシューマ市場もターゲットにした製品ということで不具合も無くスムーズにセットアップできました。サーバー用途の特殊なマザーボードを用意しなくても高速なRAIDカードを利用できるのは魅力です。

苦労したポイントは合計10台のSSDを搭載しファンの風が当たる構造のPCケースを用意する事と、隣接したSATAの電源のケーブルマネージメントです。こちらもPCケースは所有している物で対応できたのと、市販のパーツで補えたので助かりました。

RAIDカードのポテンシャルはかなり高いのでSATA2対応SSDでは性能をフルに発揮できているとは言えませんが、SSDを8台接続した状態ても安定して動作しているのは流石です。


IntelチップセットのRAID機能では高速なSSDを2台以上接続するのには向きませんのでSATA 6GB/s対応の高速なSSDを3台以上でRAIDを構築する場合にはRAIDカードの導入は必須です。

値下がりしだしたSATA 6GB/s対応SSDを4台以上使用した超高速RAIDや新製品リリースで価格の安くなっているIntel SSD 510や330シリーズの120GBモデルを複数購入して動画編集もストレス無く行える快適な大容量トレージを作成するのに最適なRAIDカードと言えます。お勧めです!


<2012/09/29>
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  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2012年08月25日

  • 購入場所

32人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (18)

  • harmankardonさん

    2012/09/27

    レビューお疲れ様です.

    やっぱり,見た目がすごいですね.
    圧倒されます.
    320でも,こういう使い方はありかもしれないと思っていまいます.


    次は,520×4台での,挑戦でしょうか?
  • Sheltieさん

    2012/09/27

    ●harmankardon さんへ
    SSDが10台並ぶと凄いですよね。深く考えずにSSD 8+2台と構成を決めてしまっていたので10台のSSDが綺麗に収まるPCケースのことを考慮してませんでした。手持ちのPCケースで対応できてほっとしています。(^-^;

    520x4いいですね・・・特価の510x4は考えていたのですが余裕があったら高速なSSDで挑戦してみたいと思います。
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