まあ、羽ばたいたんですが、飛べなかったわけですが：；）

。。。でもそんなことはメガドライバーにはいつものことです。

飛ぶだ飛ばないだ、そんなことを気にしてちゃあセガハードは買えません。

知る人ぞ知る、つまり、一般の人は全然知らないハード、「SEGAスーパー32X」専用ソフト。

1994年12月3日の32Xハード発売日とともに発売された、いわゆるローンチタイトル

３本のうちの１つ。

そしてsega.jpの「セガハード大百科」「スーパー32X」のソフト一覧の2行目にあるタイトル、

それが今回ご紹介する「DOOM（ドゥーム）」。

ジャンルはSHT（シューティング）、容量は16M、型番GM-4003、定価7,800円。

すでにPC版などで人気を博していた本ゲーム、満を持して？32Xへの移植です。 

パッケージ裏面には

「1994年最大の問題作　君はこの恐怖に耐えられるか？」

すごい煽りです。こういう昭和的なあおり、あまり見かけなくなりましたねー。

たしかに、当時このようなバイオレンスアクションゲームはあまりなかったし、

この煽りも納得。。。あれ？そういえばモータルコンバット。。。いえいえ、納得です。

そして

「3Dで迫りくるエイリアンをピストルやショットガンで撃ち殺せ！！」

「物陰に隠れて、エイリアンや、エイリアンに操られている兵士を倒せ。」

「武器やアイテムを手に入れ、戦闘を有利にしろ。」

！を２つも使った一行目のテンションと、急に素に戻ったみたいな

それ以降の煽りのテンションの差が気にかかるものの、ゲームギア、

シャダムクルセイダーの伝説の説明書のテンションに比べればどうってことありません。

さて、「1994年最大の問題作」ですが、

何が問題だったのでしょうか？流血、悲鳴を伴うバイオレンスアクション？

主人公のおっさんがダメージを受けるたびにあげる妙にリアルな悲鳴や息切れ。。。？

それもそうかもしれませんが、「最大の問題」は別にありました。

3D酔いです。

いまでこそ、

「なんでぇ、そんなもん、馴れだ馴れ。そんなこと言ってたらFPSはおろかモンハン

ダンシングアイ（ナムコ）がプレイできるか！」

と言い切れるところですが。

なにせ当時はFPS黎明期。そしてポリゴンが普及しだしたある意味3Dの黎明期でした。

初めて3Dでぐりぐりと歩き回るという体験をした、という方がで始めた頃です。

あ、もちろん、32XのDOOMが初めてだったって人はそうはいないでしょうが。。。

流血、悲鳴などに気持ち悪がっている場合ではなく、リアルに吐き気を催す3D酔いとの

戦いがプレイヤーにとっての最大の問題だったはずです。

さておきゲーム内容は隠しアイテムあり、ギミックありのさすが流行しただけはある！と思わせる

内容とボリューム。ピンクのミノタウルスみたいな敵が恐ろしくてしょうがありませんでした。

そういう臨場感を感じさせる、素直な良作でした。

しかし、日本向け新ハードのローンチとしてはどうだったのでしょうか？

SEGAお得意のバタくさい良作で、高度な訓練を受けたメガドライバーならまだしも、

例えるなら「さーて、飲むぞー！」と意気込んで入った居酒屋でいきなり突き出しにくさやが

出てきたようなもので、大分新規参入者の出鼻をくじいたのではないか？と、心配になります。

いやまてよ、そもそもメガドライブを持ってない人が32Xを買うわけはないので、

ある意味的を得たチョイスだったのかもしれませんね。

さておき、輝かしい新ハード、スーパー32Xと同時発売になった３本のソフトの中核を担う本作。

1本目と合わせてアメリカンなテイストのゲームが並んでしまいました。

さすがSERVICE GAMES!と賞賛する気持ちと、新ハードやで、

シャイニングフォースの新作とかでよかったんちゃうか。。。

という葛藤する気持ちを生粋のメガドライバーにすら抱かせるあたり、やはり、

さすがSEGAとしか言いようがありません。大好き。