そんな中で、一部の猛者は並行輸入品や個人輸入で十数万円もかけて、このPentium II OverDrive Processor(以下PentiumII ODP)を2つ入手して、Dual Processor環境を構築していました。
当時私はまだPC-9821Rv20/N20を入手できていませんでしたし、シングルCPUのPC-9821Ra20/N12であっても、そもそもCPUのアップグレードに10万円以上もかけるほどの資金的余裕もなく、気にはなっていても手の出しようのない存在だったのが、PentiumII ODPでした。
その後PL-Pro/IIにさらに変換下駄を重ねてCoppermine PentiumIIIを動作させる方法が確立したこともあり、PentiumII ODPはますます縁遠い存在となりつつあったのです。シングルCPUモデルであれば、こちらの方が安くて高性能でしたからね。
ただ、当時はいずれはPC-9821Rv20/N20を入手しようと、あらゆる方面で格安品を捜索していた時期でした。また、Socket8を採用するPCも、PC-9821Ra18/N20が加わり2台体制となっていて、こちらのアップグレード手段も検討していた時期でもありました。
そんな中、海外で突然PentiumII ODPが格安で売られ始めたという情報が伝わりはじめ、事実仲間のPC-9800ユーザーでも個人輸入で入手した人たちが現れ始めました。さらに決定的だったのは秋葉原のUSER'S SIDEで1つ19,800円という、何とか私でも手の届く価格で売られ始めたことです。結局USER'S SIDEでは「いくつですか?」と必要数を訊かれたので反射的に2個買ってしまい、さらに知人から個人輸入分を1つ買い取ったために計3つを購入しました。
その直後、念願のPC-9821Rv20/N20も入手できたため当初はPentiumII ODPのDual構成も試してみたのですが、結局はこのPCは当時のメイン機となったこともあり高クロックのPentiumIIIで運用して、サブPCにPentiumII ODPが回ることとなりました。後に2台目のPC-9821Rv20/N20を入手した際に、サブに回した方をPentiumII ODP Dual構成で運用した時期はありましたが。
確かに333MHzというクロックを考えれば非常に高速なCPUだったと今でも思うのですが、私が本格的に使い始めた時点で世間のPCはより高いクロックが当たり前となっていましたので、他と比較してしまうとそれほど速いという印象までは受けなかったのです。
それでも不安定要素を抱えるPL-Pro/IIのような製品とは違い、装着しただけできちんと安定動作してくれるという安心感は純正品ならではのもので、買ったこと自体には大変満足した製品です。
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購入金額
19,800円
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購入日
2001年05月頃
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購入場所
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