実家の補修で使用するため、KURE(呉工業) のシリコンスプレーを購入。
KUREのシリコンスプレーは、シリコンオイルを主体とした潤滑・離型・防水スプレーです。
無溶剤タイプのため樹脂やゴムにも優しく、非粘着性が高いのが特徴。無色透明で素材を選ばないため、家具や機械部品から自動車、アウトドアギアまで使用用途が広いのが特徴です。
メーカーである KURE(呉工業株式会社)は、1954年創業の日本を代表するケミカルメーカーで、潤滑剤・防錆剤・クリーナーを中心としたメンテナンス製品を幅広く展開しています。特に代名詞ともいえる「5-56」をはじめとする潤滑防錆スプレーは、家庭・自動車・産業の現場まで幅広く支持を得ています。
同社の強みは、素材への安全性と高い信頼性を両立させた製品設計にあります。ゴム・樹脂・金属といった異なる素材に適応する多用途性や、日本の厳しい気候条件に耐えうる耐久性を追求してきた歴史が、ブランド価値を支えています。
また、国内外の産業分野に向けた技術提供も積極的で、プロユースから日常のメンテナンスまで一貫したソリューションを提供できる総合力が特徴です。長年にわたって蓄積された潤滑・防錆のノウハウをもとに、今も新たなメンテナンス文化を生み出し続けています。
中身の溶剤の主成分はポリジメチルシロキサン(PDMS)と呼ばれるシリコーンオイル。
Si–O–Si の無機的な骨格にメチル基が規則的に結合した構造を持ちます。
この分子構造により、表面張力が低く(液体が広がりやすい)、摩擦係数が小さく、耐熱性・耐候性が高い、という特徴があります。
実際の使用感ですがノズルを押すと細かいミストで広がるため対象への噴霧がムラなくしやすいです。
霧化が非常にきめ細かく、ドアヒンジやレールの奥深くまで届く感覚があります。
2WAYノズルの切り替えもスムーズで、面で広くかける作業と、点で狙い撃ちする作業の両方が1本で完結できるのはかなり便利です。噴射音は控えめで、室内で使っても気になりません。
宅内の引き戸のレールに使用したのですが、吹き付けて1分もしないうちに、戸を動かす力が半分以下になった感覚。扉もスーッと稼働し、指先に伝わる抵抗がなくなり、軽い力で開閉できるようになったのがはっきり分かります。
ゴムパッキンにも使ってみましたが、シリコンがしっとりと馴染み、手触りがやわらかくなります。劣化で硬くなっていた部分も柔軟性を取り戻しました。耐久性を加算させるために使われるのが多いと思うのですが、静音効果・耐久性向上という面でも役立てる製品だなと思いました。
ヒンジや戸ローラーからのきしみ音やガタガタ音は、1回の使用でほぼ解消。
持続性もあり、2〜3週間経っても効果が衰えないです。
屋外の車のパーツも、雨や埃の影響を受けにくく、定着感があると思います。
シリコン被膜は無色透明で、仕上がりは非常に自然です。金属はやや光沢が増し、ゴムはしっとりした質感になりますが、ベタつきや油膜の厚みは感じません。家具の蝶番や家電の樹脂部分に使っても、ホコリが付着しにくいのは好印象でした。
KUREシリコンスプレーは、「潤滑剤」という言葉の印象以上の効果を実感できる製品です。
塗布直後の変化が分かりやすく、長持ちする。
特に、ゴム・樹脂・金属を問わず使える安心感は他の潤滑剤にはない強みです。
一家に一本常備しておけば、動きの悪い部分を見つけたその場で解決できる安心感があります。
性能解析
スプレー部分は狭小部品の隙間にも毛細管現象で浸透しやすい設計になっており、噴霧されたシリコンオイルは、極めて低い表面張力を持ちます。このため、金属・プラスチック・ゴムといった異なる表面にも広がりやすく、均一な被膜を形成。被膜は数μmレベルで極薄ながら連続性が高く、摩擦低減や撥水効果を発揮します。
溶剤であるシリコンオイルの分子は鎖状構造を持ち、分子間力が小さいため摩擦係数が低いです。
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金属同士:約0.2〜0.3 → 0.05〜0.1へ低減
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ゴムや樹脂では滑りすぎず適度な潤滑が得られ、きしみ音の抑制に有効。
熱伝達という面では、シリコンは高い熱安定性を持ち、-40℃〜200℃程度まで性能を維持。低温下でも粘度が大きく変化せず、アウトドア環境や冬季の車両部品にも適します。また紫外線による劣化が少なく、屋外用途における長寿命化をできるのは長所です。
電気的特性をみても、シリコン被膜は絶縁性が高い(10^14 Ω·cm以上)ため、湿度の高い環境でも電気的トラブルを防止。電装部品の腐食防止やリーク対策にも適用可能です。
内容物の揮発が少ない無溶剤設計のため、素材への攻撃性がほぼゼロ。
被膜が透明でほとんど目立たないため、見栄えを損なわず仕上がりが美しいのは、この製品の魅力であり、企業ブランドの高品質さだと思います。
総じて、流体浸透性・低摩擦性・耐候性・絶縁性といった複数の物理現象を高次元で融合させたメンテナンスツールです
溶剤の特性
KUREのシリコンスプレーは無溶剤タイプが基本ですが、エアゾール化するために以下のような揮発性の溶媒・噴射剤が使われています。
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炭化水素系溶剤(イソパラフィン、ナフサ系)
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シリコンオイルを適度に薄めて粘度を下げ、細かく噴霧できるようにする。
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揮発後は残らず消えるため、素材への攻撃性が少ないのが特徴。
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液化ガス(DME、LPGなど)
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噴射のためのプロペラントとして使用。
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揮発性が非常に高く、スプレー後は残留しない。
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溶剤自体は被膜を作らず、噴霧と浸透のためだけに存在し、使用後は速やかに揮発するのがポイントです。
無溶剤型は極性が低いため、ゴム・樹脂・塗装面への攻撃性がほぼゼロ。
一方、揮発成分がすぐ飛ぶので、金属の長期防錆には不向きです。
シリコーン被膜は化学的に不活性で、酸・アルカリ・紫外線に対しても高い安定性を持ちます。
派手で見つけやすい
シンプルで機能重視。2WAYノズルが本体に一体化されており、無駄のない直線的なフォルムが特徴です。視覚的な主張は控えめですが、作業現場から家庭まで馴染むユーティリティデザインに仕上がっています。
手がかからない
メンテナンス性は高く、ノズルの詰まりが起きにくく最後まで使い切りやすい構造。
使用後の拭き取りも不要で、保管も簡単です。
用途が広く、高コスパ
300〜500円台(420ml缶)くらいで、潤滑・防水・静音・離型・ツヤ出し・絶縁と、1本で6役以上。1回の使用量が少量で済むため、1本で数十〜100回以上の作業が可能。
消耗品としては安価な部類でありながら、多機能・長寿命・素材非破壊の三拍子が揃っており、非常にコスト効率が良いと思います。
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購入金額
525円
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購入日
2025年06月22日
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購入場所
ホームセンタ

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