イタリア半島に覇をとなえた・・・・までは良かったんだが、次なる問題が長靴が蹴飛ばす石こと、シチリアから始まった。
シチリアの保護権を争うことになった相手は、地中海最大最強国家カルタゴ。
一度目はどうにかなったものの、二度目の戦いで出張ってきたのは、今も歴史上に古今無双の名将として名を残す「ホンマモンの百戦百勝将軍」、ハンニバル・バルカ。
カルタゴを相手にするどころか、自国内部を好き放題荒らし回られ、国家存亡の危機に晒される新興国家ローマ。
辛抱強くチート野郎・・・・じゃない、ハンニバルを相手に防戦を続ける執政官たちの苦悩と、そこから始まる大逆転を描く。
・・・・とまあ、シリーズ序盤で「最も血湧き肉躍る」のが、この第二巻。
この巻において、ローマは「普通なら絶対滅亡してる」であろう危機に見舞われます。
ハンニバル、スキピオ、大カトーなどなど、共和制ローマ全盛期の著名人がワンサカ登場。
欧州において、ローマ史関連で最も人気のある時代と言われるだけに、下手なフィクションなど比較にならんほど、スリリングかつダイナミックな内容となっています。
ちなみに、題名にも使われたハンニバルですが、未だに「軍隊の戦史教本」では必ず取り上げられるという、時代を超えた名将です。
まあ、ここまでなら「名将」として普通ランクなんですが、
・・・・現代の「戦術教本」でもお手本として取り上げられてるってのが、チート級たる理由(汗)
戦術機動、側背攻撃、時間的戦力集中等々、
「なに、そのチート!?」
・・・・って、現代人の目線からでも絶対そう思います。
でも、この巻のキモは、そこから「凡人集団」たるローマが、なぜ逆転出来たのか? という点。
組織と集団、それを効果的に運用する、高度で効率的な政治システムの妙こそが、この天才将軍を負かす原動力となった・・・・という故事。
いま祖国を統治しているバカ集団を見るにつけ、
「古代ローマの元老院と、そっくりチェンジしてほしい」
と、毎回思ってしまいます(涙)
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購入金額
2,940円
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購入日
2011年04月29日
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購入場所
つきさん
2011/04/29
でもこの値段は単行本ですよね。
Vossさん
2011/04/29
なお、価格はこれで合ってます。
私は続き読みたさに、文庫の続刊待てずにハードカバーで買ったくちなので・・・・
文庫版も一部所有していますが、写真掲載などの特典もあるので、ハードカバーもお薦めです。
ちなみに、文庫版なら半値(上中下三冊)で買えます。